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編集部記事

乾燥肌の対策〜自分でできる対策と病院で行われる治療〜

乾燥肌の対策〜自分でできる対策と病院で行われる治療〜
山崎 文和 先生

関西医科大学附属病院 皮膚科 准教授

山崎 文和 先生

目次
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乾皮症や乾燥症と診断されることもある乾燥肌は、市販の保湿剤を塗るなどの対策以外にも、室内の環境の見直し、入浴方法や食生活の改善など、さまざまな対策を講じることが可能です。本記事では、乾燥肌の原因、対策、病院での治療法などについて詳しくご紹介します。

乾燥肌の大きな原因は、皮膚の一番外側にある皮脂が失われてしまうことです。この皮脂が皮膚の水分の蒸発を抑えているため、空気の乾燥などによって失われると肌が乾燥してしまいます。また、肌のバリア機能が低下することも、乾燥肌の原因となるとされています。乾燥肌の具体的な原因は、空気の乾燥や加齢、ビタミン不足など多岐にわたります。

普段の生活のなかでできる乾燥肌対策はたくさんあります。以下では乾燥肌の具体的な対策法をご紹介します。

エアコンやファンヒーターの設定温度が高いほど乾燥しやすくなります。温度は低めに設定するとよいでしょう。また、室内に洗濯物を干すことで少なからず乾燥を防ぐことが可能です。

乾燥肌の原因となる空気の乾燥(湿度の低下)に対しては、室内の湿度を上げることが有効とされています。加湿器などを用いて室内を加湿するとよいでしょう。

ただし、加湿器から不衛生な状態で水分が放出されると、過敏性肺炎などの原因となるとの指摘もあります。加湿器の定期的な清掃などを心がけることも大切です。

ミスト(帯電微細水分粒子=帯電したミスト)搭載の空気清浄機やエアコンの使用で、乾燥肌の改善効果がみられたという実験結果があります。

皮膚には、細胞間脂質(セラミドや皮脂など)と呼ばれる物質が存在し、これが外部からの刺激や、皮膚の水分の蒸発を防いでいます。しかし、空気が乾燥すると細胞間脂質が減少して、乾燥肌の原因となります。

ミストによって細胞間脂質が増加する可能性が考えられており、乾燥肌の改善につながるとされています。

お風呂で熱いお湯を使う、洗浄力の高い石鹸を使う、洗う際に強くこするといった行動は、乾燥肌の原因となるとされています。特にナイロンタオルで強くこすることはやめましょう。

お湯の温度は40℃程度が適温です。保湿効果が期待できる入浴剤を使うとよりよいでしょう。ただし、自分の肌質に合うものを選択してください。石鹸はよく泡立たせて、泡でなでるように洗うと刺激が抑えられます。また、タオルでふく際もこすることはせず、おさえて水分を吸い取るようなイメージで行います。

さらに、洗う順番は最初に頭、次に体とすると、シャンプーやコンディショナーのすすぎ残しによる肌トラブルを防ぐことができます。

ビタミン不足も乾燥肌の原因となることがあります。乾燥肌によいといわれるビタミン(A、B₂、B₆、C、Eなど)を多く含む食べ物を積極的に食べるとよいでしょう。具体的には、以下の食材が一例として挙げられます。

  • ビタミンA:牛レバー、鮭などの魚類、緑黄色野菜など
  • ビタミンB₂:豚肉、しじみ、卵、牛乳など
  • ビタミンB₆:鶏肉、魚、内臓肉、ジャガイモなど
  • ビタミンC:柑橘類など
  • ビタミンE:ナッツ類、ほうれん草など

衣服が刺激となることもあるので、できるだけ肌に優しい衣服を身につけるのがよいでしょう。木綿などは肌への刺激が少ないとされています。

かゆみが強い、カサつきが気になるなどの場合には、病院(皮膚科)の受診も検討するとよいでしょう。症状によって疾患が判明することがあります。たとえば頭の乾燥とフケが多くて困っていたら実は脂漏性皮膚炎乾癬(かんせん)であった例や、乾燥の程度がひどく、調べてみたら生まれつきの角化の機能異常による魚鱗癬(ぎょりんせん)であったなどの例です。

乾燥肌の治療では、主に保湿をする塗り薬が処方されます。かゆみや湿疹がある場合には、それらを抑える塗り薬や飲み薬が処方されることもあります。

代表的な保湿剤の成分は、ヘパリン類似物質、尿素、ワセリンです。ヘパリン類似物質には吸湿して角層に水分を与えるはたらきがあるため、持続的な保湿効果が期待できます。また、血行促進効果も期待できるため、血行障害による痛みや腫れがある場合にも用いられます。尿素製剤も吸湿して角層に水分を与えるはたらきがありますが、角質融解作用があり、刺激を感じることがあります。ワセリンは、油分で皮膚を覆うことで水分蒸散を防いでくれます。

塗り薬は朝晩2回程度、特にお風呂上がりに塗るとよいとされていますが、処方された際は医師の指示にしたがいましょう。

暖房の設定温度を低めにする、加湿器やミストで加湿する、入浴方法の見直し、ビタミンの摂取など、乾燥肌対策としてできることは多くあります。塗り薬などでも改善が見込めるため、乾燥肌が気になる方は病院の受診を検討するのもよいでしょう。

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  • 関西医科大学附属病院 皮膚科 准教授

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