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乳がんの原因やリスクについて 乳がんを予防する方法はある?

疾患啓発(スポンサード)

最終更新

2018/09/20

2018 年 09 月 20 日
更新しました
2018 年 04 月 23 日
掲載しました
乳がんの原因やリスクについて 乳がんを予防する方法はある?
独立行政法人 労働者健康安全機構 横浜労災病院 乳腺外科部長 千島 隆司 先生

独立行政法人 労働者健康安全機構 横浜労災病院 乳腺外科部長

千島 隆司 先生

目次
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乳がんの発症に大きく関わっているものが女性ホルモンである「エストロゲン」です。また、生活習慣なども乳がんのリスクになることがあります。それでは、具体的にどのようなことが乳がんのリスクとなるのでしょうか。本記事では、独立行政法人労働者健康安全機構 横浜労災病院乳腺外科部長である千島隆司先生に乳がんのリスク要因や予防についてお話を伺いました。

乳がんのリスク 出産経験がないこと

出産経験がない方は出産経験がある方に比べて、乳がんのリスクが高くなります。これは、月経周期によって繰り返される「エストロゲン」と「プロゲステロン」の周期的な上昇が大きな要因であるといわれています。

出産経験がない=月経周期(エストロゲンとプロゲステロンの定期的な上昇)が途切れなく続く

生理周期

乳がんの発症要因のひとつに、エストロゲンの増加があります。エストロゲンとは主に卵巣から分泌される女性ホルモンで、月経周期のうち卵胞期に多く分泌されています。

さらに、エストロゲンの増加に加えて、月経周期に伴うエストロゲンとプロゲステロンの定期的な上昇も乳がんのリスクになるといわれています。プロゲステロンは月経周期のうち黄体期に多く分泌される女性ホルモンです。

月経周期は妊娠・出産をすることで1年~1年半ほど中断し、その間は卵巣からエストロゲンとプロゲステロンの分泌量は減少します。

しかし、出産経験がない場合、月経に伴うエストロゲンとプロゲステロンの分泌が途切れなく続くことで、乳がんのリスクが高まるといわれています。そのほか、トータルの月経回数が多い方(たとえば、初潮が早い方や閉経が遅い方)も、乳がんのリスクが高いといえます。

乳がんの患者さんは40年で約7倍に増えている

乳がん罹患数・死亡数の年次推移 青が罹患数、黒が死亡数

上図は1975年以降の乳がんの患者数と死亡数の推移です。グラフをみると1975年から2015年の40年間で、患者数は約7倍に増加していることがわかります。これには、月経回数の変化が大きく影響していると考えられます。

女性が一生の間に産む子どもの数(合計特殊出生率)は1975年頃から減少傾向にあり、1人あたりの出産回数は少なくなってきています。さらに、初潮の低年齢化も進んでいることから、時代が進むにつれて女性の月経回数は増加しているといえます。

乳がんの患者数増加の背景には、ライフスタイルの変化もあるかと思いますが、月経回数の増加は乳がんの発症に大きな影響を与えていると考えられます。

乳がんのリスク 肥満

閉経後は脂肪細胞でエストロゲンが産生される

閉経後の女性では肥満(注)が乳がんの発症リスクになるといわれています。

先述の通り、閉経前では月経周期に伴って卵巣からエストロゲンとプロゲステロンが産生されていますが、閉経後には卵巣でこれらが産生されなくなります。

それを補うために、脂肪細胞などにあるアロマターゼという酵素でエストロゲンがつくられます。閉経後のエストロゲン増加は乳がんのリスクを高めることから、脂肪細胞を豊富に持っている肥満の女性は乳がんのリスクが高くなるのです。

(注)BMI[Body Mass Index:体重(kg)÷〔身長(m)×身長(m)〕]で30以上の場合