S414x232 20fd56a3 44fa 49c5 b201 2080d79b96f3

疾患啓発(スポンサード)

クリップする
URLを入力して
記事をクリップしましょう
指定された URL のページが見つかりません
S664x430 20fd56a3 44fa 49c5 b201 2080d79b96f3
大腸がんの手術。手術の流れや手術後も注意が必要
大腸がんを根治させるためには「がんの切除」が必要になります。初期の大腸がんでは「内視鏡治療」とよばれる内科的な治療によってがんの切除が行えますが、比較的進行した大腸がんでは「外科療法(手術)」が...
クリップに失敗しました
クリップ とは
記事にコメントをつけて保存することが出来ます。検索機能であとで検索しやすいキーワードをつけたり、読み返し用のメモを入れておくと便利です。
また、記事を読んで疑問に思ったこと、わからないことなどをコメントに書き、「医療チームのコメントを許可する」を選んで頂いた場合は、医師や看護師が解説をメールにてお送りする場合があります。
※ クリップ内容は外部に公開されません

公開日 : 2018 年 01 月 23 日
更新日 : 2018 年 09 月 19 日

大腸がんの手術。手術の流れや手術後も注意が必要

目次

大腸がんを根治させるためには「がんの切除」が必要になります。

初期の大腸がんでは「内視鏡治療」とよばれる内科的な治療によってがんの切除が行えますが、比較的進行した大腸がんでは「外科療法(手術)」が必要になります。

大腸がんの手術はどのように進められるのでしょうか。本記事では大腸がんの適応や術式、手術時間や起こりうる合併症について、国家公務員共済組合連合会 横須賀共済病院 外科 医長 諏訪宏和先生にお話を伺いました。

大腸がんの手術適応

術式

手術の対象となる「大腸がん」とは?

大腸がんの切除方法には、内科的な「内視鏡治療」と外科的な「手術」の二通りがあります。

大腸がん 手術

早期の大腸がんの場合、大腸がんは手術ではなく「内視鏡治療」によって切除します。

内視鏡治療の適応の原則はこのようになっています。

---

  • リンパ節転移の可能性がほとんどないこと(粘膜内癌,粘膜下層への軽度浸潤癌)
  • 腫瘍が一括切除できる大きさ・部位にあること

---

このような初期の大腸がんには、手術ではなく内視鏡治療が検討されます。

手術を行うことになるのは、これよりも進行し、リンパ節転移の可能性がある、または腫瘍が一括に切除できない可能性がある大腸がんであることが多いです。

 

大腸がんの腹腔鏡手術はこちら

肝転移・肺転移のある患者さんでは手術可能?

大腸がんは肝臓や肺に転移しやすいがんです。

ステージⅣの大腸がんでは肝転移や肺転移をはじめ、腹膜播種(がんが臓器の壁を越えて腹膜に広がること)、脳転移、遠隔リンパ節転移、その他の転移(骨、副腎、脾臓など)のいずれかに転移がみられます。こうした大腸以外の臓器に転移することを「遠隔転移」といいます。

この「遠隔転移」がみられる場合、手術を行うことはできるのでしょうか。

大腸がんは遠隔転移をきたしていても、遠隔転移巣まで切除することで治癒も期待できるがんであり、切除可能であれば積極的に切除術を検討します。

ステージⅣの治療方針としてこのようになっています。

【ステージⅣ大腸がんの治療方針】

がん切除の可否 図

高齢者の場合の手術適応は?

ご高齢の方は、若い方と比べると手術に伴うリスクが高まります。

なぜなら、高齢であると複数の疾患を併発されている、予備能力が低下している、といったことが考えられるためです。そのため、負担の大きい手術が難しくなる場合があります。またご高齢の方が手術後に合併症を起こした場合、若い方が合併症を引き起こすときよりも、危険な状態に陥ってしまう可能性があります。

しかし、近年では手術技術の進歩や、しっかりとした術前ケアを行うことでより安全な手術が可能になってきました。そのため以前よりも高齢の方に対する手術は増えていると考えられます。

大腸がんに限らず、手術を検討する場合には年齢よりも「患者さん個々の状態」を確認することが大切です。比較的若い方であっても複数の疾患を発症している、過去に複数回手術を受けたことがある方では手術のリスクは高まります。一方で、80~90歳の方であっても手術に耐えうる体力がある方の場合には手術を検討することがあります。

手術を検討する際には、「何歳からは手術を受けられなくなる」といった判断ではなく、患者さんそれぞれの状態によって考えてくことが大切です。

切除不能の大腸がんとは?

ステージⅣの大腸がんでは、がんの手術を行わない判断をする場合があります。

進行した大腸がんでは、全身への転移がみられることからがんを切除しても再発リスクが高い、体力が低下していることから手術を行うベネフィット(利益)よりもリスクのほうが大きいといったことが考えられるため、手術は行わず、抗がん剤などの全身化学療法を選択する場合があります。

このようながん切除の限界は「限界切除」とよばれています。この限界切除はどの状態からか、というところは現在も議論が続いている点です。

限界切除の意義については、現在、国立がん研究センター研究開発費(旧がん研究助成金)研究班を中心とする共同研究班「日本臨床腫瘍研究グループ※1」により進められている「JCOG1007※2」という研究が進行しています。

JCOG1007は、治癒切除不能のステージIVの大腸がん患者さんに対して、原発巣切除をおこなう治療の有用性を研究するものです。この結果があきらかになれば、どういった状態の大腸がんまでを切除すべきかについてより明確な知見が得られるようになるでしょう。

こうした議論が続く点であることから、ステージⅣの大腸がんの場合、現状はよく患者さんと話し合ったうえで治療方針を決めていくことが望ましいでしょう。

※1……Japan Clinical Oncology Group(日本臨床腫瘍研究グループ)大腸がんグループ(平成 24 年度厚生労働科学研究費補助金「がん臨床研究事業」:「進行性大腸がんに対する低侵襲治療法の標準的治療法確立に関する研究」班、国立がん研究センター研究開発費 26-A-4:「成人固形がんに対する標準治療確立のための基盤研究」班)

※2……Japan Clinical Oncology Group Study 1007:待機手術が可能な治癒切除不能のステージIVの大腸がん患者さんを対象として、標準治療(である化学療法先行に対する、原発巣切除後に化学療法を行う治療の優越性を、ランダム比較第 III 相試験にて検証する研究(iPACS試験)

大腸がんのページへ

2017年現在、横須賀共済病院外科にて医長をつとめる。日本内視鏡外科学会の技術認定資格(大腸)の取得者であり、とくに腹腔鏡手術に力を入れている。

関連の医療相談が19件あります

関連記事