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【医師監修】水虫に酢は効果的?それとも悪化する?

【医師監修】水虫に酢は効果的?それとも悪化する?
[医師監修] メディカルノート編集部

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「指の間に小さな水ぶくれができる」「足がかゆくて皮がむける」。水虫は、5人に1人がかかっているといわれています。

水虫の民間療法として酢やアルコール、クエン酸、重曹などを使う方法がありますが、はたして効果はあるのでしょうか。この記事では、水虫に酢が効果的かどうかについて解説します。

水虫に酢が効果的って本当なの?

水虫を治す方法として、昔から「患部を酢につける」という民間療法が伝えられています。酢を使うことで、本当に水虫を治せるのでしょうか。

水虫に酢をつけると効果があるの?

水虫は、白癬菌(はくせんきん)と呼ばれるカビの一種が、皮膚の角質層に寄生することで起こります。一度白癬菌が寄生すると再発しやすいので、民間療法を試みる人もいるようです。

白癬菌はアルカリ性の皮膚環境を好むため酸性の酢が有効だと考えられてきました。しかし、そうした考えに科学的根拠はなく、確実に治るといった証拠がないのが実情です。

酢を使うことで水虫が悪化する可能性も

水虫の治療に酢を使って皮膚がかぶれてしまい、症状が悪化するケースもあります。「水虫かな」と思ったら、自己判断で民間療法を試す前にまずは病院に行って適切な治療をしてもらいましょう。

アルコール・クエン酸・重曹は水虫に効果はあるの?

水虫の民間療法として、酢のほかに、アルコールやクエン酸、重曹などもあります。いずれも抗菌作用があるとされていますが、白癬菌に対する臨床的な効果は科学的に認められていません。

水虫の症状は夏にピークを迎え、寒くなると見た目は良くなったように見えることが多いです。たまたま季節が変わるタイミングでアルコールやクエン酸、重曹などを使用して、それらの民間療法が功を奏したと勘違いしてしまうこともあるようです。また、市販薬で水虫が完治しない場合、水虫以外の病気である可能性もあります。その場合には民間療法を行うと逆効果になる恐れがあるので、やはり医師の診断のもとで治療を行ったほうが、確実だといえるでしょう。

水虫の治療方法

水虫の治療方法は、市販の抗真菌薬を使ったセルフケアと病院での治療があります。市販薬を2週間以上使っても効果がみられない場合や、患部が爪や頭部などに広がっている場合は、セルフケアでの完治が難しいため、病院に行くことをおすすめします。

病院へ行く

病院へ行くと、まず本当に水虫かどうかの検査が行われます。水虫と思って受診しても、実際は水虫以外の病気である方もいるからです。

水虫と診断された場合、基本となるのは抗真菌剤を使った治療です。皮膚に入り込んだ白癬菌を、抗真菌作用のある塗り薬を使って死滅させます。

医師の指導のもと治療を続けることで、水虫を治すことができます。爪にできた水虫は外用薬が浸透しにくいため、最近発売になった浸透性の高い外用薬あるいは内服薬で治療を行います。

薬をしばらく使用して症状が治まったようにみえても、菌は活動を休止しているだけなので、完全に死滅するまで(見た目が良くなってから2か月程度は)薬を使い続けることが重要です。

市販の抗真菌薬を使う方法も

病院で処方された抗真菌剤のほか、市販の水虫用の抗真菌剤を使う方法もあります。市販の抗真菌剤は薬局やドラックストアで購入できます。しかし、先ほど述べたように水虫以外の病気だった場合に自己判断で市販の水虫治療薬を使うと症状が悪化する可能性があることから、まずは病院で診断を受けることをおすすめします。

水虫に似ている病気

水虫に似ている病気には、以下のものがあります。自分で判断するのは難しいので、なかなか治らない場合は病院で検査してもらいましょう。

接触皮膚炎

俗に「かぶれ」と呼ばれるものです。化粧品や化学薬品、金属などの身近にある物質に接触することで皮膚に炎症が起こります。赤い発疹や小さな水ぶくれができて、かゆみやただれなどを生じます。

汗疱(かんぽう)

汗が原因となって、皮膚に小さな水ぶくれや皮むけが出現する湿疹性の皮膚炎です。軽いかゆみが出ます。比較的若い世代や手足に汗をかきやすい人に多いようです。

皮膚カンジダ症

白癬菌と同じカビの一種である、カンジダ菌に感染することで発症します。カンジダ菌そのものは、健康な人の体内にも存在する常在菌ですが、身体の抵抗力が弱まって増殖すると悪さをはたらくのです。カンジダ症になると、指の間の角質がふやけて白っぽくなるなどの症状が生じます。

水虫になったら、自分で治療を始める前にまず病院へ

水虫の治療には酢を使うなどの民間療法が存在しますが、その効果に科学的根拠はありません。皮膚への刺激が強いため、逆に症状が悪化するおそれもあります。

水虫が疑われたら、自分で判断するのではなく病院で診察を受けましょう。適切な治療を受けることが完治への近道です。