【院長インタビュー】

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地域のニーズに対応した診療を提供─亀田第一病院
亀田第一病院は新潟県新潟市江南区に位置しています。同院は整形外科部門での診療を得意としており、新潟脊椎外科センターや新潟股関節センターを同法人内で開設するなど、地域だけでなく全国の患者さんへの医...
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地域のニーズに対応した診療を提供─亀田第一病院

公開日 2018 年 08 月 20 日 | 更新日 2018 年 08 月 29 日

地域のニーズに対応した診療を提供─亀田第一病院
渡邉 研二 先生

医療法人愛仁会 亀田第一病院 病院長

渡邉 研二 先生

亀田第一病院は新潟県新潟市江南区に位置しています。同院は整形外科部門での診療を得意としており、新潟脊椎外科センターや新潟股関節センターを同法人内で開設するなど、地域だけでなく全国の患者さんへの医療提供に貢献しています。また、海外からの患者さんの受け入れを行った実績などもあり、国内外問わず、困っている方にできる限りの診療を提供しようと日々尽力しています。今回は同院の整形外科部門や今後の取り組みについて、医療法人愛仁会 亀田第一病院 病院長 渡邉研二先生にお話を伺いました。

地域に根差した病院を目指して─亀田第一病院

亀田第一病院外観(亀田第一病院よりご提供)

1967年8月、前身にあたる渡辺病院を開院しました。開院後は建物の増改築や診療科の拡充、医療機器の整備を行い、より一層、地域医療へ貢献するべく、1982年に現在の「亀田第一病院」の名称に変更しました。

「患者さん、地域社会、職員」それぞれに喜ばれる病院を目指し、救急患者さんの受け入れや産婦人科の開設など、地域にとって必要な医療を提供することができるように、さまざまな取り組みを行っています。近年は、女性総合外来を新たに開設し、女性特有の病気ゆえに、男性医師には話しにくい悩みなどを当院の女性医師が親身になって伺っています。病気の症状がみられたら適した当院の専門診療科、または他の医療機関へのご紹介も行っていますので、お気軽にご相談ください。

以下では、当院の強みのひとつである整形外科部門についてお話しいたします。

外来待合室(亀田第一病院よりご提供)

整形外科

整形外科では、外傷の治療や四肢(しし)(両手足)の疾患、骨粗しょう症の治療などを行っています。さらにリウマチや肩関節を診る外来などをいくつか開設しており、整形外科部門のなかでも患者さんの悩んでいる部位に特化して診療を行うことができます。また、脊椎や股関節の部位ではセンターを開設し、それぞれ脊椎神経の病気や股関節の病気に対して専門的な診療を行っています。

患者さんに対してより適した医療を提供するため、立位全身骨3次元X線診断装置を導入しました。本装置は、X線の被ばく量が少なく、立位での全身骨を立体的に再現することができます。新潟脊椎外科センターや新潟股関節センターでは、この高精度な画像情報を基に、診断、治療方針の決定、さらには術後の経過観察を実施し、しっかりと患者さんの健康をサポートしています。

新潟脊椎外科センター

1999年に全国で初めて脊椎脊髄外科診療に特化して開設した『新潟脊椎外科センター』は、脊柱(頭の骨、背骨、骨盤を含む)やそのなかを通る脊髄神経の病気に対して専門的な治療を行っています。同センターでは、脊椎脊髄外科の主治医が、病気のしくみから、検査、手術、退院後に至るまで、患者さんのご相談にお答えしながら診療を進めていきます。この体制により、患者さんが安心して病気に向き合って、診療を受けて頂けるようにサポートしています。また、診療ばかりでなく、国内外の主要な脊椎外科学会において脊椎外科の医師やコメディカル含めて2016年4月~2017年3月では、50回の発表を行いました。学会活動は2006年から勢力的に初めており、これらの成果をまとめて、国際的な医学雑誌に発表し続けています。

新潟股関節センター

術中ナビゲーション支援での手術の様子(亀田第一病院よりご提供)

新潟股関節センターでは、子どもから高齢者までの股関節の病気に対する治療を行っています。たとえば、股関節症が原因で関節周辺に痛みが現れるとだんだん日常生活に支障をきたすようになります。そういった患者さんに、日常生活や仕事などの活動改善のために人工股関節全置換術を行っています。人工股関節全置換術とは、股関節の傷んでいる部分を人工股関節に置き換える手術のことです。

人工股関節全置換術以外にも、比較的年齢の若い若い寛骨臼形成不全※1(かんこつきゅうけいせいふぜん)の方には、弯曲状寛骨臼骨切り術(わんきょくじょうかんこつきゅうこつきりじゅつ)を行っております。

当センターの特徴として、人工股関節全置換術では、術中ナビゲーション支援手術を全ての症例で実施しています。ナビゲーション支援手術では、モニターに手術器具の位置がリアルタイムで表示され、モニターを確認しながら計画した位置に人工関節を設置することが可能になります。より安全で正確な手術を行うことを目指し、日々取り組んでいます。

