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自律神経失調症の症状―病院へ行くべきタイミングは?
自律神経失調症は、ストレスなどの要因で自律神経が乱れることにより、体と心にさまざまな症状が起きる状態の総称です。出てくる症状には個人差があり、頭痛や肩こりといった身体症状から不安やイライラなどの...
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自律神経失調症の症状―病院へ行くべきタイミングは?

公開日 2018 年 02 月 27 日 | 更新日 2018 年 03 月 06 日

自律神経失調症の症状―病院へ行くべきタイミングは?
中尾 睦宏 先生

山王病院 心療内科

中尾 睦宏 先生

目次

自律神経失調症は、ストレスなどの要因で自律神経が乱れることにより、体と心にさまざまな症状が起きる状態の総称です。出てくる症状には個人差があり、頭痛や肩こりといった身体症状から不安やイライラなどの精神症状まで多岐にわたります。自律神経失調症の症状や病院を受診すべきタイミングについて、元・帝京大学大学院公衆衛生学研究科 教授の中尾 睦宏先生にうかがいました。

自律神経失調症の症状          

原因不明のさまざまな症状が生じる

体がだるい20-30代くらいの女性

自律神経失調症は、主にストレスが要因となって全身にさまざまな不快な症状が現れます。症状の現れ方も、個人差があります。しかし、検査をしてもこれといった異常がみつかりません。

自律神経失調症の代表的な症状には、以下が挙げられます。

体の症状

  • 体のだるさ
  • 微熱、のぼせ
  • 動悸、息切れ
  • 頭痛
  • めまい、耳鳴り
  • 不眠あるいは過眠
  • 食欲の低下あるいは過食
  • 胃痛
  • 腹痛、下痢、便秘
  • 肩こり
  • 腰痛
  • 手足のしびれ など

精神的な症状

  • 不安
  • 無理に頑張ってしまう
  • 気力や集中力がなくなる
  • 自分の感情がわからなくなる
  • 怒りっぽくなる
  • 涙もろくなる など

女性特有の症状

  • 月経不順 など

自律神経失調症か自己判断できる?      

体の病気が隠れている可能性もあるため、まずは病院へ

先に述べたとおり、自律神経失調症の症状は多岐にわたります。ほかの病気と症状が重なる部分もあるため、まずは体の病気がないか調べることが必要です。

自律神経失調症と自己判断することは避け、2〜4週間程度症状が続いたら病院を受診しましょう。受診先は、今悩んでいる症状に応じた診療科で問題ありません。

自律神経失調症に似た症状が現れる病気

気分が落ち込む人

自律神経失調症に似た症状が現れる病気の例には、以下があります。以下の例のほかにも、自律神経失調症と似た症状が現れる病気は多くあります。繰り返しとなりますが、安易な自己判断は避けて病院を受診しましょう。

うつ病

うつ病は、自律神経失調症と症状が似ている部分があります。実際に、自律神経失調症からうつ病へと発展するケースもあります。

もし、気分の落ち込みや意欲の低下などの精神症状が強い場合はうつ病の可能性を疑い、心療内科や精神科を受診するとよいでしょう。

橋本病を含む甲状腺機能低下症などの甲状腺機能障害

橋本病をはじめとした甲状腺機能障害は、甲状腺ホルモンのバランスが変化して自律神経失調症やうつ病に似た症状が現れることがあります。

甲状腺ホルモンは、内科などで血液検査をすることで測定可能です。

更年期障害

更年期障害も、ホルモンバランスが変化することによって自律神経失調症に似た症状がみられる場合があります。更年期障害の現れる年代の女性は、更年期障害である可能性も考えて婦人科を受診することをおすすめします。

病院で異常なしといわれたら、ひとまずは安心して

自律神経失調症のような症状で病院に行き、検査の結果異常なしといわれても、不調の原因がわからずに不安になる方がいます。「実は病気が隠れているのではないか」と心配になる気持ちはよくわかります。

ですが、病院で異常なしといわれたら、ひとまず安心していただいても大丈夫です。医師が患者さんを診るときは、まず「何か病気があるのではないか」と疑って診察をします。その結果、異常がないと判断されれば、多くの場合は大きく心配することはないと考えます。ただし、病気がごく初期で見つからなかった可能性もありますから、もし症状がだんだん悪化してきたら、検診を兼ねて再受診をすることをおすすめします。

自律神経失調症の症状は、体からのアラート

リラックスすることを心がけ、休養が大切

リラックス

私は、自律神経失調症の症状を一概にネガティブには捉えてほしくないと考えています。自律神経失調症の要因の多くはストレスが影響しています。自律神経失調症の症状は、「ストレスを受け続けてもう限界だ」という体のアラートだと私は思います。

ですから、自律神経失調症の症状が出たら、「これは休みたいという体からのサインなんだ」と捉えて、ストレス源を取り除いたり、リラックスできる環境を整えたりしてほしいです。

自律神経失調症の治療のメインは生活改善です。自律神経の調子を整える薬もあります。十分な睡眠とバランスのよい食事、適度な運動に加えて、必要があればそうした薬を上手に活用しながら、心と体をゆっくりと休めてください。

周囲は、本人の病状を理解しサポートを

自律神経失調症は、検査をしてもはっきりとした異常がみつからず、さまざまな症状が起こります。検査で異常がないことから気のせいだと思われがちですが、その考え方は適切ではないと思います。

自律神経失調症の原因である自律神経の乱れを、確定診断できる確かな検査方法はありません(2018年1月現在)。しかし、自律神経失調症の症状でつらい思いをしていることは事実ですから、周囲も気のせい、大げさだと捉えずに、症状を理解して本人のストレスをなるべく取り除けるようサポートすることが大切です。

 

自律神経失調症(中尾 睦宏先生)の連載記事

東京大学、ハーバード大学、帝京大学と、大学病院での心療内科診療を25年以上続けてきた。各大学病院で1,000人を超える外来受診患者のデータベース研究を行い、診断と治療の成果を論文にしている。また、集団と個人の健康行動を変容させる行動医学や、職場のストレスなども専門としている。

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