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狭心症の症状には再現性がある 特徴や発症しやすい方について
狭心症とは、心臓の冠動脈が狭くなることによって発症する病気です。一般的には「左前胸部や心窩部(みぞおち)を締め付けられるような痛み」が、再現性を持って現れます。今回は、筑波記念病院つくばハートセ...
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狭心症の症状には再現性がある 特徴や発症しやすい方について

公開日 2018 年 04 月 20 日 | 更新日 2018 年 09 月 20 日

狭心症の症状には再現性がある 特徴や発症しやすい方について
我妻 賢司 先生

医療法人筑波記念会 筑波記念病院 つくばハートセンター センター長

我妻 賢司 先生

目次

狭心症とは、心臓の冠動脈が狭くなることによって発症する病気です。一般的には「左前胸部や心窩部(みぞおち)を締め付けられるような痛み」が、再現性を持って現れます。

今回は、筑波記念病院つくばハートセンターセンター長の我妻賢司先生に、狭心症の症状や発症しやすい方の特徴について、お話しを伺いました。

狭心症に前兆はあるのか?

狭心症に前兆というものはなく、自覚症状が現れた時点で狭心症を発症している状態と考えます。むしろ狭心症の症状は、より重症で命にかかわる心筋梗塞の前兆ともいえます。

狭心症の症状は、心臓にある3本の冠動脈が動脈硬化*により狭くなり、心臓に血液が不足すること(虚血)により現れます。狭心症が悪化し、冠動脈が完全に閉鎖した場合は、心筋梗塞*を発症します。

動脈硬化…動脈が硬くなる病気。動脈硬化が起こると血管の内側がもろくなり、血管のなかが狭くなる

心筋梗塞…心臓の冠動脈が完全に塞がり、心臓の筋肉が壊死することによって発症する病気

心臓の血管
心臓の血管

狭心症の症状とは?

患者さんによって、狭心症の症状の訴え方はさまざまです。一般的には、左前胸部あるいは心窩部(みぞおち)に近いあたりが、締め付けられるように痛むケースが多数です。心臓が一時的にチクチク・ピリピリするといった症状は、狭心症の症状ではない可能性が高いといわれています。

また、関連痛といい、痛みの原因が発生した場所とは異なる場所に痛みが発生することもあります。そのため、心臓の痛みだけでなく、左の肩や奥歯の痛みを訴える患者さんもいます。

再現性*のないものは狭心症ではない?

狭心症の症状とは基本的に、心臓の筋肉が酸素を欲している場面で現れます。典型的な例としては、運動や早歩きをすると症状が出現し、少し休むと治まるケースです。また、ストレスを強く感じた際や、食後、排便後などにも症状が現れやすくなります。そのため、日常生活のなかで再現性を持って症状が現れます。また、心臓の血管のけいれんが原因となる冠れん縮性狭心症はむしろ夜間や早朝など、運動をしていない時に症状が現れますが、いずれも再現性のある症状です。

患者さんのなかには、「年に数回ほどみぞおちが締め付けられるように痛む」という方もいますが、そういった場合は再現性があるとはいえないため、狭心症である可能性は低いと考えます。

再現性…ある状況下において、再び同じ現象が繰り返されること

狭心症は無症状のこともある

狭心症の典型的な症状は先に述べたものが中心ですが、患者さんによってはまったく症状を感じない方もいます。そのため、症状の程度と病気の重症度は必ずしも一致するわけではありません。

狭心症を発症しやすい人の特徴とは

タバコを吸っている中高年の男性

狭心症とは、動脈硬化がもとになって発症する病気です。そのため、動脈硬化を引き起こす要因を多く持っている方が、狭心症になりやすい方といえます。

具体的には

  • 中高年の男性
  • 閉経後の女性
  • ストレスを感じやすい体質の方
  • 喫煙
  • 糖尿病
  • 高血圧
  • 脂質異常(高脂血症)

などさまざまな要因があります。

動脈硬化は、年齢と共に発症率が高まる病気です。狭心症は、女性よりも男性に多く発症します。なぜなら、エストロゲンという女性ホルモンには、心血管を保護する作用があるためです。したがって、閉経前の女性は狭心症になりにくいといえます。しかし、女性は閉経すると、血液中のLDLコレステロール(悪玉コレステロール)*の値が高くなります。LDLコレステロールは血管の壁に蓄積し動脈硬化を促進させるため、女性でも狭心症を発症しやすくなります。

心身共にストレスを感じることでも、血中のLDLコレステロールの値は高くなります。そのため、睡眠時間の短い方やストレスを感じやすい体質の方も、狭心症を発症しやすくなります。多忙で小さなことでも苛立ちやすく、せっかちな性格という方は、焦らずにゆっくりした生活を心掛けるとよいでしょう。

LDLコレステロール(悪玉コレステロール)…コレステロールの1種であり、値が高くなると動脈硬化を促進させる。LDLコレステロールを吸収するはたらきのあるコレステロールを、HDLコレステロール(善玉コレステロール)という

狭心症の発症に遺伝的な要素はあるのか

動脈硬化の原因の多くは、加齢や生活因子です。しかし一部では、遺伝的要因も危険因子になるといわれています。そのため、自分の家系に狭心症をはじめ、動脈硬化がもとになる病気(心筋梗塞や脳血管障害)を発症している方がいる場合は、遺伝的な素因も疑う必要があります。

微小血管狭心症は若年女性でも発症する

狭心症のなかには、微小血管狭心症という種類も存在します。微小血管狭心症とは、冠動脈の主要な部分に病変(病気による変化が起きている箇所)ができる狭心症とは異なり、冠動脈の末梢にある微小血管が狭くなることで発症する病気です。微小血管狭心症を発症する患者さんの約70%は女性で、発症する年齢は30歳半ばから60歳半です¹。微小血管狭心症は、若年の女性でも発症することがあります。

はっきりとした発症原因は解明されていませんが、ストレスや喫煙、寒冷、女性ホルモンとの関係などが疑われています。

狭心症は早期の治療が大切

医師と中高年の男性の患者さん

一度狭くなってしまった血管は進行することはあっても、元の太さに戻ることはありません。狭心症が進行すると、心臓の筋肉が壊死状態になり心筋梗塞を引き起こすこともあります。心筋梗塞は命にかかわる危険な病気です。狭心症の早期の段階で治療をすれば、今まで通りの生活を送ることができます。そのため、狭心症を疑う症状が現れた場合は、早期に病院やクリニックを受診することが大切です。

(狭心症の詳しい検査方法については、記事2「狭心症の検査はホルター心電図検査や肝動脈CT検査が重要」をご参照ください)

(狭心症の詳しい治療方法については、記事3「狭心症の治療法は3種類存在する」をご参照ください)
 

狭心症 (我妻 賢司 先生)の連載記事

1990年より心臓カテーテル検査、治療に携わり、以後、一貫して虚血性心疾患に対するPCIを専門とする。重症患者、複雑冠動脈病変に対する経橈骨動脈アプローチによるPCI(TRI)を得意とし、海外での治療経験、招請講演も多数

「狭心症」についての相談が26件あります

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