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胆石症ではどのような症状が起こる?原因や予防法は?
食生活の欧米化が進み、日本の胆石保有率は増加傾向にあるといわれています。胆石症は無症状であることが多いですが、胆石の一種類である胆のう結石では、胆石が胆のうの出口に詰まると、非常に強い痛みが生じ...
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胆石症ではどのような症状が起こる?原因や予防法は?

公開日 2018 年 09 月 11 日 | 更新日 2018 年 09 月 25 日

胆石症ではどのような症状が起こる?原因や予防法は?
藤森 崇行 先生

香川県済生会病院 消化器内科部長

藤森 崇行 先生

目次

食生活の欧米化が進み、日本の胆石保有率は増加傾向にあるといわれています。胆石症は無症状であることが多いですが、胆石の一種類である胆のう結石では、胆石が胆のうの出口に詰まると、非常に強い痛みが生じます。

今回は香川県済生会病院 消化器内科部長である藤森崇行先生に胆石のリスクや症状についてお話を伺いました。

胆石とは?

胆石のイラスト

私たちの肝臓では、脂肪を消化するための消化液である「胆汁」が作られています。その胆汁を一時的にとどめておく臓器が「胆のう」で、食事によって胆のうが収縮することで、胆汁は「胆管」を通り、十二指腸へ押し流されていきます。

この胆汁の通り道となる胆のうと胆管を総称して「胆道」といい、胆道に結石ができる病気を総称して「胆石」といいます。

発生する場所によって3種類に分類される

胆石の発生場所

胆石は結石ができる場所によって3種類に分類されます。

胆のう結石

胆汁をためておく胆のうにできる結石です。胆石の中でもっとも発生率が高く、胆石の71.0%1)を占めています。

総胆管結石

肝臓と十二指腸をつなぐ胆管にできる結石を総胆管結石といいます。発生率は胆のう結石に次いで多く、胆石の14.1%1)が総胆管結石です。

肝内結石

肝臓内に結石ができることもありますが、発生頻度は3.5%1)とまれです。

胆石はどのような成分でできている?

胆石は、肝臓で作られる消化液や胆汁中の成分が固まってできたもので、組成の種類によって「コレステロール結石・ビリルビンカルシウム結石・黒色石」に分類されます。

その中でもっとも多いのがコレステロール結石で、胆汁中のコレステロールの割合が増えることなどによって発生します。

ビリルビンカルシウム結石は、胆汁が十二指腸から胆管へ逆流することによって、大腸菌などによる胆道感染が起きることで発生します。また黒色石は、感染とは関係せずに形成されるもので、その成因はいまだ十分に解明されていませんが、肝硬変や胃切除術、溶血(赤血球の膜が剥がれるなどして、ヘモグロビンが赤血球外に出ること)が原因です。

胆石が形成されやすい方の特徴

胆石のリスク因子「5F」

胆石が形成されやすい方の特徴にはいくつかありますが、代表的なものに5Fとよばれるリスク因子があります。以下の5つの因子を持っている方は、胆石が形成されやすいといわれています。

  • 40歳代(Forty)
  • 女性(Female)
  • 肥満(Fatty)
  • 白人(Fair)
  • 多産(Fecund)

そのほか、薬剤(ホルモン補充療法や経口避妊薬)によるものや急激なダイエットなどによる過度な体重減少なども胆石ができるリスクです。

ホルモン補充療法‥主に更年期障害に対して、エストロゲンなどの女性ホルモンを補充する療法

胆石症の症状

軽度な場合−無症状であることも多い

軽度な胆石で起こる症状としては、上腹部の痛みや吐き気、胸焼け、胸苦しさ、腹部膨満感などが挙げられます。また、これらの症状は食後に現れることが多いことが特徴です。

しかしながら、胆石症は無症状であることも多いです。後述する胆石発作が出るまで、痛みや違和感がまったくなく経過する患者さんも多くいらっしゃいます。

胆石発作−胆石が胆のう頚部に詰まることによる強い痛み

上腹部を痛がっている中年女性

胆石によって強い痛みが生じることを胆石発作といいます。胆石発作は、胆のう結石が胆のう頚部(胆のうの出口)に詰まり、胆のうが痙攣(けいれん)することによって痛みます。

胆石発作はどんな痛み?

