【院長インタビュー】

クリップする
URLを入力して
記事をクリップしましょう
指定された URL のページが見つかりません
S664x430 87916b04 75e2 4bb7 977a 11da330a3eea
地域のみなさんに愛される病院へ-高度急性期医療と地域医療の両立をめざす...
京都市立病院は京都市中京区に位置し、高度な急性期医療を中心に行うと同時に、地域に根ざした医療を行っている病院です。その歴史は古く、1882年(明治15年)に開設された、上京公立避病院という伝染病...
クリップに失敗しました
クリップ とは
記事にコメントをつけて保存することが出来ます。検索機能であとで検索しやすいキーワードをつけたり、読み返し用のメモを入れておくと便利です。
また、記事を読んで疑問に思ったこと、わからないことなどをコメントに書き、「医療チームのコメントを許可する」を選んで頂いた場合は、医師や看護師が解説をメールにてお送りする場合があります。
※ クリップ内容は外部に公開されません

地域のみなさんに愛される病院へ-高度急性期医療と地域医療の両立をめざす京都市立病院

公開日 2017 年 12 月 01 日 | 更新日 2018 年 08 月 29 日

地域のみなさんに愛される病院へ-高度急性期医療と地域医療の両立をめざす京都市立病院
森本 泰介 先生

地方独立行政法人京都市立病院機構理事長 京都市立病院長

森本 泰介 先生

京都市立病院は京都市中京区に位置し、高度な急性期医療を中心に行うと同時に、地域に根ざした医療を行っている病院です。その歴史は古く、1882年(明治15年)に開設された、上京公立避病院という伝染病院を前身としています。現在は、548床の病床数と37科の豊富な診療科を構え、幅広い疾患に対応している自治体病院です。

大規模病院の多い京都市内で、同院はどのような取り組みを行っているのか、院長である森本 泰介先生に、病院の現状や今後めざしていく病院像などについてお話を伺いました。 

京都市の地域医療を担う歴史ある病院

現在ではどの病院でも当たり前となっているプラスチック製の診察券や、1患者・1ID・1カルテ制度を全国で初めて導入するなど、当院は歴史的に先進的な取り組みを行ってきました。そして2011年(平成23年)には、よりよい医療サービスを長期的・安定的に提供することをめざし、迅速性、効率性、柔軟性を病院運営に最大限に発揮できるよう独立行政法人化し、当院と京都市立京北病院からなる地方独立行政法人京都市立病院機構(1法人・2病院)となりました。

今後の高齢化社会に向けて、他病院・医療機関・施設等とも連携し、幅広い年齢層や疾患に対応できるように取り組んでいます。

先進的、かつ高度な医療の提供

「ダ・ヴィンチ」を使用した手術を実施

2013年(平成25年)に手術支援ロボット「ダ・ヴィンチ」を導入しました。京都市内では、2つの大学病院に次ぐ3番目の導入です。

「ダ・ヴィンチ」は、これまでの鏡視下手術に比べ、より安全で、より安定した精緻な手術が可能となり、患者さんへの身体的負担も少なくすることができます。

現在は、保険適応されている前立腺がんと腎がんの手術を中心に行っており、すでに320例以上の手術実績があります。

また、現在は保険適応外である胃がん、肺がん、縦隔腫瘍、食道がんに対する手術も行っており、今後予想される保険適用の拡大に迅速に対応する体制を整えています。

充実した麻酔科チーム

ダ・ヴィンチを用いた手術や、高度で複雑な手術を支えてくれるのが麻酔科です。麻酔科医15名という豊富な人材をいかして、安心して手術を実施できる体制を維持しています。

 

年間6,000台を超える救急車搬送数

当院は、京都府二次救急医療機関として、年間の救急車受け入れ数は約6,200台にのぼり、救急外来では年間約22,000名の救急初期診療を行っています。また、新棟整備の際にヘリポートを設置し、ヘリコプターによる患者搬送にも対応しています。

全年齢層の血液疾患に対応

高齢化社会の進展と医療技術の発展により、近年血液疾患の患者さんが増加していますが、血液疾患のなかでも造血器悪性腫瘍は、抗がん剤治療、分子標的薬治療、造血細胞移植などの特殊な治療を行うため、専門的な知識と経験を有するスタッフおよび設備が必要です。

