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乳がんの症状とは-早期発見のために注意すべき症状はある?

乳がんの症状とは-早期発見のために注意すべき症状はある?
藤井 清香 先生

日本鋼管福山病院 乳腺外科 専門部長

藤井 清香 先生

目次
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乳がんは、ステージⅠなど早期で見つかった場合には、根治を目指すことができるといわれています。そのため、乳房のセルフチェックなどを通して早期発見に努めることが大切です。

乳がんでは、乳房に生じるしこりの他に、早期発見のために注意すべき初期症状はあるのでしょうか。また、進行すると、どのような症状が現れるのでしょうか。

今回は、日本鋼管福山病院の藤井 清香先生に、乳がんの症状についてお話しいただきました。

乳房は、胸壁の上に位置し、皮膚、脂肪などの皮下組織と乳腺組織から構成されています。乳腺には、母乳をつくり、乳幼児へ栄養や免疫機能を与えるはたらきがあります。

乳腺は、乳頭を中心に放射状に15〜20個並んでいます。それぞれの乳腺は乳管と呼ばれる管でつながり、小葉に分かれます。

乳房の構造
素材提供:PIXTA

胸壁:胸をかたちづくる骨格と周囲の筋肉や皮膚から成り立つ部分

乳がんは、乳管や小葉の上皮細胞から発生し、大きく「非浸潤がん」と「浸潤がん」に分けられます。非浸潤がんとは、乳がんのうち、乳管あるいは小葉内にとどまっているものを指します。一方、浸潤がんとは、時間の経過とともに、がんが乳管や小葉の周囲の組織にも広がったものを指します。

このうち、乳がんの約8割は、浸潤性乳管がんなどの浸潤がんとして発見されます。

乳がんは、進行していないステージⅠ期などの早期で見つかった場合には、根治を目指すことができるといわれています。そのため、検診等の受診によって、早期発見に努めることが推奨されています。

女性
素材提供:PIXTA

 

また、乳がんは大きくなっていくと、「しこり」として、手で触れることができるようになります。自分で乳房を触ってしこりを確認することができる点は、乳がんの大きな特徴です。そのため、乳房にしこりを感じることがあれば、早期の受診が乳がんの発見につながるでしょう。

乳がんの患者さんの中でも、乳がん検診を受診されたり、しこりを自覚し受診されたりする方は、早期に発見される傾向にあります。早期に発見されれば、手術によってがんを切除できるケースも多いため、根治を目指すことが可能になります。

乳がんの初期症状には、しこりや分泌物があります。しこりがあるような場合には、早期に受診していただきたいと思います。

ただし、しこりを確認しただけでは、それが乳がんかどうか自ら判断することは難しいでしょう。たとえば、乳腺そのものを大きなしこりだと勘違いされているケースもありますし、乳腺症など良性の病気の可能性もあるからです。そのため、ひとりで悩むことなく、しこりがある場合には、診断を受けるため受診をおすすめします。

また、乳頭からの分泌物がある場合には、受診を検討してください。特に、分泌物が赤色や赤褐色(血性)のときには、乳がんの可能性を否定できないため受診してほしいと思います。

乳腺症:30~40歳代の女性に多くみられる乳腺の良性の変化

しこりや分泌物があるようなら受診を
素材提供:PIXTA

乳がんの初期症状として、痛みのみが現れるケースは少ないと考えられています。実際に、乳房の痛みを訴えて受診される患者さんは、乳腺症であるケースも少なくありません。

乳房は女性ホルモンの影響によって、痛みやハリを感じることがあります。特に、月経の周期によって硬さや痛みが変化する場合は、乳がんとは関係ないことが多いといわれています。

ただし、「痛みを伴ったしこり」を感じることがあれば、乳がんの可能性を考え、受診していただきたいと思います。

乳がんは、さらに進行すると、乳房の表面の皮膚や大胸筋などへ浸潤していき、痛みや出血、感染が起こることがあります。

また、脇の下のリンパ節だけでなく、全身のリンパ節や骨、肺、肝臓などにも転移すると、体の痛みやだるさ、呼吸困難感などが現れることもあります。

大胸筋:胸部の筋肉のひとつ

繰り返しになりますが、乳がんは、早期発見によって根治を目指すことができる病気です。早期発見のためには、定期的な乳がん検診が有効でしょう。検診や専門医への受診を通して、早期発見に努めていただきたいと思います。

また、お話ししたように、乳房の痛みだけでしこりを伴わないものは、他の良性の病気など乳がんとは関係ないことが多いです。ですが、症状には個人差があるので、気になる症状がある場合には、放置することなく、次の乳がん検診を待たずに専門医を受診されることをおすすめします。

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