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大腸がんの原因や症状、検査について解説

大腸がんの原因や症状、検査について解説
鶴間 哲弘 先生

JR札幌病院 外科診療部長

鶴間 哲弘 先生

目次
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大腸がんは、初期には症状が現れることがほぼないといわれています。そのため、定期的な検診が早期発見につながります。大腸がんの診断では、どのような検査が行われるのでしょうか。JR札幌病院では、大腸がんが疑われたときにはスムーズに検査を行うことができるよう取り組んでいます。

今回は、JR札幌病院の鶴間哲弘先生に、大腸がんの原因・症状・検査、そして同病院での取り組みについてお話しいただきました。

大腸がんとは?

大腸がんの概要

大腸がんは、大腸(結腸・直腸・肛門)に発生するがんであり、良性のポリープががん化するものと、正常な粘膜から発生するものがあります。大腸がんは、大腸のさまざまな場所に発生する可能性がありますが、日本人はS状結腸と直腸に発生することが多いといわれています。

大腸がんは、病気の進行と共に、大腸の壁の外の腹腔内に広がったり、リンパ節やほかの臓器に転移したりすることもあります。

 

腸周辺のイラスト

年齢・男女比

大腸がんは、男女共に発症する可能性がありますが、男性の発症がやや多いことがわかっています。40歳以降に発症することが多く、高齢になるほど罹患率が高くなります。

大腸がんの原因

生活習慣が大腸がんの発症に影響している

大腸がんの発症には、生活習慣が影響するといわれています。たとえば、赤肉やベーコンやハム、ソーセージなどの加工肉の摂取や飲酒、喫煙によって発症する可能性が高くなると考えられています。

近年は食生活の欧米化が進んだために大腸がんが増加していると考えられています。

大腸がんの症状

初期には症状が現れないことが多い

大腸がんが進行していない段階では、症状が現れることはほぼありません。そのため、自覚症状から早期に病気を発見することは難しいと考えられます。

進行すると血便やお腹が張るなどの症状も

進行すると、便の出が悪くなったり、便に血が混じったりすることがあります。また、お腹が張ることも多いでしょう。大腸がんの患者さんの中には、なんとなく便が細く、お腹が張るとおっしゃる方も多いです。ほかにも、下痢と便秘を繰り返したり、腹痛や貧血、体重減少などが生じたりすることもあります。

がんによってこれらの症状が現れている場合、ステージⅢなどがんが進行しているケースが多いでしょう。

お腹を押さえる男性

大腸がんの早期発見のためにできること

症状が現れていなくても定期的な検診を

大腸がんは、早期の段階で発見されれば、手術によって根治が可能です。たとえば、ステージⅠやステージⅡでリンパ節への転移がない状態で見つかれば、手術を行えば治るケースも多いです。

そのため、症状は現れていなくてもなるべく早く検診を受けていただきたいと思います。症状が現れてから検診を受けた場合、リンパ節に転移してしまっているケースもあります。がんがリンパ節に転移してしまうと治療が難しくなるため、定期的に検診を受けることが大切になるでしょう。

40歳以上の方は年に1度の検診を受けて

男女共に40歳以上の方は、年に1回大腸がん検診を受けることをおすすめします。検診費用の多くは公費で負担され、自己負担は一部であることが多いです。

お話ししたように、大腸がんは初期症状が現れることが少ないため、症状から病気を発見することは難しいでしょう。定期検診によって、なるべく早く病気を発見してほしいと思います。

大腸がんの検査

大腸がんの診断では、主に大腸内視鏡検査とCT検査を行います。肝臓などほかの臓器への転移を確認するために、MRI検査を行うこともあります。さらに、がんを早期に発見するために、PET検査を行うこともあるでしょう。

検査

大腸がんの主な検査の種類

直腸診

肛門から指を直腸内に差し込み、しこりや異常がないかを調べます。

注腸造影検査

バリウムと空気を肛門から注入し、レントゲン写真を撮影します。

大腸内視鏡検査

大腸内視鏡検査では、内視鏡を肛門から挿入し、大腸全体を詳しく検査します。大腸内視鏡検査の結果、病変が発見された場合、病変全体または一部の組織を採取して行う病理診断(生検)を行うこともあるでしょう。

CTコロノグラフィ

CTコロノグラフィでは、肛門から炭酸ガスを注入しCT撮影を行うことで、大腸の内視鏡と同じような画像を撮ることが可能です。CTコロノグラフィによって病変が疑われた場合には、内視鏡検査を行うこともあります。

カプセル内視鏡

カプセル内視鏡は、カプセルの形をした内視鏡を飲み込み、腸管内を小型カメラで撮影する検査です。小型カメラで撮影された画像は、コンピューターによって解析されます。

CT検査・MRI検査

CT検査やMRI検査は、体の断面を撮影する検査です。CT検査やMRI検査では、周辺臓器へのがんの広がりや転移がないかなどを調べることができます。CT検査によって発見できない場合には、より詳しく調べるためにMRI検査を実施することがあるでしょう。

PET検査

PET検査は、特殊な薬とカメラを使って全身の詳しい画像を撮影する検査であり、全身のがん細胞を検出することが可能です。ほかの検査で転移・再発の診断が確定できない場合に行うことがあります。

腫瘍マーカー

血液検査によって大腸がんの可能性を調べる腫瘍マーカーを実施することがあります。腫瘍マーカーの結果だけではがんがあるか診断することはできないため、手術後の再発のチェックや薬物療法の効果判定の補助に用いられることが多いです。

JR札幌病院の大腸がん検査の特徴

内科と外科の連携によってスムーズな検査を実現

通常、総合病院で内科と外科の両方にかかる必要があるとき、再度受付をしなくてはいけないケースが多いでしょう。しかし、私たちJR札幌病院では、内科を受診しても外科を受診しても窓口はひとつです。そのため、再度受付をする必要はありません。

たとえば、腹痛のために外科を受診した後、内科で大腸内視鏡検査などが必要になることがあります。このようなケースでは、外科の医師から内科の医師へ直接連絡がいくため、再度、患者さんが受付をする必要なく次の検査をスムーズに受けることが可能です。

通院する患者さん

検査のために何度も通院する負担を軽減する

このような連携によって、検査を予約したり、別の日に検査を受けたりするような手間も少なくなります。検査のために何度も通院する必要がなくなるため、患者さんの負担軽減にもつながるでしょう。

また、診断から手術までに時間がかからないよう、できる限り短期間で診断を行い、手術できるよう、常に病院全体であらゆる診療科間の連携を行っています。