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未破裂脳動脈瘤の治療 血管内コイル塞栓術について

疾患啓発(スポンサード)

最終更新

2018/09/19

2018 年 09 月 19 日
更新しました
2018 年 07 月 25 日
掲載しました
未破裂脳動脈瘤の治療 血管内コイル塞栓術について
片岡 丈人 先生

北海道大野記念病院 主任診療部長 兼 脳血管内治療センター長 札幌西孝仁会クリニック 脳神経外...

片岡 丈人 先生

目次
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血管内コイル塞栓術とは、脳動脈瘤の破裂を予防するための治療法です。患者さんの脚の付け根からカテーテル(医療用の管)を挿入し、脳動脈瘤にコイルを詰めることで脳動脈瘤に血液が流入することを防ぎます。そして、2018年現在は、コイルとステント(細い金属の線維で編んだ筒状の医療器具)を併用し、より再発率の低い血管内コイル塞栓術も実施されています。

今回は、社会医療法人孝仁会 北海道大野記念病院 脳神経外科主任教授の片岡丈人先生に、血管内コイル塞栓術の特徴や治療後の生活においての注意点についてお話しを伺いました。

血管内コイル塞栓術とは

血管内コイル塞栓術のイメージ
血管内コイル塞栓術のイメージ

血管内コイル塞栓術とは、患者さんの脚の付け根からカテーテル(医療用の管)を挿入し脳動脈瘤のある場所まで進めていった後、脳動脈瘤のなかにコイルをつめるという治療法で、日本では電気離脱型コイルが1997年に承認され、臨床で広く使用されています。コイルを詰めることで、脳動脈瘤のなかに血液を入れないことが目的です。開頭クリッピング術のような、開頭(頭蓋骨の一部を開ける)は行いません。

(未破裂脳動脈瘤の治療法である開頭クリッピング術について詳しくは、記事2『脳動脈瘤の治療とは 経過観察と破裂防止の治療法がある』をご参照ください)

血管内コイル塞栓術が適応となる患者さんとは

未破裂脳動脈瘤の患者さんの状態(脳動脈瘤の位置や大きさ、年齢など)や希望を考慮し、医師が開頭クリッピング術ではなく、血管内コイル塞栓術で十分に治療できると判断した場合、血管内コイル塞栓術の適応となります。

ステントを併用した血管内コイル塞栓術とは

ステントを併用した血管内コイル塞栓術
ステントを併用した血管内コイル塞栓術

従来の血管内コイル塞栓術は、コイルだけの使用が一般的でした。そのため、再発率や完全閉塞の観点から脳動脈瘤と血管とつながっている入り口部分が比較的狭い患者さんが対象となる傾向にありました。しかし、そのような条件を満たさない患者さんも多くいます。

そこで、2018年現在は、コイルだけでなくステントを併用する血管内コイル塞栓術が普及しています。ステントとは、細い金属の線維で編んだ筒状の医療器具です。ステントを併用する場合は、上の図のようにコイルを詰めた脳動脈瘤と接している血管に挿入します。ステントをこのように挿入することで、コイルが血管内に飛び出すことを予防し、脳動脈瘤が再発することを防ぐ効果が期待できます。最近のステントは単にコイルの血管内への突出を防ぐだけでは無く、ステントによって血液の流れる方向を制御し、ステントの網目を足掛かりにして、血管を再構築し治癒に向かわせることが可能になっています。

ステントの改良が進んだことによってさまざまな形の脳動脈瘤に対応することができ、患者さんの適応範囲も広がっています。

ステントの用途も変化しつつある

さらに最近では、ステントの用途も変化しています。従来のステントの用途は上でご説明した通り、コイルが血管内に飛び出すことを防ぐためのものでした。しかし、最近はステントで新たな血液の通り道を作るといった考え方に変わってきています。実際にいくつかの施設では、コイルを詰めなくても脳動脈瘤の破裂予防ができるステントを使用した治療が行われており今後普及していくと考えられています。