【院長インタビュー】

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地域医療の真ん中で活躍する豊田厚生病院
豊田厚生病院の誕生と歴史は、地域に病院を作ってほしいという要請を会員から受けた愛知県農業会(当時)が1947年に開院した加茂病院にまでさかのぼります。愛知県厚生連への移管、総合病院の認可、新病院...
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地域医療の真ん中で活躍する豊田厚生病院

公開日 2019 年 01 月 29 日 | 更新日 2019 年 02 月 12 日

地域医療の真ん中で活躍する豊田厚生病院
川口 鎮 先生

JA愛知厚生連 豊田厚生病院

川口 鎮 先生

目次

豊田厚生病院の誕生と歴史は、地域に病院を作ってほしいという要請を会員から受けた愛知県農業会(当時)が1947年に開院した加茂病院にまでさかのぼります。

愛知県厚生連への移管、総合病院の認可、新病院建築と移転などを経て、今ではがん診療、救急医療、災害医療を担う地域の中核的存在として活躍しています。

同院の特徴は、開院当初から地域に密着した自己完結型医療を提供し続けていることだと、病院長の川口鎮先生はおっしゃいます。

同院が手がける医療とその特徴、病院機能などについて、JA愛知厚生連 豊田厚生病院 病院長の川口先生にお話いただきました。

豊田厚生病院の診療体制

患者さんにより適した診療をスムーズに行うための体制づくり

病院外観

この地域は高齢者の比率は低いものの、このままの人口構成でいくと10年後には高齢化が急激に加速するといわれています。

豊田市及び周辺地域の患者さんを受け入れている当院では、あらゆる診療に対応しつつ、よりスムーズな医療サービスの提供を実現するため、各種検査・診断・治療を一貫して行える診療科、特定の領域の診療に特化した専門外来、より迅速かつ高度な対応を行うセンターに細分化しました。当院を受診された方や救急搬送されてきた方に対して、病気の状態や重症度などから適していると思われるポジションをご案内しています。

循環器内科

循環器内科では、心臓と全身の血管に生じた異常を調べるほか、狭心症や心筋梗塞などの虚血性心疾患や心臓弁膜症、心不全などの治療を行っています。

循環器の病気は生活習慣病などの影響を受けることが多く、一度発症すると死に至ったり後遺症を残したりする確率が高いため、カテーテルで血流を再開させるPCI(経皮的冠動脈形成術)や心臓の特定の部位を焼いて心不全を解消するカテーテルアブレーションなどにいち早く取り組めるよう、24時間365日対応しています。

循環器内科のみで対応が難しい症例に対しては、心臓外科と協同して手術などをご提案させていただくこともあります。

整形外科

整形外科では、全身を支える骨や筋肉・腱といった組織に生じた異常を治します。捻挫や骨折、手足の痛みやしびれを伴う手根管症候群など日常的なものもあれば、リウマチなど別の病気の影響による痛みや変形、骨軟部腫瘍などもあります。高齢化により、骨粗しょう症を発症して骨がもろくなって、転倒による骨折、背中がエビのように大きく曲がる脊柱側弯症、頸椎疾患などを起こす方も増えているため、治療対象は多岐にわたります。

体の動かしにくさや関節の痛みといった症状は、日常生活上で大きなストレスとなり、ときに生活の質低下を招くこともあります。そのため整形外科では、患者さんやご家族と治療方針や目標についてしっかり相談を重ねたうえで、リハビリテーションや手術などをご提案しています。

豊田厚生病院の病院機能

がん診療

手術風景

現在もこれからも、がん診療と関連する諸サービスに対するニーズが非常に高い地域であるといえるでしょう。当院は国が指定する地域がん診療拠点病院として、各種がん診療ガイドラインに基づく標準治療の提供、地域内における連携協力体制の構築と運用、がん患者さんとご家族に対する相談支援や情報提供を行っています。

当院では、がん治療の三本柱ともいわれる、手術、放射線治療、抗がん剤治療をすべて行えます。手術では腹腔鏡などを使用した低侵襲治療を多く取り入れているほか、放射線治療では病変部分のみに集中的に放射線を当てる定位放射線治療、抗がん剤治療では副作用を起こしにくい薬剤を選択したり投与方法を工夫したりする支持療法をそれぞれ行っており、早期の社会復帰や、できる限りもとの生活を送りながら治療に臨める体制を整えました。