胆石発作の典型的な痛みは、胆石疝痛(たんせきせんつう)(ビリアリーコーリック)とよばれる痛みです。

胆石疝痛は、心窩部(みぞおちのあたり)や右季肋部(右の肋骨の下あたり)の非常に強い痛みが30分以上持続することが特徴です。これらの部位以外には、背中や肩に痛みが現れることもあります。

また、胆石疝痛は胆石が除去されると同時に消失することも特徴です。

胆石発作が起こるタイミングや前兆は?

胆石発作は食後に起こることが多いです。これは、食事によって胆のうが収縮することで胆石が動き、胆のう頚部に詰まるためです。しかしながら、食事に関係なく胆石発作が起こる方もいらっしゃいます。

また、胆石発作は前兆なく突然起こることが多いです。

胆石症の合併症

胆石症は治療をせずに放置することで、以下のような合併症(ある病気や検査、手術などが原因となって起こる別の症状)を引き起こすことがあります。重症化すると命にかかわることもあるため、早急に治療を行うことが重要です。

黄疸(おうだん)−皮膚や目が黄色くなる

胆石が詰まることで胆汁の流れが滞ると、黄疸(おうだん)が出ることがあります。黄疸は、何らかの原因で逆流した胆汁が血液中にあふれ、血液中のビリルビン量が上昇することで引き起こされます。症状としては、皮膚や目の粘膜が黄色くなることなどが現れます。

胆のう炎・胆管炎

胆汁は川の流れと同じでスムーズに流れているときには綺麗ですが、流れが滞り淀んでしまうと細菌感染を起こしやすくなります。胆汁が細菌感染を起こすと、胆のう炎や胆管炎を発症して腹痛や発熱などの症状が現れます。

壊疽性(えそせい)胆のう炎

先述した胆のう炎が重症化すると、胆のうを通る血液の循環が悪くなり胆のうが壊死してしまう壊疽性(えそせい)胆のう炎を発症することがあります。

壊疽性胆のう炎を発症すると、胆のうの壁が腐敗し破れてしまうこともあります。

急性閉塞性化膿性胆管炎

先述の胆管炎が再重症化した状態を、急性閉塞性化膿性胆管炎といいます。急性閉塞性化膿性胆管炎となると、発熱や腹痛、黄疸に加えて、意識障害やショック状態に陥り、命にかかわる危険性があります。

そのため、胆石とすでに診断されている方で、発熱や腹痛などの症状がみられるときには、症状を見過ごさずに早急に病院を受診していただくことが重要です。

胆石を予防するために

食事をしている人

胆石を予防するためには、毎日の食生活を見直すことが大切です。

胆石の原因となるコレステロールや脂肪分を多く含む食事を過剰に摂取することは避けていただきたいと思います。具体的には、霜降り肉や魚卵、鶏卵、バターや生クリームといった乳製品などです。 

また、食生活を改善することは、胆石の予防だけではなく、糖尿病や脂質異常症などのあらゆる生活習慣病の予防にもつながります。日々の食事を変えるだけでも、病気を未然に防ぐことができますので、ぜひ食生活の改善から心がけていただきたいと思います。

 

【参考】

1)日本消化器病学会 編. 胆石症診療ガイドライン2016改訂(第2版). 南江堂.2016.138p.

 

胆石症(藤森崇行先生)の連載記事

2004年、香川医科大学医学部医学科卒業。同大学医学部附属病院を中心に消化器内科医としての臨床経験を積み上げる。高度な内視鏡検査・治療技術を持ち、患者さんにとって身体的苦痛の少なくて済むよう、迅速かつ丁寧な内視鏡検査を心がけている。

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