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労作性狭心症の検査の詳細ー薬物療法についても解説
記事2『狭心症の症状と原因‐労作性狭心症と心筋梗塞との違いは何か?』でご説明いただきました労作性狭心症にはさまざまな検査方法、治療方法が存在します。検査方法は現在心臓CT検査と精密検査としての心...
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労作性狭心症の検査の詳細ー薬物療法についても解説

公開日 2017 年 07 月 25 日 | 更新日 2018 年 06 月 01 日

労作性狭心症の検査の詳細ー薬物療法についても解説
村松 俊哉 先生

総合東京病院 副院長、心血管インターベンション治療センター長

村松 俊哉 先生

目次

記事2『狭心症の症状と原因‐労作性狭心症と心筋梗塞との違いは何か?』でご説明いただきました労作性狭心症にはさまざまな検査方法、治療方法が存在します。検査方法は現在心臓CT検査と精密検査としての心臓カテーテル検査が主流となっていますが、そのほかにもいくつかの検査方法が用いられています。また治療方法は薬物療法、心臓カテーテル治療、心臓バイパス手術が主に行われています。

本記事では労作性狭心症の検査方法と、長期的な投薬が必要とされる薬物療法について、引き続き総合東京病院副院長兼心血管インターベンション治療センター長の村松俊哉先生にお話を伺いました。

労作性狭心症の検査方法

労作性狭心症は従来からさまざまな検査方法で診断されてきました。その一例は下記の通りです。

<労作性狭心症の検査方法>

  • 心電図検査
  • 運動負荷試験
  • 心臓エコー検査
  • ラジオアイソトープ検査
  • 心臓CT検査
  • 心臓カテーテル検査

まずはそれぞれの検査方法についてご説明します。

心臓の電気的な反応をみる「心電図検査」

昔からある古典的な診断方法として知られているのは心電図検査です。健康診断などで経験しご存知の方も多いかもしれませんが、心電図検査では両手首、足首、胸の6か所に電極を取り付け、心房の収縮、心室の収縮、心室の収縮の終了が規則的に正しく行われているかを確認します。この検査を行うと、心臓に傷や壊死などがあった場合異変が現れますので、過去に心筋梗塞に罹患していたこともわかります。発作時に心電図検査を行うと異変が発見され、狭心症と診断されることがあります。

しかしこの心電図検査は発作の出ていない、正常な状態で検査を行っても、結果に異変が見受けられません。そこで心電図検査の応用として用いられたのが「運動負荷試験」です。

運動中に心電図検査を行う「運動負荷試験」

運動負荷試験は狭心症の疑いがある方に労作、つまり運動による負荷をかけ、運動中の心電図を計測する検査です。運動によって発作が出ている状態で心電図を測定し、異変の有無をみます。この検査で異変がみられた場合、狭心症の可能性があり、より精密な検査としてカテーテル検査を勧めます。

運動負荷試験は心臓CTが発展するまで、狭心症の検査として長らく行われてきましたが、実際に運動をして発作の出る条件を作ったうえで測定するため、下記のような方には向きません。

<運動負荷試験が向かない方>

  • 足腰が悪く、発作に発展するような十分な運動ができない方
  • 狭窄の状態がひどく、試験で重篤な発作を起こしかねない方

心臓の壁の動きをみる「心臓エコー検査」

心臓エコー検査とは、超音波を使って心臓の動き、特に左心室の壁の動きをみる検査です。心臓エコー検査も心電図と同様、部分的な壁の動きが弱い部分などがあれば、過去に心筋梗塞を罹患していたことがわかりますが、狭心症かどうかは発作時に検査を行わなければわかりません。

血流の状態が画像でわかる「ラジオアイソトープ(RI)検査」

ラジオアイソトープ(RI)検査とは注射で血液内に「放射性医薬品」を注入し、スペクト(SPECT)という特殊な機械で撮影した画像から臓器の血流や機能の様子をみる検査です。スペクトで撮影された画像は「シンチグラム」と呼ばれ、臓器の血流や機能などを調べることに役立ちます。

シンチグラムでは心臓の血流のよいところは赤色で、悪いところは青色で示されます。つまり、青色の部分があれば狭心症の恐れがあるというように考えられます。

「心臓CT検査」

現在狭心症の疑いがある外来の患者さんに対し、最も有効で低侵襲な検査方法は心臓CT検査です。CTとは造影剤を注射し専用の機械で心臓の拍動にあわせて撮影することによって、心臓の筋肉に血液を送っている冠動脈の流れや狭窄も詳しくみることができる検査です。

CTという検査技法は以前からさまざまな臓器に用いられてきましたが、実は心臓は長らくCT検査とは相性の悪い臓器とされていました。なぜなら心臓は常に動いており、止めることができないため、CTの撮影時にどうしても画像がブレてしまい、うまく撮影できなかったからです。

しかし、近年はCTの性能が大変向上し、心臓の拡張期だけを短時間に高画質で撮影できるようになりました。そのため冠動脈を塞ぐ元となる血管内に溜まった錆びである粥腫(じゅくしゅ)や、粥種にカルシウムが沈着して起こる石灰化、心臓の血の通り道が細くなってしまう狭窄などが視覚的に把握できるようになったのです。

しかし、心臓CT検査にもデメリットがあります。それは下記の通りです。

<心臓CT検査のデメリット>

  • 造影剤を使用できない方には行えない
  • 石灰化している部分は白く写り、詳細がよくみえない

CTで用いる造影剤はアレルギー反応を起こす方がいたり、腎機能が悪く体内に入った造影剤をうまく排泄できない方がいたりするため、心臓CT検査はすべての方に行えるわけではありません。

