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粉瘤(アテローム)は手術で完治を目指す。形成外科での治療とは?

粉瘤(アテローム)は手術で完治を目指す。形成外科での治療とは?
アイシークリニック新宿院 形成外科医 高山 昌賢 先生

アイシークリニック新宿院 形成外科医

高山 昌賢 先生

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粉瘤(アテローム)」は、皮膚腫瘍のなかでも、発症する患者さんが多いと言われる病気で、良性で痛みを伴わないことも多く、放置してしまう患者さんも多いです。そのため、気づいた時には炎症が起きたり、時には重症化に発展してしまったりしていることもあります。今回は、アイシークリニック新宿院 形成外科医 高山昌賢先生に、粉瘤(アテローム)の形成外科による治療法を中心にお話を伺いました。

粉瘤(アテローム)の形成外科での治療について

今回お話を伺ったアイシークリニック新宿院 形成外科医 高山昌賢先生。日本赤十字社那須赤十字病院 形成外科部長も兼務しており、さまざまな形成外科治療を日々行っている。

 

粉瘤(アテローム)は、体中どこにでもできる良性の皮下腫瘍の一種です。原因を特定することは難しく、何らかの作用によって、皮膚の下に袋状の構造物(嚢腫)ができ、その内部に、本来、皮膚からはがれ落ちるはずの角質(あか)や皮脂がたまり徐々に大きくなっていきます。

粉瘤(アテローム)は、ひとつだけしかできない、ということはなく、一度に複数できることもあります。また、粉瘤は良性腫瘍のため命に関わることはほとんどなく、痛みを伴うことも少ないため、放っておく患者さんも多くいます。

しかし、放っておいても自然と治る病気ではないため、はじめは粉瘤も小さく、日常生活に支障をきたすようなことは少ないですが、徐々に大きくなり、皮膚のしこりやできものとして気になり始めます。それでも放っておくと、大きなものでは10cm以上の大きさになることもあります。

細菌感染や炎症を起こすと、急に大きくなることもあり、赤く腫れあがって激痛を伴うこともしばしばあります。単なる「おでき」と考え、受診が遅れると重症化することもあり、場合によっては数か月の入院が必要、という事態に発展してしまう患者さんもいます。

先ほどもお話ししましたが、皮膚腫瘍である粉瘤(アテローム)は、飲み薬や塗り薬で自然と消えることはないといえるので、完治を目指すなら外科的に切除する必要があります。

形成外科は皮膚表面を含む手術を専門的に扱い、「手術で患者さんを治療する」ことが日常的な診療科です。ですから、形成外科での粉瘤の治療では一般的に手術を選択して、完治を目指す治療を進めます。

「粉瘤(アテローム)は手術で治す」ということを患者さんにもっと伝えていくことも形成外科の役割であると思っています。

アイシークリニック新宿院では、ふたつの治療法から最適な方法を選択します。

粉瘤(アテローム)の完治を目指す従来の手術「切開法」

切開法は、粉瘤(アテローム)の手術として従来からある手術法で、腫瘍の形の2~3倍の長さで紡錘形に皮膚切開をして、袋ごと摘出し、切開した皮膚を縫い合わせます。

粉瘤の出現している場所にもよりますが、およそ1~2週間程度で抜糸となります。しかし、傷跡が大きく残りやすいというデメリットもあります。

この手術を形成外科医が行うことで、術後の傷の治りやすさや、傷跡をできるだけ少なくすることを手術前から検討し、手術や治療を行います。

新しい粉瘤(アテローム)の手術「くり抜き法(へそ抜き法)」

粉瘤(アテローム)の手術で、くり抜き法(へそ抜き法)という新しい手術方法があります。粉瘤の中心に小さな穴をあけて、その穴から内容物を袋ごと取り出します。袋ごと取り除かないと、再発する可能性が高くなるため、丁寧に取り除きます。

くりぬき法(へそ抜き法)は切開法に比べ、手術時間や傷跡を小さくすることを目指せることや、ほとんどの場合で日帰り手術が可能です。

また、抜糸の必要性がない場合もあり、通院日数が少ないなど、患者さんの負担軽減を目指すことができる手術法です。

粉瘤(アテローム)の完治には、手術以外に治療法がありません。アイシークリニック新宿院では、粉瘤と診断し患者さんがご希望であれば、ほぼ全例で当日手術を日帰りで行っています。手術時間は5分程度から長くても20分程度で終わることを目指しています。

重症化した粉瘤(アテローム)は手術で早期回復が可能に

診察をするアイシークリニック新宿院 形成外科医 高山昌賢先生。「粉瘤(アテローム)は自然に治ることはありません。早めに形成外科など専門医を受診してください」(高山先生談)。

粉瘤(アテローム)が重症化すると、皮膚の下の袋状の構造物(嚢腫)が破けて、感染を起こしている場合が多いです。この場合、内服薬や外用薬などによる治療を行いますが、感染による炎症を抑える治療であって、根本的な治療ではありません。治療していても時間と共に増悪することもしばしばあります。

