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大腸がんの症状。初期症状やステージごとの症状について
日本における死因の第1位は「がん」です。なかでも「大腸がん」は、日本のがん死亡数の上位に入る疾患です。2015年に発表された厚生労働省の「人口動態統計月報年報」によると、がんのなかでも死亡数が多...
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大腸がんの症状。初期症状やステージごとの症状について

公開日 2018 年 01 月 23 日 | 更新日 2018 年 09 月 19 日

大腸がんの症状。初期症状やステージごとの症状について
諏訪 宏和 先生

国家公務員共済組合連合会 横須賀共済病院 外科 医長

諏訪 宏和 先生

目次

日本における死因の第1位は「がん」です。

なかでも「大腸がん」は、日本のがん死亡数の上位に入る疾患です。2015年に発表された厚生労働省の「人口動態統計月報年報」によると、がんのなかでも死亡数が多い部位は、「大腸」が女性で1位、男性で3位でした

このように多くの方の命にかかわる大腸がんですが、その症状はわかりにくく、なかなか発症に気付かない方も多くいらっしゃいます。具体的に大腸がんではどういった症状があらわれる可能性があるのでしょうか。大腸がんの治療に詳しい国家公務員共済組合連合会 横須賀共済病院 外科 医長 諏訪宏和先生に解説いただきました。

※結腸と直腸を合わせた数値による

大腸がんは「自覚症状」があらわれにくい?

大腸がんは、症状があらわれにくいといえます。初期ではご自身では発症に気付かない方も多いです。また症状があらわれている場合には、すでに進行した大腸がんであることが多いと考えられます。

そのため大腸がんの発症に気付くためには定期的な検診が重要です。無症状であるにもかかわらず大腸がんと診断された患者さんは、「まさかがんだったとは」と驚かれる方もいらっしゃいます。そうしたケースもあるからこそ、大腸がん検診を定期的に受けて発症を見逃さないことが大切です。

「小腸に近い大腸がん」のほうが、症状に気付きにくい

大腸がんの症状のあらわれ方は、大腸のどの部位にがんがあるかよっても異なります。特に「上行結腸」など口側の部位にできたがんの場合には、症状があらわれにくいケースが多いです。

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上行結腸は肛門までの距離が長いです。そのため上行結腸がんから出血があっても、肛門に至るまでに腸内容物と混合してしまいます。その結果、出血や血便がわかりにくくなります。

またがんができたことで大腸の内腔が狭くなった(狭窄が起きた)場合でも、上行結腸のあたりでは便がまだ水分を多く含んだ状態のため、便が詰まることは比較的少なく、便秘やお腹の張りといった症状はあらわれにくくなります。

こうしたことから大腸のなかでも口側(より小腸に近い部位)に位置する「上行結腸」は、大腸がんの症状があらわれにくいです。一方で、大腸のなかでも肛門側にある「S状結腸」や「直腸」のがんは、比較的肛門に近い部分ですので、血便や便秘などの症状があらわれやすくなります。

大腸がんの初期症状は?

あらわれる可能性がある症状のなかでいえば、便秘や下痢などは大腸がんによる狭窄症状の初期にみられます。また下痢によって水溶性の便になることがあるので、便性の変化には注意したほうがよいと考えられます。

そのほかの症状(血便、腹痛など)は、進行した大腸がんで出現する可能性があるものです。

 

大腸がんの症状についてはこちら

大腸がんの一般的な症状は?

大腸がんであらわれる可能性がある症状としては、下記のようなものが挙げられます。

---

  • 黒色・紅色便
  • 血便
  • 腹痛
  • 便秘
  • 下痢
  • 腸閉塞症状(腹部膨満感や嘔気・嘔吐など)
  • 貧血や栄養障害(全身倦怠感や体重減少など)

など

---

がんから出血があると、便に変化がみられる場合があります。たとえば便の色が黒っぽい、または赤っぽくみえる黒色便・紅色便や、便表面に血液が付着する血便がみられます。

また、がんによって大腸の内腔が狭くなると、腹痛、便秘、下痢などがあらわれます。

そしてがん腫瘍が大きくなると腸閉塞(がんによって大腸の内腔が閉塞されてしまうこと)が引き起こされます。腸閉塞になると腹部膨満感、嘔気・嘔吐といった症状があらわれます。

またがんからの出血や栄養の吸収不良などにより、全体倦怠感や体重減少などの症状もみられます。

 

大腸がんの症状についてはこちら

ステージごとの症状

ステージごとの症状を示すことは難しいと考えられますが、進行した大腸がんでは出血がみられるようになり、がんの大きさも大きくなることから腸閉塞が起こりやすくなります。こうした症状があらわれるときには、進行性の大腸がんの可能性も考えられるといえるでしょう。 

大腸がんと鑑別を要する疾患

腹痛は、急性腸炎、骨盤腹膜炎、潰瘍性大腸炎といったさまざまな疾患でみられます。

そして排便時の出血や血便は、痔や大腸ホリープ、炎症性腸疾患といった疾患でもみられます。

大腸がんだけにあらわれる症状というものはなく、症状から大腸がんに気付くことは難しいと考えられます。何らかの症状があらわれたときには医療機関を受診し、検査を行うことが必要です。

転移時の症状

大腸がんは、進行すると大腸以外の臓器へ転移していきます。これは「遠隔転移(えんかくてんい)」とよばれます。

がんが転移すると、それぞれの臓器で症状があらわれる場合があります。しかし、症状からがんの転移に気付くことは、まれです。

「大腸がんの遠隔転移の頻度」については、以下のように報告されています。

---

  • 肝臓         10.9%
  • 肺           2.4%
  • 腹膜          4.5%
  • その他(骨・脳など)  1.8%

---

(大腸全体, C~Rb, 症例数25,612, 大腸癌研究会・全国登録 2000 ~ 2004 年症例)

このデータからわかるように、大腸がんが転移しやすい臓器は「肝臓」で、つぎに転移しやすい臓器は「肺」です。

大腸から流れ出る血液(静脈血)はまず肝臓に集まり、そのあと肺へと送られるため、大腸がんが転移する臓器は肝臓、肺の順で多くなります。

肝臓に転移した場合、進行例ではたとえば黄疸、痛みなどがあらわれます。また肺に転移した場合には進行例で咳、たん、発熱、呼吸困難、痛みなどの症状があらわれます。

しかし先ほどもお話したように有症状の転移はほとんどないと考えられます。手術後の患者さんであれば多くの場合、定期的な画像検査によって転移があきらかになります。

大腸がんの転移についてはこちら
 

大腸がん (諏訪 宏和 先生)の連載記事

2017年現在、横須賀共済病院外科にて医長をつとめる。日本内視鏡外科学会の技術認定資格(大腸)の取得者であり、とくに腹腔鏡手術に力を入れている。

「大腸がん」についての相談が9件あります

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