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大腸がんの検査である大腸カプセル内視鏡検査とは

大腸がんの検査である大腸カプセル内視鏡検査とは
医療法人愛仁会 亀田第一病院 消化器内科部長 渡邉  東 先生

医療法人愛仁会 亀田第一病院 消化器内科部長

渡邉 東 先生

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2018年現在、大腸がんの検査は大腸内視鏡検査だけではなく、内視鏡が搭載されたカプセルを口から服用することで大腸のなかを観察する「大腸カプセル内視鏡検査」も、一部の患者さんに対して実施されています。

今回は、大腸カプセル内視鏡検査の方法や特徴について、医療法人愛仁会 亀田第一病院 消化器内科部長の渡邉東先生のお話を伺いました。

内視鏡…体の内部を観察・治療する医療器具

カプセル内視鏡検査とは

カプセル内視鏡検査とは、カメラが搭載されたカプセルを口から飲み込むことによって、腸管を観察し記録する検査です。小腸カプセル内視鏡と大腸カプセル内視鏡の2種類があり、大腸がんの検査としては大腸カプセル内視鏡が用いられています。

カプセル内視鏡
大腸カプセル内視鏡のイメージ

大腸カプセル内視鏡には、両側にカメラが搭載されており、広い範囲を撮影できるようになっています。

大腸カプセル内視鏡検査の対象となる患者さん

記事1『大腸がんの検査とは 大腸内視鏡検査について解説』でも述べたように

  • 開腹歴があり腸の癒着が疑われる方
  • 過去の大腸内視鏡検査で強い痛みを伴った方
  • 一般的な方よりも腸が長い・狭い方
  • 肛門から内視鏡を挿入した場合、痔を傷つけてしまう可能性がある方

などに対して、医師が通常の大腸内視鏡検査を実施することは難しいと判断した場合、大腸カプセル内視鏡検査を保険適応で行います。なお、腫瘍により明らかに腸が閉塞しているとわかっている方に対しては実施することができません。

大腸カプセル内視鏡検査の流れ

大腸カプセル内視鏡検査の場合も、通常の大腸内視鏡検査と同様に下剤を服用し、腸のなかを空にする必要があります。下剤の服用方法などは施設により異なります。下剤を服用した後に、センサーを腹部、胸、お尻の上部付近に貼り付けます。次に肩から規則装置をかけ、適量の水と共に大腸カプセル内視鏡を飲み込みます。

大腸カプセル内視鏡が胃から小腸に流れたことを確認した後、追加の下剤を服用します。当院の場合は、追加の下剤と共にひまし油も服用します。さらに、1から2時間後に追加で下剤(当院の場合はひまし油も)を服用します。その後、大腸カプセル内視鏡が排出されれば検査終了となります。

当院では午前10時くらいからカプセル内視鏡を服用し、午後5時くらいまでにカプセル内視鏡が排出されることを目安として検査を実施しています。午後5時までに排出されなかった患者さんは帰宅してもらい、後日排出されたカプセル内視鏡を病院まで持ってきていただきます。

ひまし油…種子から採取した植物油の一種。

大腸カプセル内視鏡検査は飲み込めない場合もある?

大腸カプセル内視鏡は、大人であれば多くの方が飲み込める大きさだと思われます。錠剤などの服用が苦手な方には、事前に大腸カプセル内視鏡と同じ大きさのものをみせ、飲み込めるかどうかを聞いてから検査の実施を決定することもあります。なお、ご高齢の方や嚥下機能に障害のある方は飲み込むことが難しい可能性もあるため、注意が必要です。

大腸カプセル内視鏡検査のメリットとデメリット

大腸カプセル内視鏡検査のメリット

大腸カプセル内視鏡は、大腸内視鏡検査を実施することが困難な患者さんに対しても検査をすることができます。また、肛門からの挿入ではないため、「恥ずかしい」といった精神的負担も軽減できます。

大腸カプセル内視鏡検査のデメリット

大腸内視鏡検査、大腸カプセル内視鏡検査共に、大腸のなかに便が残っていると診断の精度が低くなります。通常の大腸内視鏡検査では、検査時に大腸の中を洗浄したりすることができますが、カプセル内視鏡の場合はできません。そのため、通常の大腸内視鏡検査よりも多くの量の下剤を服用する必要があります。

また、ポリープや初期の大腸がんが検査で発見された場合も、その場で内視鏡治療を実施することはできません。

ポリープ…胃や腸にできる、イボやキノコのような形のできもの