当院は血液内科病棟にクリーンルーム11床を備え、日本血液学会血液専門医や日本造血細胞移植学会造血細胞移植認定医など専門知識を持った医師をはじめ、看護師、薬剤師、栄養士、リハビリスタッフといった多職種の医療スタッフがチームを組んで連携し、大学病院と同じレベルの治療を行っています。

また、小児から成人まで全年齢層の血液疾患に対応しており、小児科病棟にもクリーンルームを設置して、造血器悪性腫瘍に対する造血細胞移植を、成人だけでなく小児にも行っています。

強みである放射線治療

当院は、高い診断能力を有する放射線診断科と、精緻な治療を行う放射線治療科の2つの放射線関連診療科があり、放射線治療においてはリニアック(外部照射装置)2台を駆使して、IMRT(強度変調放射線治療)などの精度の高い治療を行っています。

最適な放射線治療の提供だけでなく、治療前から治療後まで定期的に患者さんと面談を行い、身体的セルフケアの支援や精神的不安に対するケアなど、放射線治療認定看護師など多職種からなる放射線治療チームが協働し、患者さんが安心して治療を受けられる環境を整えています。

感染症専門病院の過去をいかした治療

当院は開院当初、伝染病院であったため、感染症治療は現在も当院の伝統的な強みのひとつです。第二種感染症指定医療機関やエイズ治療拠点病院に指定されており、感染症内科という専門診療科を設けて治療にあたっています。

尿路感染症、肺炎などの一般的感染症のみならず、重症化した感染症やHIV/AIDSといった疾患に加えて、海外渡航前の予防接種や、海外で発生した新興感染症にも対応できる体制・設備を整えています。

京都市立京北病院との連携

当院から約30km離れたところに、介護施設を併設した67床の京都市立京北病院があります。「1法人・2病院の一体運営」の方針のもと、当院医師の応援による小児科、皮膚科、眼科、消化器内科、消化器外科、乳腺外科、また消化管内視鏡検査や心エコー検査、当院放射線診断科医師によるCT遠隔診断などの支援を行っています。また、化学療法やMRI検査等、京北病院では実施できない医療を当院で行うために、両病院を結ぶ患者送迎車を運行するなど、両病院が一体となって質の高い医療の提供に努めています。さらに、2年前には当院の電子カルテの更新に合わせて京北病院にも同じ電子カルテを導入し、患者さんの情報を共有できるようになりました。

スタッフにとって働きやすい環境を整える

当院には2017年現在、初期研修医が24名在籍していますが、京都大学、京都府立医科大学、滋賀医科大学などから赴任している経験豊富な医師の指導のもと、研修しやすい環境が整っているのが特徴です。大学病院レベルの最先端医療と、大学病院では経験しにくい一般的な疾患の両方が経験できることも、研修病院として人気が高いところだと思っています。

さらに、当院には多様な勤務形態が選択できる制度があり、将来的にさらに増加が予想される女性医師が働きやすい勤務環境を整えています。

また、看護師の人材育成にも力を入れており、複数の大学の看護学科からの看護学生実習も積極的に受け入れています。

京都市立病院が考える、今後の課題と地域との関わり

病院同士が手を取り合う時代へ

これからは国の方針により病床の機能分化と連携が進められます。高度な急性期医療を提供する自治体病院としての役割と、地域に密着した医療を提供する病院の役割を果たすため、地域の医療機関との連携を密に地域医療に取り組んでいきます。

「ここにあってよかった」といわれる病院をめざして

繰り返しになりますが、地域に密着した病院であり、高度な急性期医療を提供するというのが当院の使命です。地域住民のみなさんに「ここに京都市立病院があってよかった」といわれるような病院でありたいと考えています。今後とも、高度な急性期医療の提供とともに、地域に必要とされ、愛される病院をめざしてまいります。

京都大学大学院では、障害肝モデルや肝移植モデルを用いて肝エネルギー代謝の研究を行った。平成2年に京都大学で開始された親から子への生体部分肝移植においてドナー手術を担当、その後肝臓癌の集学的治療を中心に、肝胆膵外科を担当。