少しだけ切開して膿や内容物を押し出すだけの治療が行われることも多いですが、根本的には治りませんので手術で完全に摘出することが必要です。

また、袋が破れたにもかかわらず内容物が皮膚の下に閉じ込められた状態になると、炎症を起こして38度以上の高熱が出ることもあります。また、重症化すると壊死性筋膜炎という状態になることもあり、命に関わることもあります。

良性腫瘍だからと放っておくと、感染症などで重症化することもありますので、早めに形成外科などの専門医の受診をおすすめします。

重症化した粉瘤(アテローム)に対しては、従来は切開排膿のみを行い、内服薬で炎症を落ち着かせたのち、複数回の通院を続けた後、数か月後に改めて手術を行う治療がスタンダードでした。

しかし、炎症を起こしたり重症化したりしている場合でも、先ほどご紹介した「くりぬき法」が適用できる場合も多く、すみやかに嚢腫を切除することができるため、回復に向けて迅速に治療ができるようになりました。通院にかかる時間も減らすことが目指せるので、患者さんの負担も少なくなります。

また、炎症を起こしているときに、切開や排膿を行うと、一時的に患者さんは楽になりますが、これは完治を目指す治療ではありません。

一時的に楽になると患者さんは数か月放置してしまい、再び炎症をおこし、同様の処置を行う、ということを繰り返してしまいます。このような患者さんが、当院に来院されることも多いです。

炎症を繰り返し、切開処置などを繰り返した部位は、「瘢痕化(はんこんか)」といって皮膚と皮下組織が非常に硬く固まってしまい、完治させるのが難しかったり、治療の傷が大きくならざるを得なかったりする場合がよくあります。

「炎症→切開→一時的に楽になり数か月放置→また炎症→切開」ということを続けてしまうと、状況が悪化していってしまうことも、患者さんには知っていただきたいと考えています。

アイシークリニック新宿院では、重症化した粉瘤にも、迅速な外科的治療を行い、完治を目指す治療を行っています。

粉瘤(アテローム)における、形成外科医の役割とは?

「粉瘤(アテローム)の完治には手術の選択が一般的で、手術や傷の専門家である形成外科医などの専門医へ、早めに相談してください」と語る高山昌賢先生。

一般社団法人日本形成外科学会のホームページによると、「形成外科医とは、からだの傷や変形をきれいに治すことを主な目的に専門的な知識と診療技術を持ち、これらの領域に関して適切に対応する診療を行い、必要に応じて他領域の専門医と共同して治療を行う能力を備えた医師」とあります。

形成外科医は「手術が必要な外表上の異常を、できる限り外見に気を配りつつ治療する」ことを専門にしています。身体に起きた組織の異常や変形、欠損、あるいは整容的な不満足に対して、機能(はたらき)のみならず形態的(みため)にもより正常に、より美しくすることによって、患者さんの生活の質 "Quality of Life" の向上に貢献する、外科系の専門医です。

具体的には、手足、顔面の外傷、縫合創の瘢痕、熱傷瘢痕、難治性潰瘍(下腿潰瘍、褥瘡など)、皮膚腫瘍、軟部腫瘍、陥入爪、巻き爪、顔や体表の変形、欠損、顔面神経麻痺、眼瞼下垂症、唇裂、小耳症など、治療範囲はとても広いです。

ですから、完治を目指すために手術が必要な粉瘤(アテローム)も、治療に際して、形成外科も適しているといえます。

粉瘤(アテローム)は皮膚腫瘍で、全身どこにでもできる病気です。顔や露出の高い手足にできてしまっても、完治を目指すなら手術を選択することが一般的です。

しかし、露出の多い部位の場合、術後の傷跡が心配な患者さんも多くいます。治療に加えて、術後の傷跡など、幅広く相談できるのも、形成外科の特徴といえます。

近年は「くりぬき法(へそ抜き法)」という、患者さんの負担軽減が見込める手術法もあり、粉瘤の状態によっては、日帰り手術も可能な場合も多くなりました。

忙しい日常の中で、良性腫瘍である粉瘤(アテローム)は、放っておきがちな病気のひとつですが、重症化すると重い場合は数か月の入院が必要になってしまう場合もあります。

アイシークリニックの患者さんからは「手術をするには何科にいけばいいかわからなかった」というお声をよく聞きます。また、「手術は痛いのかな、手術をするなら慣れている先生に診てほしい」と不安に感じていると思います。

アイシークリニックでは手術を専門とする形成外科医が毎日、チームで数多くの手術を行っています。形成外科医は、日常的に手術を中心とした治療を行っています。手術時の痛みなどにも配慮しており、できるだけ痛みのない治療を目指しています。

「これはもしかして粉瘤かな?」と感じたら、できるだけ早く形成外科など専門医の診察を受けて、主治医と相談のうえ、手術で完治を目指すことが良いと思います。