高度の脊柱変形に対する脊柱広範囲固定術やナビゲーションシステムを使い、人工股関節の術前予定計画の5°以内の施置をおこなう手術やCPO(寛骨臼回転骨切り術)などにもナビゲーションを使った正確な骨切りを行うなど、こうした方法によってより正確な手術を行うという点で質の高い医療を提供できるよう、体制を整えています。

※1寛骨臼形成不全……臼蓋が大腿の骨頭を十分に覆うことができていない状態、過去には臼蓋形成不全と呼ばれていた

よりよい医療を提供するために

医師のもっとよい治療の実現を目指す

医局員の皆さん(亀田第一病院よりご提供)

当院では、医師がもっとよい治療が有り、これをやりたいと考えたとき実現できるように、医師をはじめ職員の声を聞くように心がけています。たとえば、先ほどお話した立位全身骨3次元X線診断装置の導入や外科でのデジタルマンモグラフィーの導入も、医師から要望があり実現しました。もちろん、医師がただやりたいからという理由ではなく、それが地域や患者さんにとってよい医療を提供することにつながるのか、本当に必要なのかと考えたうえで判断しています。しかし、やりたいことが見つかるということは、非常に前向きなことだと考えています。なぜなら、ただ日々の業務をこなしているだけでは、新しくやりたいことはなかなか思いつかないと考えているからです。

さらに、職員の声を聞くことで、院内の設備や働き方の改善が可能になりますし、最新の機器の導入は、これから当院で働きたいという医師の学びにも有用です。たとえば、今後沖縄県の離島での診療を考えている沖縄県出身の医師が、当院で整形外科の治療を学びたいという意欲をもって働いてくれています。その医師の志や目標を支援できる病院でありたいと考えていますし、その結果、よい医療が患者さんに提供されることを期待しています。

できることを実践していく─亀田第一病院の今後の取り組み

当院が整形外科分野の診療を多く行っているため、外傷による救急患者さんの受け入れに今まで以上に力を入れていきたいと思います。また、今後はがん患者さんも増えていくことが考えられます。新潟県立がんセンター新潟病院と連携を密接に行い、がんの手術治療が終わった方や、抗がん剤を用いた化学療法を希望される患者さんを受け入れる体制を整えていきたいと考えています。

外科での乳がん検診

デジタルマンモグラフィーを導入したこともあり、乳がん検診にも注力しています。マンモグラフィーは、手で触っただけでは診断できない小さなしこりや、しこりになる前の石灰化した非常に小さな乳がんを発見することができる画像検査です。早期発見に尽力していきたいと思います。

消化器領域における検査と治療

当院では現在、胃と大腸の内視鏡検査や内視鏡下手術にも力をいれています。国立がんセンターがん情報センターによる、2017年のがん罹患数予測では、男女合わせると1位が大腸がん、2位が胃がんとなっていることから、これらのがんの早期発見の重要性は増していると考えています。また、スコープを用いた大腸の内視鏡検査が難しい方には、大腸カプセル内視鏡検査を行う場合があります。※2

胃や大腸などの消化器に関して少しでも不安をお持ちの方は、ご相談いただければと思っています。

※2・・・大腸カプセル内視鏡検査を受けられるかどうかは、医師と相談のうえ決定します。

渡邉先生からのメッセージ

亀田第一病院よりご提供

若手医師へのメッセージ

若手医師には、よりよい医療を行うためにはどうすればよいか、ということを考えながら日々の診療にあたってほしいと思っています。今行っている医療は本当にその患者さんにとってよい治療なのか、もっとよい方法があるのではないか、いろいろ考え、発言していくことは自分の経験にもつながりますし、患者さんに適した治療を提供することにも結び付きます。

自分の目指すよい医療について発信していく場として、学会発表があります。学会発表では経験豊富な医師からたくさんの意見をもらえますし、本当によい医療とは何なのか向き合うことができると私は思います。繰り返しますが、若手医師には今行っている診療が最適といえるか、ということを自分自身に問いながら日々の診療にあたってください。

地域へのメッセージ

亀田第一病院は、地域に根差した病院を目指しています。得意な分野の体制をさらに強化するとともに地域のニーズを感じ取って反映させていきたいと思います。

当院でできることはできるだけ行い、地域や患者さんに貢献していくことができるようにスタッフ一同努力を重ねていきます。また、地域の医療機関の先生方や介護に携わる方々と定期的に症例検討会を行い、地域の先生方と顔のみえる関係を築いています。今後も地域の医療機関や介護施設と密接に連携を取り、患者さんに切れ目のない医療提供をしてまいります。

1981年12月から新潟大学整形外科教室にて股関節外科、小児整形外科の研鑽を積む。
1988年オーストリアに短期留学してR.Graf教授のもとで乳児股関節超音波診断を学び日本整形外科超音波学会の教育委員長(2017年まで)として乳児股関節エコーセミナーおよび整形外科エコーセミナー開催し、整形外科医への超音波普及に努めた。