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顔の表面がぴくぴく引きつる─片側顔面けいれんとはどんな病気?
片側顔面けいれんとは、自分の意志とは無関係に顔面の一部がけいれんする病気です。直接命にかかわる病気ではありませんが、重症になると日常生活に支障をきたす場合もあるため治療に関しては医師とよく相談す...
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顔の表面がぴくぴく引きつる─片側顔面けいれんとはどんな病気?

公開日 2019 年 01 月 31 日 | 更新日 2019 年 01 月 31 日

顔の表面がぴくぴく引きつる─片側顔面けいれんとはどんな病気?
岩崎 孝一 先生

田附興風会北野病院 脳神経外科主任部長(脳卒中センター長併任)  京都大学医学部臨床教授

岩崎 孝一 先生

目次

片側顔面けいれんとは、自分の意志とは無関係に顔面の一部がけいれんする病気です。直接命にかかわる病気ではありませんが、重症になると日常生活に支障をきたす場合もあるため治療に関しては医師とよく相談することが大切です。

今回は、片側顔面けいれんとはどのような病気なのか、原因が似ている三叉神経痛との違いなどについて、北野病院・脳神経外科の岩崎孝一先生にお話を伺いました。

片側顔面けいれんとはどんな病気?

顔の表面がけいれんする病気

片側顔面けいれんは、片方の顔面の筋肉が自分の意志とは無関係に突発的にぴくぴく引きつる病気です。通常、まぶたの周囲からけいれんが始まり、徐々に頬や口の周り、重症になると首のほうまでけいれんが及ぶことがあります。50代以降の女性に多くみられ、痛みは伴わず、直接に命にかかわることはありません。

重症になると日常生活に支障をきたす

健康な方でも疲れたときにまぶたがぴくぴくすることはありますが、片側顔面けいれんでは徐々に頬や口の周りまでけいれんが及ぶことが特徴です。

重症になると顔の表面が強くゆがむため、精神的ストレスが強くなり日常生活で大きな負担となることがあります。患者さんの中には、サングラスなどで顔を隠して外出する方や、対人恐怖症やうつ病を発症する方もいます。

片側顔面けいれんの原因、三叉神経痛との違いについて

片側顔面けいれんの原因

顔面神経に血管が接触、圧迫してけいれんが起こる

片側顔面けいれんは、記事1「顔に堪えがたい痛みが起こる─三叉神経痛とはどんな病気?」でもお話しした「三叉神経痛」と同じ仕組みで、脳の中心部にある脳幹から出ている「顔面神経」が、脳の表面にある血管と接触、圧迫されることで発症します。神経の圧迫部分に変化が起き、そこに異常な電気の回路が生じ顔面の筋肉がけいれんするという仕組みです。

血管が顔面神経に接触する原因も、三叉神経痛と同じく血管の動脈硬化です。加齢に伴う動脈硬化で血管が蛇行するようになり、神経への圧迫が強くなることで片側顔面けいれんが引き起こされます。

動脈硬化…血管の内側にコレステロールなどが付着して血管が狭く硬くなり、血液の流れが悪くなった状態。

片側顔面けいれんと三叉神経痛との違いは神経の種類

片側顔面けいれんと三叉神経痛の違いは、発症に関係する神経の種類が異なるということです。三叉神経痛に関係する三叉神経は顔の感覚をつかさどる神経で、片側顔面けいれんに関係する顔面神経は顔の表情筋を動かす神経です。三叉神経と顔面神経は近い位置に存在していますが、それぞれ違う役割を担っています。

ストレスや疲労との関連が仮説として考えられている

顔面のけいれんは突発的なもので、多くの場合は精神的に緊張したりストレスを感じたりするような場面で起こります。たとえば、人前に出たときや接客業でお客さんと向き合うときなどに急に起こることが多いようです。

ストレスや疲労と片側顔面けいれんとの因果関係を示す医学的なデータはありません。しかし、ストレスや疲労により血圧が上昇して、神経への接触圧迫が強くなるのではないかと考えられています。

片側顔面けいれんの症状について

 

けいれんは目の周囲から始まる

片側顔面けいれんはまぶたから始まることが多く、頬から口の周りまで同時に引きつるようになっていきます。目の周りの筋肉である眼輪筋(がんりんきん)、頬の筋肉である頬筋(きょうきん)、口の周りの筋肉である口輪筋(こうりんきん)、これらはすべて顔面神経が支配する筋肉であるためです。

けいれんの強さには個人差がある

片側顔面けいれんは、症状が軽度の方から目が完全に閉じて口元の周りまでけいれんが及ぶ重度の方まで個人差がみられます。重症の場合はまぶたが完全にふさがってしまうこともあるため、自動車の運転手の方などでは危険な事故につながる危険性もあり治療が必要になります。

動脈硬化以外の原因で発症することはある?

脳腫瘍や脳血管の奇形など別の病気が原因となっている場合は、症候性の片側顔面けいれん(あるいは三叉神経痛)と表現することがあります。症候性の場合は、血管による神経の圧迫とは別の治療が必要です。

片側顔面けいれんの検査、診断について

MRI検査で神経と血管の接触を確認

片側顔面けいれんの診断には、まずは実際にけいれんの状態を詳細に観察することが重要です。また、頭部のMRI検査で顔面神経と血管の接触の有無を確認します。

ほかの病気との鑑別も大切

顔の筋肉がけいれんする病気には、他にさまざまな種類があります。たとえば、自分の意図に反して目が閉じてしまう「眼瞼(がんけん)けいれん」が挙げられますが、これは片側顔面けいれんと違って原因不明の両方のまぶたの異常運動です。そのほか、顔面神経にウイルス感染が起こって顔の神経が麻痺する「ベル麻痺(顔面神経麻痺)」の回復期にみられる顔面の異常運動や、突発的に目をぱちぱちさせる「チック」と呼ばれる心因性の病気とも鑑別が必要です。

 

三叉神経痛と片側顔面けいれん(岩崎 孝一先生)の連載記事

特に脳腫瘍外科、脊椎・脊髄外科、微小血管減圧術を専門としており、多数の手術を手掛けている。大学病院以外では数少ない日本脳神経外科学会認定の基幹研修病院の主任部長を務める。

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