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IVRとは?幅広い疾患を低侵襲に治療できる画像下治療
IVRとは日本語では画像下治療と呼ばれ、カテーテル治療を代表とするレントゲンやCTなどの画像をみながら低侵襲に行われる治療の全般を指します。その適応となる疾患は幅広く、子宮筋腫や下肢静脈瘤、動脈...
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IVRとは?幅広い疾患を低侵襲に治療できる画像下治療

公開日 2017 年 12 月 27 日 | 更新日 2019 年 04 月 12 日

IVRとは?幅広い疾患を低侵襲に治療できる画像下治療
堺 幸正 先生

国立病院機構 大阪南医療センター IVRセンター

堺 幸正 先生

目次

IVRとは日本語では画像下治療と呼ばれ、カテーテル治療を代表とするレントゲンやCTなどの画像をみながら低侵襲に行われる治療の全般を指します。その適応となる疾患は幅広く、子宮筋腫下肢静脈瘤、動脈瘤などに対しても有効な治療を行うことができます。

今回は2017年4月にIVRセンターが新設された独立行政法人国立病院機構 大阪南医療センターにてIVRセンター部長を務められる堺幸正先生にIVRについてお話を伺いました。

IVR(Interventional Radiology)とは

「切らない手術」とも呼ばれる画像を用いて行う低侵襲治療

IVRとはInterventional Radiologyの略語であり、日本語では「画像下治療」と呼ばれています。IVRはレントゲンや血管造影画像、超音波画像やCT画像で体内を詳しくみながら、血管に細い管を通すカテーテルや、針などで治療を行うため、極力体への負担がない状態で治療を行うことができます。IVRは幅広く多くの方に治療を行うことができますが、治療が低侵襲に行えることから特に高齢の患者さんに治療を行うことが多いです。

海外ではもともと IVRは動脈硬化に対する治療方法として発達しました。その一方日本では、動脈硬化よりも肝臓がんを治療する「肝動脈塞栓術」の分野で大きく発展してきました。近年は肝炎ウイルスの特効薬が開発されたことによって肝臓がんの罹患者が減りましたが、手技・器具など治療の進歩によりさまざまな疾患分野の治療を担うようになってきました。

どんな疾患を治療できるのか

幅広い疾患をカバー

IVR(画像下治療)は実に幅広い疾患に対し治療を行うことができます。ここではその一例をご紹介します。

<IVRセンターで治療できる疾患(一例)>

  • 子宮筋腫
  • 下肢静脈瘤
  • 内臓動脈瘤
  • 大動脈瘤
  • 下肢閉塞性動脈硬化症
  • 肝臓がん
  • 胃静脈瘤
  • 中心静脈ポート挿入
  • CTガイド下治療

など

なかでも当院が最近力を入れて治療を行っているのは下記の3つです。

子宮筋腫の治療

子宮筋腫とは、子宮内に良性の腫瘍ができる疾患です。この子宮筋腫に対する子宮動脈塞栓術(UAE)という治療は、2014年に保険適用となったばかりの治療です。UAE治療は足の付根にある大腿動脈からカテーテルを入れ、子宮筋腫に栄養を与えている子宮動脈を特殊な球状の物質「塞栓物質」で詰めてしまう治療です。

この治療のメリットはなんといっても子宮を残した状態で子宮筋腫の治療ができるところです。4泊5日程度の入院で治療が行えるところも魅力の一つでしょう。一般的な子宮筋腫の治療は筋腫が大きい場合や多数ある場合などに子宮を全摘出する手術を行うこともありますが、IVRの場合には適応が合えば子宮を温存して治療に臨むことができます。

下肢静脈瘤へのレーザー治療

下肢静脈瘤とは、足先の静脈が妊娠・出産、長時間の起立や肥満等によって逆流してしまい、静脈瘤が生じてしまう疾患です。下肢静脈瘤には従来手術治療が一般的に行われていましたが、2011年に「血管内レーザー照射術」が保険適用となってからは、この治療が盛んに行われるようになりました。

血管内レーザー照射術は膝の近くからカテーテルを静脈に刺し、逆流している静脈をレーザーで焼き固め、逆流を抑える治療です。

この治療のメリットは、体に負担が少なく、傷跡もほとんど残らないところです。

大動脈瘤、内臓動脈瘤に対する血管内(カテーテル)治療

大動脈瘤に対してはステントグラフト内挿術を、腎臓や脾臓、膵臓や胃、十二指腸などの内臓動脈瘤に対してはコイルを中心とした塞栓術を行っています。お腹を切ることなく、すべてカテーテルという細い管を挿入し、レントゲンを使用しながら治療を行うため、高齢の患者さんにも治療可能で、短期間で退院が可能です。

IVRセンターの取り組み

大阪南医療センターでは2017年4月よりIVRセンターを開設いたしました。IVRはIVRセンターの医師が中心となって治療を行っており、現在では日本IVR学会を中心に「IVR専門医」と呼ばれる専門医の育成も行われています。当センターはIVR専門医3名が在籍し、各診療科と連携して幅広い画像下治療を行うことのできる体制を整え治療を行っています。3名の専門医が在籍しているセンターは日本でも珍しいのではないでしょうか。

IVRの治療は分野が幅広く、さまざまな知識や技術が必要となりますが、当院にはあらゆる治療の指導医が在籍しており、その都度対応が可能です。また、当院のIVRセンターは病棟にベッドを持っているため、IVRセンターに直接お越しになった患者さんに対してもすぐに入院治療を行うことができます。

どんな疾患を抱える方でもまずは一度相談を

堺先生

日本では一般の方だけでなく医療従事者も含めて、まだIVRという言葉自体の認知が進んでおらず、然るべき患者さんに治療が届いていないことが懸念されています。私はあらゆる疾患で今、治療に悩まれている患者さんがいらっしゃれば、ぜひ一度IVRを視野に入れ検討し、専門の医師にご相談いただきたいと思います。

IVRの治療のなかには、未だ保険適用のない自費診療のものもありますので、一般の方にとっては費用の面も含め不明な点や不安な点もあると思います。気になることがあれば、大阪南医療センターでは毎週火曜と木曜にIVRセンターの外来を行っています(2019年現在)ので、気軽にご相談ください。

 

1994年、高知医科大学(現高知大学)卒業、2001年、大阪市立大学院医学研究科卒業。2015年より大阪南医療センター放射線科医長に就任、2017年には同院IVRセンターが開設され、2018年よりIVRセンター部長就任。

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