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帝王切開の基礎知識-手術内容だけでなく入院期間や保険など費用について
帝王切開の適応(どういう理由で帝王切開を選択するのか)、入院期間、手術にかかる時間や使用する麻酔の種類、リスクなど手術そのものから、帝王切開後の妊娠への影響ケロイド(傷跡)、帝王切開にかかる費用...
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帝王切開の基礎知識-手術内容だけでなく入院期間や保険など費用について

公開日 2017 年 07 月 21 日 | 更新日 2017 年 10 月 17 日

帝王切開の基礎知識-手術内容だけでなく入院期間や保険など費用について
メディカルノート編集部 [医師監修]

メディカルノート編集部 [医師監修]

帝王切開の適応(どういう理由で帝王切開を選択するのか)、入院期間、手術にかかる時間や使用する麻酔の種類、リスクなど手術そのものから、帝王切開後の妊娠への影響ケロイド(傷跡)、帝王切開にかかる費用や保険についてご紹介します。

帝王切開とは

帝王切開とは、メスで皮膚や子宮などを切開して赤ちゃんを直接取り出す分娩方法です。自然分娩(経腟分娩)ではお母さんもしくは赤ちゃんの健康状態について危険性が高いと判断された方に実施します。

帝王切開が適応されるのはどんなとき?

帝王切開は、女性や赤ちゃんのトラブル・合併症により経腟分娩(自然分娩)の出産は危険と医師が判断した場合に実施します。

また、最初は経腟分娩(自然分娩)で分娩しようとしていた場合でも、途中から帝王切開に切り替わることもあります。

母親側の理由によって帝王切開をするケース(一例)

赤ちゃん側の理由によって帝王切開をするケース(一例)

  • 胎児機能不全
  • 臍帯脱出
  • FGR(胎児発育不全)
  • 早産
  • Preterm PROM(妊娠37週未満で生じる前期破水)
  • 多胎分娩

※帝王切開を実施するかどうかは、赤ちゃんや女性の状態などから医師が総合的に判断します。そのため、上記に該当する方が必ず帝王切開で出産するということではありません。

帝王切開にかかる時間はどのくらい?

帝王切開の流れ

手術開始~分娩

帝王切開ではメスでお腹を切るので、手術開始から3〜5分程度で赤ちゃんを取り出せます(状態によって時間は変動します)。経腟分娩(自然分娩)では、陣痛開始から分娩まで平均10時間以上かかることを考えると、帝王切開は赤ちゃんに会えるまでの時間は相当短いといえるでしょう。

分娩~縫合

今まで赤ちゃんを包んでいた羊膜や胎盤などを摘出したあと、体内の臓器を縫合・修復し、最後に皮膚の傷口を医療用ホチキス、もしくは糸で縫合します。これらの処置は30~60分程度で終了します。

帝王切開をするときの麻酔方法は?

帝王切開の麻酔方法ですが、脊椎麻酔、硬膜外麻酔、全身麻酔があります。

脊椎麻酔(腰椎麻酔)

いわゆる下半身麻酔と呼ばれる、足を骨折したときの手術などで行われる麻酔方法です。簡便で効果が現れるのが早いという特徴がありますが、2時間程度で効果が切れるため産後の痛みを和らげることはできません。

硬膜外麻酔

脊髄を包んでいる硬膜の外側のスペースに麻酔薬を注入します。最近注目されている無痛分娩とは、この硬膜外麻酔を用いる場合がほとんどです。細いチューブを体内に留置しておくことで、産後の痛みを和らげるためにも使用できます(持続硬膜外麻酔)。

【関連記事】

硬膜外麻酔は無痛分娩でよく行われる方法です。硬膜外麻酔について、より詳しく知りたい方はこちらから

東京大学 坊垣昌彦先生  『硬膜外麻酔を用いた無痛分娩』

全身麻酔

メスを入れる部分だけでなく、全身の痛みを取り除く方法です。一般的に帝王切開では部分麻酔(脊椎麻酔もしくは硬膜外麻酔)が推奨されていますが、一刻も早く赤ちゃんを出してあげたい状況(常位胎盤早期剥離や臍帯脱出、妊娠高血圧症候群に伴う痙攣発作など)では、全身麻酔を勧められています。

帝王切開にリスクはないの?

