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白斑とは? 種類や合併症、治療方法などについて

白斑とは? 種類や合併症、治療方法などについて
久保 良二 先生

蒲郡市民病院 皮膚科 部長

久保 良二 先生

目次
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白斑とは、皮膚にあるメラニン色素が減少・消失し、皮膚の色が白く抜ける病気です。顔や手など、発症部位によっては、患者さんのQOL(生活の質)に影響を及ぼすことがあります。白斑は合併症を伴うことがあるため、早期に検査を行うことと、適切な対応を行い生活の質を維持することが大切です。今回は、白斑の種類や合併症、治療方法などについて、蒲郡市民病院 皮膚科部長の久保良二先生にお話を伺いました。

皮膚の中には、メラノサイト(色素細胞)があり、紫外線から皮膚を守るためにメラニン色素をつくっています。このメラノサイトが何らかの原因で減少・消失することや、メラノサイトがメラニン色素をつくれなくなることで、メラニン色素が減少し、皮膚の色が抜けた状態を“白斑”と呼びます。白斑は、現れ方や合併症の有無などによって、いくつかの種類に分けられます。

先天的な遺伝子の異常などによって起こるものを“先天性白斑”と呼びます。先天性白斑は、後天性白斑に比べると頻度が低いことが分かっています。また、先天性白斑の特徴として、全身合併症を有するタイプが多い傾向にあります。

後天性白斑は、主に不完全脱色素斑と完全脱色素斑に分けられます。不完全脱色素斑は、境界がはっきりしていない白斑を指し、完全脱色素斑は、境界がはっきりしている白斑を指します。

後天性白斑のなかで、もっとも頻度が高いのは、完全脱色素斑の“尋常性白斑”であり、白斑全体の約60%を占めます。尋常性白斑では、以下に挙げる合併疾患がみられることがあります。

など

後天性白斑

先天性白斑のなかには、原因となる遺伝子が見つかっているものもありますが、発症のメカニズムはまだ分かっていません。

後天性白斑のうちのひとつである尋常性白斑は、自己免疫の異常や特定の遺伝子などが原因ではないかと考えられています。生活習慣、精神的な負担などとの関連性も指摘されていますが、発症原因の詳細については明らかになっていません。

白斑の皮膚症状は、全身のさまざまな部位に生じます。手や顔、首など、露出部に白斑ができた場合には、精神的ストレスとなって社会活動にまで影響が及び、患者さんのQOL低下につながることもあります。

尋常性白斑は、皮膚の色の抜け方によって、“分節型”、“非分節型”、“混合型”に分けられます。神経の支配領域に沿って片側性に現れる場合は分節型、神経の支配領域とは関係なく色が抜ける場合は非分節型、 両方の症状が合わさっている場合は混合型と呼ばれます。また、尋常性白斑が自然に治ることはまれです。

子ども(学童期)、特に男児の顔にしばしば見られる“はたけ”は、頬を中心に色が抜けた円形の皮疹ができる病気です。正式には、単純性粃糠疹(たんじゅんせいひこうしん)と呼びます。尋常性白斑とは異なり、アトピー性皮膚炎の一症状ではないかと考えられており、成長と共に自然に治るケースが大半です。

基本的な白斑の検査では、まず視診を行います。また白斑は、甲状腺の病気や膠原病(こうげんびょう)などのさまざまな病気を合併している可能性があるため、血液検査を行います。麻酔をしたうえで皮膚を丸く採取し、病理検査を行うこともあります。

目の近くに白斑があったり、患者さんが目の症状を訴えたりしている場合は、目の中の色素に異常がないかを調べるために眼科でも検査を行うことがあります。

白斑の治療にはいくつかの方法があり、患者さんの年齢や症状などに応じて選択します。

尋常性白斑の場合には、ステロイド、カルプロニウム塩化物水和物の外用液などの薬を使用します。また、活性型ビタミンD3やタクロリムスという免疫抑制剤の外用薬を使うこともあります(保険適応外)。外用薬とほかの治療法を並行して行う場合もあります。

進行性の尋常性白斑に対しては、ステロイドの内服を行うことがあります。

尋常性白斑で、1年以内に病気が進行していない場合には、整容上の問題となる部位に対して植皮・外科手術を行うことがあります。植皮・外科手術の種類として、分層植皮術、表皮移植術、ミニグラフトなどが挙げられます。ミニグラフトとは、直径1 mmほどの丸いメスで白斑部分の皮膚を採り、その場所に色素のある皮膚を田植えのように移植する方法です。

成人の尋常性白斑に対する光線療法では、主に“ナローバンドUVB照射療法”や“エキシマレーザー/ライト照射療法”が行われます。これらの光線療法は、白くなった箇所に紫外線を照射して、色素の再生を促す治療です。

光線療法については、「こちらの記事」で詳しく解説します。

自家培養表皮移植とは、患者さん自身の色が付いている皮膚をごく一部採取し、培養して、シート状の表皮を作って患部に移植する治療法(再生医療)です。患者さんご自身の細胞を用いるため拒絶反応が起こる可能性は低いと考えられています。採皮する量もわずかであるため、患者さんの体の負担も少なくてすみます。

保険適用外の治療方法のため、全額自己負担になります。白斑に対する自家培養表皮移植の費用は、治療部位の大きさにより異なりますが、当院では50万円からです。また、治療によるリスクとしては、主に術後感染、皮下出血、移植された培養表皮の剥離、皮膚の赤み、採皮部の傷やケロイド、色素沈着などが挙げられます。

自家培養表皮移植については、「こちらの記事」で詳しく解説します。

白斑の患者さんのなかには、発現部位によっては病院を受診しにくいと躊躇(ちゅうちょ)したり、治らないと諦めたりして、受診しない方もいらっしゃると思います。

しかし、前述の通り、白斑には何らかの合併症が関わっている場合もあります。ほかの病気がないかを確認するためにも、一度病院を受診していただきたいです。膠原病など、全身の病気を合併している場合は、専門の診療科の医師と相談しながら治療を進めます。

白斑の治療法は徐々に進歩しており、光線療法や再生医療など、今できる治療方法でよくなる可能性はあります。どうか安心して受診していただければと思います。

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