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頚椎椎間板ヘルニアとは?初期症状や手術を検討すべき症状は?
頚椎椎間板ヘルニアは、頚椎の骨と骨の間にある椎間板が飛び出てしまうことで脊髄や神経根が圧迫され、首から腕の痛みやしびれ、歩行障害などが生じる病気です。保存的治療で症状が治まることもありますが、重...
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頚椎椎間板ヘルニアとは?初期症状や手術を検討すべき症状は?

公開日 2018 年 10 月 01 日 | 更新日 2018 年 10 月 01 日

頚椎椎間板ヘルニアとは?初期症状や手術を検討すべき症状は?
土屋 直人 先生

品川志匠会病院 新横浜スパインクリニック

土屋 直人 先生

目次

頚椎椎間板ヘルニアは、頚椎の骨と骨の間にある椎間板が飛び出てしまうことで脊髄や神経根が圧迫され、首から腕の痛みやしびれ、歩行障害などが生じる病気です。保存的治療で症状が治まることもありますが、重症の場合などは手術が検討されます。

今回は、頚椎椎間板ヘルニアについて品川志匠会病院の土屋直人先生にお話を伺いました。

頚椎椎間板ヘルニアとは?

椎間板が飛び出し脊髄や神経根を圧迫することで痛みやしびれ、麻痺などが生じる

ヘルニア

頚椎椎間板とは、頚椎の骨と骨の間にあるクッションです。椎間板は生まれてから徐々に加齢変化が始まり、弾力がなくなったり、周囲にある靭帯にも緩みが出てきたりします。そうすると椎間板が飛び出してしまい、脊髄や神経根を圧迫します。その結果、頚部の痛みや手足のしびれなどが起こる状態が頚椎椎間板ヘルニアです。

ヘルニアが飛び出た方向で分類すると?

頚椎椎間板ヘルニアが疑われる場合、MRI検査などで、どこの神経が圧迫されているのかをチェックします。そして、ヘルニアが飛び出た方向によって、正中型、傍正中型、外側型などに分類されます。

正中型ヘルニア

真後ろにヘルニアが出ると正中型ヘルニアと呼ばれます。脊髄の中央が圧迫され、両手両足のしびれや背筋の真ん中に痛みが出るという特徴があります。

傍正中型ヘルニア

後ろにヘルニアが出て、脊髄の片側が圧迫されると傍正中型ヘルニアと呼ばれます。圧迫された側の手足に痛みやしびれが出ます。

外側型ヘルニア

斜め後ろにヘルニアが出ると外側型ヘルニアと呼ばれます。脊髄の端から片方の神経根が圧迫され、片腕や手指に強い痛みをきたすことがあります。

頚椎椎間板ヘルニアの原因

頚椎椎間板ヘルニアは、以下が原因となって発症することがあります。

  • 悪い姿勢
  • スポーツ
  • 交通事故、転倒・転落などの頚椎外傷
  • 加齢  

頚椎椎間板ヘルニアの症状

初期症状は寝違えのような首の痛み

首を痛そうに抑える人

ヘルニアが飛び出した方向と、どの神経を圧迫しているかで症状は変わってきます。主な症状には、首、肩、背中、腕の痛みやしびれ、頭痛、めまい、手のこわばり、歩行障害などが挙げられます。

初期症状は首の痛みのことが多いです。そのため、寝違いと勘違いして様子をみても治らず、しびれが出てきてから受診するという患者さんが多いです。脊髄の圧迫が進行すると、手足の麻痺、歩行障害や膀胱直腸障害が出ることもあります。

手袋靴下型のしびれが出ることも

指先

頚椎が関わるしびれの特徴として、ヘルニアが脊髄の真ん中に当たっている(正中型ヘルニア)場合は、手袋靴下型と呼ばれる手足のしびれが起こることがあります。

この場合、しびれは指先から始まり、その後、手首から上腕へとしびれが徐々に上がっていきます。足のしびれが起きた場合も同様に、つま先からふくらはぎへと上に向かってしびれが広がります。

反対に、大腿から足へとしびれが広がった場合は、腰椎が関わっている可能性があります。

頚椎椎間板ヘルニアの治療

3か月ほど保存的治療で様子をみる

頚椎カラーをしている人

頚椎椎間板ヘルニアの治療は、重症の方を除き、まずは3か月ほど保存的治療を行います。消炎鎮痛剤や筋弛緩剤、ビタミンB12剤などを用いた薬物療法や、各種のブロック注射(トリガーポイントブロック、硬膜外ブロック、星状神経節ブロックなど)、頚椎カラーを用いた装具療法などを行います。