帝王切開は、経腟分娩に伴うリスクを低下させるために行われます。しかし帝王切開そのものにもリスクがあることを十分認識しておきましょう。

大量出血

手術中の予期せぬトラブルによって、輸血が必要になるほどの大量出血をおこすことがあります。出血が止まらず生命の危険が及ぶ場合には、稀ながら子宮摘出術が必要になる可能性もあります

血栓症

帝王切開では手術自体の身体への負担や、術後の安静が必要であることから、血栓(血の塊)が深部の血管に詰まってしまう深部静脈血栓症や、血流にのった血栓が肺に達して血管を詰まらせる肺血栓塞栓症などのリスクが増加します。

特に一部の条件に該当する方は要注意!

妊娠されている方のうち、高齢出産や肥満はリスクを上昇させる要因とされ、特に抗リン脂質抗体症候群や過去の血栓症の経験などは最高のリスク要因と考えられています。これは術後に血栓症をおこす可能性が他の方よりも高くなるということです。

また妊娠していない場合でも、絶対安静などにより横になっている期間が長い方、何らかの感染症に罹患している方、下肢静脈瘤がある方は、そうでない方よりも血栓症の発症リスクが上昇することが知られています。

帝王切開の傷跡はケロイドになりやすいってホント?

皮膚を切開した部位に炎症がおきると、その部分が赤く盛り上がってしまうことがあります。炎症が弱く赤みや盛り上がりが傷口部分でとどまっているものは肥厚性瘢痕(ひこうせいはんこん)炎症による反応が強く傷口周辺にまで影響が広がったものはケロイドと呼ばれます。

ケロイドになりやすい人の傾向

以下のタイプに該当する方は、肥厚性瘢痕やケロイドをおこしやすいといわれています。

  • アレルギー体質
  • 皮膚への張力(皮膚がひきあう力)
  • 傷が治るときの不適切な湿潤環境(乾燥など)

帝王切開の傷跡がケロイド化しやすいのは、ケロイドをおこしやすい年代なことに加え、妊娠によって女性ホルモンが大量に分泌されていることが関係していると考えられています。

帝王切開のケロイドを消したいときは皮膚科か整形外科へ!

医療の進歩によって、ケロイドを目立たなくさせる治療が可能になりつつあります。

帝王切開による傷跡がケロイド化してしまったときは、皮膚科もしくは形成外科を受診してください。皮膚科では薬物治療、形成外科では薬物治療と皮膚移植など手術による治療を紹介可能です。

ケロイドを治したいときは、専門の医師がいるか、治療方法や費用について、あらかじめ医療機関に問い合わせたほうがスムーズです。

帝王切開術後の妊娠への影響

一度帝王切開を選択するとその後は帝王切開一択?

一度帝王切開をすると、それ以降の分娩も帝王切開になることが多いです。なぜなら子宮破裂を予防する観点から、帝王切開を選択する方が安全と考えられているためです。

帝王切開を希望する方は帝王切開のリスクだけでなく、次に妊娠したときもほぼ帝王切開での出産となることを覚えておきましょう。

帝王切開の費用はどのくらい?健康保険や高額療養費制度は使える?

帝王切開は健康保険が使えるので、実際の負担額は3割ですみます。

2016年には平成28年度診療報酬改定により帝王切開の評価見直しが行われたため、手術にかかる費用が変わりました。選択的帝王切開(あらかじめ帝王切開を選択し予定を立てて手術を行った場合)と緊急帝王切開(予定外に急遽帝王切開を実施した場合)では点数が違うため、

選択帝王切開:22,200点(222,000円が健康保険適用により66,000円)

緊急帝王切開:20,140点(201,400円が健康保険適用により60,420円)

となります。これに入院費など諸費用が加わるため、

公立病院:40万円

私立病院:50万円

程度が目安といわれています。

※同じ医療機関でも、個室利用などによって金額が変化します。詳細な金額については、医療機関にお問い合わせください。

医療保険によっては帝王切開で給付金が支払われることも!

民間の保険会社が取り扱っている医療保険に加入していると、病気やケガによる手術や入院・通院の日数に応じて給付金をもらえます。最近では帝王切開だけでなく、乳がんや子宮筋腫など女性特有の病気になったときに手厚い保障が受けられる、女性向けの医療保険も販売されていることをご存知でしょうか。

今後妊娠や出産を考えている方は、社会保険だけでなく民間の保険加入という選択肢もあるのです。

 

周産期医療の連載記事

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