また血管内にカルシウムが沈着し石灰化を起こしている場合、CTではその部分が真っ白に写ってしまうため、血管が狭窄しているのかどうかCTだけで判断することはできません。しかし、石灰化のある方の場合30〜40%の確率でその部分が狭窄しているといわれています。このようにCT検査を持ってしても不明瞭な部分を明らかにするために行われるのが次に説明する「心臓カテーテル検査」です。

石灰化した血管や狭心症の疑いが強い場合に行う「心臓カテーテル検査」

心臓カテーテル検査は手首の血管からカテーテルという細い管を通し、心臓の圧力や酸素濃度を測ったり、造影剤を使って内部を撮影したりする検査です。実際に血管の内部を管が進んでいくため、上記で述べたどの検査方法よりも確実に狭窄を調べることができます。

しかし心臓カテーテル検査は局所麻酔(場合によっては全身麻酔)を行う侵襲のある検査方法なので、他の検査で狭心症の疑いが強いとされた場合などに精密検査として使用されることがほとんどです。

現在は心臓CT検査と心臓カテーテル検査での検査が一般的

CT

労作性狭心症の検査は上記の通り多数の種類があります。心臓CT検査の技術が確立するまでは、運動負荷試験の後、所見があれば心臓カテーテル検査を行うという流れが一般的でした。

しかし、心臓CT検査の技術が向上し、発作のない状態でも労作性狭心症の可能性を図れるようになってからは、まず心臓CT検査を行い、石灰化して詳細がみえない部分があった場合のみ心臓カテーテル検査を行うことが一般的になっています。

なおCTの機器は医療施設の保有する機械によって画質や性能が異なりますので、検査時にはより精度の高い機械のある施設で受診するのが好ましいでしょう。

労作性狭心症の治療方法

労作性狭心症には症状の重さや病状によって3つの治療方法があります。

<労作性狭心症の治療方法>

  • 薬物療法
  • 心臓カテーテル治療(PCI)
  • 心臓バイパス手術

本記事では狭心症の患者さんならば、ほとんど全員が行う薬物療法についてご説明いたします。心臓カテーテル治療、心臓バイパス手術については記事4『心臓手術とはー心臓カテーテル治療(PCI)とバイパス手術のメリット・デメリット』で詳しくご説明します。

患者さんは原則全員行う薬物療法とは?

飲み薬

薬は狭心症の患者さんであればその程度に限らずほとんどの方が服用します。狭心症の患者さんは糖尿病などに罹患しており、もともと薬の服用を日常的にしている方が多いため、狭心症に罹患することによって10種類近くの薬を毎日飲んでいる方もいます。まずは狭心症の患者さんに処方している薬についてご紹介します。

ベースとなる薬は2種類

狭心症の患者さんが服用している薬の基本となるのは下記の2種類です。

<狭心症の基本的な薬>

  • 血管拡張剤(例:硝酸剤・Ca拮抗剤など)
  • 抗血小板剤(例:アスピリンなど)

血管拡張剤は細くなっている冠動脈を広げ、血管の狭窄を緩めるために処方され抗血小板剤は血液をサラサラにし、血管が詰まりにくくなるよう処方されます。

さらに、その患者さんの容態に合わせて薬を追加で処方することもあります。たとえば、血圧の高い方には血圧を下げる薬、狭窄の強い方には心臓の動きの負荷を抑え脈拍を落ち着かせる薬を処方することもあります。

頭痛、青あざなど薬の副作用について

狭心症の薬の副作用として代表的なのは「頭痛」と「ぶつけた記憶のない青あざ」です。

まず頭痛は血管拡張剤によって、血管が広がることによって生じます。特に服用し始めてすぐは頭痛を訴える方が多く、独断で服用をやめてしまう方もいらっしゃいます。しかし服用初期に頭痛が現れるということは、その薬がきちんと効いていることの表れでもあります。また血管拡張剤による頭痛は継続的に服用することによってなくなることがほとんどですので、医師と相談し、対処しながら服用していくのがベストです。

次にぶつけた記憶のない青あざに関しては抗血小板剤を飲むことによって、出血しやすくなり、皮下出血が起きることによって発生します。

労作性狭心症の治療期間は?

村松俊哉先生

投薬は一生。継続することで動脈硬化の進行を防ぐ

一度、労作性狭心症と診断された方は、記事4『心臓手術とはー心臓カテーテル治療(PCI)とバイパス手術のメリット・デメリット』で述べるカテーテル治療やバイパス手術を行なったとしても、生涯通院し、薬を服用するのが一般的です。なぜなら、動脈硬化を起こした血管は元の健康的な血管に戻ることはなく、放っておけば再度狭窄を起こす可能性が十分にありえるからです。

しかし、なかにはカテーテル治療やバイパス手術を行なったことで「自分は治った」と思ってしまい、自己判断で通院や薬の服用をやめてしまう方もいらっしゃいます。すると数年後に再び狭心症や心筋梗塞を引き起こしてしまい、再度通院や大きな治療が必要になってしまいます。

そのため定期的な通院と継続的な薬の服用はとても大切なのです。

 

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総合東京病院の副院長であり、心血管インターベンション治療センター長。心臓カテーテル治療の専門家であり国内外の医師を指導するほか、心臓カテーテル治療専門書も多く執筆。

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