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公開日 : 2017 年 07 月 01 日
更新日 : 2017 年 12 月 05 日

脳卒中の後遺症と復職を目指したリハビリのポイント-麻痺などの後遺症と復帰前の注意点

目次

脳の血管に何らかの障害が起こり、ある日突然に発症する脳卒中。手足の麻痺症状や筋肉の硬直などの後遺症に直面し、「もう自分は職場に戻れないのではないか」と悩んでしまう就業中の患者さんも多数おられます。

関東労災病院の勤労者リハビリセンターでは、仕事を持つ脳卒中患者さんの心身に寄り添い、後遺症の治療と共に元の職場に戻れるよう復職支援を行っています。実際に多くの患者さんの社会復帰を後押ししてきた関東労災病院リハビリテーション科部長の小山浩永先生に、復職のために改善が必要な脳卒中の後遺症について、解説していただきました。

はじめに-脳卒中の後遺症は改善できる

脳の血管が破れたり詰まってしまうことで起こる疾患の総称を脳卒中、正式には脳血管障害といいます。脳には心身の機能を司る神経が多数走っているため、障害された部位によっては後遺症が残ります。しかしながら、たとえ後遺症が生じたとしても、必ずしもそれまでの生活や仕事を諦めなければならないわけではありません。私たち勤労者リハビリセンターの医療スタッフは、以下に述べる後遺症の改善と、就労中の患者さんの復職支援に全力をあげて取り組んでいます。

脳卒中の主な後遺症、片麻痺と痙縮(けいしゅく)

脳卒中の代表的な後遺症には、片麻痺と痙縮があります。片麻痺とは、文字通り体の片側のみに現れるしびれや動かしづらさといった麻痺症状です。麻痺症状の重さは人により大きな差異があり、なかには車椅子生活を余儀なくされる方もいます。その一方で、歩行は問題なくできるため、ADL(日常生活動作)には何ら問題が生じない患者さんも多々いらっしゃいます。

痙縮(けいしゅく)とは、腕や指が曲がったまま、あるいは足の関節が伸びきったままになり、歩行や手作業などに支障をきたすこともある後遺症です。痙縮は手足の筋肉が過剰に緊張することにより生じる後遺症で、具体的には文字が書けない、箸を持てないといった問題を引き起こすことがあります。

 

手の機能と復職率には相関関係がある

キーボードなどを打っている社会人の手

「復職を目指す」という視点に立つと、足の麻痺や痙縮以上に手指の後遺症の改善が重要になります。

脳卒中後もある程度のADLを維持できていることが前提となりますが、手の機能が高いほど復職しやすくなることが様々なデータから明らかになっています。

そのため、当リハビリテーションセンターでは、磁気や電気刺激を用いた麻痺の治療と共に、ボトックス療法と呼ばれる手指の痙縮の治療にも力を入れています。手の機能回復のための治療とリハビリテーションの詳細については記事2『脳卒中のリハビリで機能はどこまで回復する?脳卒中後の復職率と治療の方法』をお読みください。

記憶障害などの高次脳機能障害も脳卒中の後遺症のひとつ

脳卒中後に認知症と似た症状や性格の変化が生じることも

脳卒中には、脳の大きな血管が詰まる脳梗塞、脳の血管が破れる脳出血、動脈瘤が破れるくも膜下出血があります。このうち、特に脳梗塞を起こした後には、高次脳機能障害と呼ばれる脳の障害が残ることがあります。

高次脳機能障害の種類は多岐にわたりますが、代表的な後遺症は、記憶障害、遂行機能障害、注意障害、行動性格変化の4つです。

記憶障害

物忘れなど、認知症とよく似た症状が現れます。特に、新しいできごとや知識を記憶することが困難になります。

遂行機能障害

自分で計画を立て、実行することができなくなります。

注意障害

長時間ひとつのことに集中できなくなったり、同時に複数のことを行えなくなったりします。

行動や性格の変化

意欲がなくなり引きこもりがちになる、怒りっぽくなるなど、行動や性格に変化がみられます。

よりよいリハビリを受けたい、より自分に合う作業療法士と出会いたいと望むのは、治療に取り組む患者さんやご家族にとって当然のことでしょう。現在のところ、どんな病院が自分に合っていてどんな作業療法士を...

この記事の目次

  • 自分にとってよい作業療法士やリハビリ施設を探すことは可能なのか

  • 評価指標の例

  • 回復期リハビリテーションのその後

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最近ではカテーテル治療などが発達し、もし脳卒中を発症してもすぐに亡くなってしまうことが少なくなりました。しかしその代わりに、後遺症に苦しむ患者さんも少なくありません。リハビリを必要とするかどうか...

この記事の目次

  • 後遺症を発症しやすい脳卒中

  • 脳卒中を発症したら必ずリハビリをするの?

  • リハビリが必要なのはどんな症状?

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脳卒中における障害をいち早く回復させるためには、リハビリテーションの方法が非常に重要なポイントとなります。リハビリテーションには急性期のリハビリと回復期のリハビリがあり、患者さんがどの段階に該当...

この記事の目次

  • 急性期の脳卒中リハビリテーション―迅速なリハビリへの着手が重要不可欠

  • 急性期リハビリテーションへのタイムリミットは「2週間」

  • リハビリテーション制度の遷移―回復期リハビリテーション医療制度ができるまで

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