保存的治療の際は、首に負担をかけないことが大事です。頚椎カラーをしっかり巻いて、椎間板にかかる圧力を和らげましょう。多くの方は、保存的治療によって症状が治まっていきます。

手術を検討することが望ましい方

階段をゆっくり降りている人

保存的治療で症状が改善しなかった場合は、手術で症状を改善させるという選択肢があります。また、痛くて仕事ができない、眠れないなど日常生活に著しい支障をきたしている重症な方も医師に相談してみてください。

歩行障害がある方は、歩けなくなってから手術をしても遅いことがあります。両手両足に症状が出ていて歩行障害もあるという方は特に、手術のタイミングを逃さないためにも受診してください。

頚椎椎間板ヘルニアの手術の種類

どの手術が選ばれるのかは、ヘルニアが何箇所あるか、どこが圧迫されているかなど、患者さんの状態、医師の治療方針によって異なります。頚椎椎間板ヘルニアの主な手術方法には、以下が挙げられます。

頚椎前方除圧固定術(ACDF)

ヘルニアが1〜2箇所の場合は、前方除圧固定術を行うことが一般的です。首の前側から、原因となっている椎間の椎間板をほぼ取り除き、その奥の神経を圧迫している椎間板ヘルニアを取り除いて、椎間板があったところにケージを挿入し、上下2つの椎体を固定します。その際に、ケージ単独で固定する場合と、補助的に金属製のプレートを当ててスクリューと呼ばれるネジで留めて強固に固定する場合があります。

ケージ…チタンやPEEK(ポリエーテルエーテルケトン)などで作られたインプラント。ケージではなく、患者さんの骨盤の骨を移植することもある。

頚椎椎弓形成術

2箇所以上のヘルニアがある場合、椎弓形成術を選択される場合が多いです。首の後ろを5〜10cmほど縦に切って、頚椎後方の椎弓を4〜5箇所開きます。椎弓の開き方には、縦割法(両開き法)や片開き法があります。椎弓を開いた所に人工骨や金属のスペーサーを入れて、脊髄の通り道である脊柱管を広げます。椎間板ヘルニアは切除せず、脊髄の通り道を広げることによって圧迫を逃がす手術です。

内視鏡下頚椎後方椎間孔拡大術または内視鏡下椎弓切除術

外側型の頚椎椎間板ヘルニアで、神経根の圧迫が主体の場合に施行されることがあります。首の後ろから内視鏡を挿入して、片側の椎弓〜椎間関節の一部を切除して、神経の通り道である椎間孔を広げる手術です。ヘルニアは取り除けない場合が多いです。限定された施設でのみ行われています。

顕微鏡下頚椎前方椎間孔拡大術(MacF)

外側型の頚椎椎間板ヘルニアの場合は、顕微鏡下頚椎前方椎間孔拡大術を行うことができます。首の前方から、顕微鏡を用いて神経を圧迫しているヘルニアを取り除き、神経の通り道である椎間孔を広げる手術です。限定された施設でのみ行われています。

詳しくはこちらの記事『MacFとは?頚椎症性神経根症や外側型の頚椎椎間板ヘルニアに対して行う低侵襲手術』をご覧ください。

頚椎椎間板ヘルニアの術後はどのように過ごせばよい?

よい姿勢を心がけて首への負担を減らそう

土屋先生

術式によって術後の安静度は変わります。基本的に術後1か月間ほどは、走ったり、飛んだり、首をひねるような動きは避けてください。特に頚部の前屈や後屈、側屈は、首へのストレスが大きいためしないようにしてください。

ゴルフなどあまり首に負担のかからない運動であれば許可されることがありますが、テニス、自転車、サーフィン、サッカーなど首に負担がかかるスポーツは、目安として術後3か月は避けたほうがよいでしょう。スポーツの復帰時期は、個人差もあるため主治医の先生に確認しましょう。

また、前かがみの姿勢は頚椎に負担がかかるため、よい姿勢を心がけましょう。車の運転やデスクワークをするときは、1時間に1回は、歩いたりストレッチをしたり頚椎の休憩をいれてください。寝るときの枕の高さをしばしば質問されますが、マットレスや敷き布団とセットで考える必要があります。横向きで寝てみて首がまっすぐになる枕の高さで寝ると、首への負担が軽減されると思います。

 

頚椎症性神経根症・頚椎椎間板ヘルニア (土屋直人先生)の連載記事

頚椎疾患を専門としている脳神経外科医師。
患者さんへの負担をより減らすため、MacFと呼ばれる顕微鏡下頚椎前方椎間孔拡大術に取り組んでいる。患者さんの痛みや悩みに日々寄り添い、厚い信頼を得ている。

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