疾患啓発(スポンサード)

横浜新緑総合病院「脳腫瘍チーム」の取り組みと小菊実先生が治療にかける思い

横浜新緑総合病院「脳腫瘍チーム」の取り組みと小菊実先生が治療にかける思い
小菊 実 先生

医療法人社団 三喜会 横浜新緑総合病院 脳神経センター・脳神経外科部長

小菊 実 先生

目次
項目をクリックすると該当箇所へジャンプします。

脳腫瘍の治療では、手術を行うだけでなく、術後の患者さんやご家族へのサポートが非常に重要です。横浜新緑総合病院では、脳腫瘍チームを結成し、在宅・社会復帰のための退院支援や福祉サービスの提案など、総合的なサポートにあたっています。

今回は、脳腫瘍チームの取り組みや、チームを率いる小菊実先生が脳腫瘍治療にかける思いについて、お話を伺いました。

横浜新緑総合病院の脳腫瘍治療

脳腫瘍の治療では患者さんだけでなく、家族へのサポートも重要

脳腫瘍の治療は、手術で腫瘍を摘出したら終わりではありません。特に悪性脳腫瘍の場合には、術後に抗がん剤治療や放射線治療が必要になったり、場合によっては追加で手術が必要になったりする場合もあります。しかし、積極的に治療に取り組んだとしても、残念ながら再発してしまい、徐々に体が麻痺してきたり、動くことができなくなってきたりすることもあります。

そのようななかでは、患者さんだけでなく、ご家族も同じように悩んだり、苦労されたりすることが多くなるでしょう。さらに、病気のことだけでなく、金銭面での負担も大きくなってきます。そこで、ご家族を支えるための総合的なサポートが必要となります。このサポートには、医師だけではなく、さまざまな職種のスタッフの協力が欠かせません。

患者さんやご家族を支え続ける「脳腫瘍チーム」

当院では、脳腫瘍の患者さんやご家族を支えるための脳腫瘍チームを結成しています。脳腫瘍チームは、医師、看護師、リハビリスタッフ(作業療法士、理学療法士、言語聴覚士)、薬剤師、管理栄養士、MSW(メディカルソーシャルワーカー)で構成されています。

脳腫瘍チームは、術後だけでなく、術前から患者さんをサポートします。患者さんやご家族は、脳腫瘍と診断されると、病気のことで頭がいっぱいになり、事前に手続きしておいたほうがよい福祉・行政サービスなどにまで、頭が回らないことが多いです。そこで、MSWから患者さんやご家族に対し、利用できるサービスについて術前にご案内し、術後の生活が問題なく送れるようにサポートしています。

また、術前と術後で症状がどのように変化するかを評価するために、リハビリスタッフが術前から患者さんに付き添います。手術後は、術前の様子を把握しているリハビリスタッフとともに、当院の回復期リハビリテーション病棟でリハビリテーションを受けていただくため、効果的なリハビリテーションが可能です。

医師1人の技術がどれほど高くても、脳腫瘍の治療はできません。脳腫瘍チームのスタッフが信頼関係を築き、お互いに協力し合いながら治療にあたることで、患者さんやご家族に満足していただける治療ができると考えています。

小菊実先生の脳腫瘍治療にかける思い

小菊実先生

全人的な治療を要する脳腫瘍治療に興味を抱く

私は現在、脳腫瘍の治療を専門としていますが、脳神経外科医になったばかりの頃は、脳卒中の治療を専門にしたいと思っていました。そのような私が脳腫瘍を専門とするようになったのは、大学院生の頃に脳腫瘍治療の第一人者といわれている、日本医科大学の高橋弘先生のもとで学んだことがきっかけです。

高橋弘先生は、「病気をみるのではなく、人間をみる」といった全人的な医療をされる先生でした。高橋先生のその姿をみて、長期にわたり患者さんとお付き合いしていく脳腫瘍治療に携わりたいと思い、本格的に脳腫瘍治療に身を投じることになりました。

今でも高橋先生とは交流があり、難易度の高い脳腫瘍手術を行う場合には、高橋先生を当院にお招きして手術のサポートをしていただくこともあります。

治療をしてきてよかったと思う瞬間

脳腫瘍の患者さんと長くお付き合いするなかで、残念ながら亡くなってしまう方もいらっしゃいます。そのようなときに、ご家族が私に、「先生のことをとても信頼していたんですよ」と伝えに来てくれることがあります。脳腫瘍の患者さんには、病気が進行するにつれて話すことさえ難しくなってくる方も多くいらっしゃいます。そのような状況にもかかわらず、私のことを信頼して、それをご家族に伝えてくださっていたことを知ると、治療をしてきてよかったなと心から思います。

自分が手術をした患者さんは、責任を持って支え続ける

私は、脳腫瘍の治療においては、手術の高い技術よりも、何があっても患者さんを支え続ける責任感が大切だと思っています。できるだけ患者さんの支えになるために、私は、「何かあったらいつでも私がみます」と、患者さんにお話ししています。

脳腫瘍の患者さんやご家族は、体の状態の変化に対して非常に敏感です。たとえば、発熱した場合、それが単なる風邪なのか、脳腫瘍が原因なのか、とても不安な気持ちになると思います。患者さんに少しでも安心して生活していただくため、当院では24時間365日、脳神経外科医が対応できるような体制を整えています。

当院にだけ特別できる治療はありませんが、患者さんやご家族に安心して治療に向き合っていただくために、できる限りのサポートをさせていただきます。