また女性に多い乳がん治療にも本腰を入れはじめました。当院にある健康管理センターではマンモグラフィをはじめとする乳がん検診を行っており、万が一異常がみつかれば、主に女性の医師が、その後の診療を担当します。

救命救急医療

当院は、西三河北部医療圏における三次救急医療の担い手でもあります。三次救急医療とは、一般的な医療機関では対応が難しい症例も積極的に受け入れて、専属の手術室やICU・HCUなどにより24時間体制で行われる医療のことです。

初期対応の迅速さと正確さが、患者さんのその後を大きく左右します。そのため、救命救急センター専属の医師、日本看護協会が認定する救急看護の認定資格を有する救急対応に熟達した看護師が力を合わせて、最後まで諦めない治療に取り組んでいます。

救命救急センターでは、4台の救急車を同時に受け入れ治療できるだけでなく、屋上にはヘリコプター発着基地も設置しているためドクターヘリや消防防災ヘリコプターの受け入れも可能です。

災害医療

三次救救急医療の実践などをつうじて培ったスキルやノウハウを、災害医療の実践にも活用しています。

地域中核災害医療センターの指定も受けており、傷病人の診療、罹災した近隣医療機関からの入院患者の受け入れ、全国から駆けつけていただいた災害医療支援に携わる人材の把握など、災害医療をサポートするハブとしての機能も期待されています。

こうした機能をより多くの方に知っていただくと同時に現場での対応を円滑に回すため、実践を想定した防災訓練や、行政や医療機関との情報共有も進めています。

豊田厚生病院の地域へ向けた取り組み

かかりつけ医と共に取り組む病診連携

エントランスホール

医療機能分化と機能に応じた地域内での連携体制構築が、全国各地で進められています。当院も例外ではなく、地域における医療の中心的存在としてより重症度が高く喫緊の対応が必要とされる患者さんを受け入れられるような体制づくりを進め、当院と地域の診療所に所属するかかりつけ医との連携による「病診連携」を積極的に行っています。

病診連携とは近隣医療機関との連携方法の一種で、日頃はかかりつけ医を受診していただき、必要に応じて年に数回程度病院を受診していただくシステムです。このシステムをうまく活用することで、患者さんの治療フェーズに応じた診療を行いやすくなると同時に、医療機関としても自分達が得意とする医療をより多くの患者さんへ提供できるようになります。

病院によるイベントも開催

医療に関する正しい情報や当院の取り組みをより多くの方に知っていただくため、市民公開講座、患者会、健診スクール、豊田厚生病院祭を定期的に開催しています。

特に病院祭では、職員による院内ツアー、JAによる産地直送野菜の販売やバンド演奏会などのプログラムも充実しているため、日頃とは違った角度で病院を見ることができたという声も多くご好評いただいています。

豊田厚生病院の目指す理想像

愛知県内には当院を含め8件の厚生連病院があり、地域内でお互いに支え励ましあいながら地域に向けて医療を提供しています。

今後も地域に向けて安定的に医療を提供していくためには,「病院だから赤字になっても仕方ない」という意識を捨てて、病院で働く職員それぞれがコストと業務効率化を意識して実践する必要があり、そのためには標準治療の範囲内で患者さんに適した医療を見つけてご提案していくことが重要と考えています。

川口鎮先生からのメッセージ

開院当初はなんでも診れる病院が求められていたこともあり、当院は長らくの間、地域における市民病院としての役割を担い続けてきました。

最近では、医療のあり方などの見直しが進み、地域内における医療機関同士の役割分担と連携が重視されはじめました。当院は豊田市および地域全体の医療を支える存在として、より重症で重篤な方を受け入れ治療することが求められています。そのため、日常の不調や一定期間経過後の治療後経過観察などでは、お住まいの近くにあるクリニックや診療所をご案内させていただく場合もあることをご理解ください。

国立循環器病センターで技術を学んだ後、完全植え込み型人工心臓の研究で、世界有数の実績を誇ったアメリカペンシルバニア州立大学で学ぶ。その後オーストラリアの病院で、実験と合わせ臨床を行い4年勤務するなど海外での臨床経験が長い。日本と異なる海外の保険システムなどを学び、新たな価値観として若い人たちに伝えている。