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口腔がんの検診ではどんなことが行われるの?~検診の種類や検査内容とは~

口腔がんの検診ではどんなことが行われるの?~検診の種類や検査内容とは~
廣田 誠 先生

横浜市立大学附属市民総合医療センター 歯科・口腔外科・矯正歯科 部長/准教授

廣田 誠 先生

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口腔がんは舌や歯茎など口の中にできるがんの総称です。発症率はがん全体で比較すると約1%とまれで、診断されるのは年間8,000人程度ですが、罹患率・死亡率共に上昇傾向にあります。しかし、口腔がんは早期発見により完治する確率が高く、初期(あるいはステージ1)であれば5年生存率(診断から5年後の生存率)が90%以上といわれています。そのため、検診やセルフチェックで早めに兆候を見つけることが重要といえるでしょう。

本記事では、口腔がんの検診の種類や内容、診断方法などについて解説していきます。

がん検診には自治体などが実施する“対策型検診”と、人間ドックをはじめとする“任意型検診”の2種類があります。口腔がんの検診は対策型検診に含まれていないため、任意型検診として口腔がん検診を行っている医療機関を個人で受診する必要があります。

対策型検診と任意型検診の違いは以下のとおりです。

対策型検診

対象の集団全体の死亡率を下げることを目的とする検診です。検診費用などは公的資金から拠出されます。対策型検診に当てはまるがんには、乳がんや胃がん、肺がんなどがあります。

任意型検診

医療機関などが提供している検診で、個人の死亡率を下げることを目的としています。任意型検診の代表的な例は人間ドックです。なお、検診費用が全額負担になること、まだがん検診としての有効性が確立されていない検査方法が含まれることに注意が必要です。

医療機関における検診の検査内容には下記のようなものがあります。

  • 視診
  • 触診
  • VELscope検診(口腔粘膜の異常の有無を調べる検査)
  • (しょく)、歯周病検診
  • カウンセリング

このほか、唾液検査や細菌検査、X線検査(レントゲン検査)なども行われることがあります。

また、近年では地域の歯科医師会が学会と連携して実施する口腔がん検診も増えてきています。ここでは地域の歯科医師と口腔外科専門医による検診を受けることができます。自身が住んでいる地域の広報誌などにアナウンスされていることがあるので確認してみるのもよいでしょう。

検診のほか、早期発見のためにはセルフチェックも大切です。

口腔がんの初期症状は見た目で判別できることがあることから、鏡で口の中を観察するなどのセルフチェックを行うことで、早い段階で見つけることができる可能性があります。口腔がんは舌の側面や口唇、歯肉など、歯以外のさまざまな部分で発生するため、あらゆる場所をよく観察しましょう。

  • 口内炎や傷が2週間以上治らない
  • 口の中にしこりやザラついた部分がある
  • 口の中に白斑や赤斑がある
  • 口の中で出血が起こる
  • 歯以外の部分がヒリヒリしたり、しみたりする
  • 口の臭いが急に気になるようになってきている
  • 入れ歯が急に合わなくなってきている
  • 歯茎が腫れていて歯がぐらついている

これらの項目の中で当てはまることがあれば、一度かかりつけ医に相談するとよいでしょう。

検診やセルフチェックなどで口腔がんが疑われる場合には、がんが疑われる病変の有無や広がりを確認するため視診や触診のような臨床検査と、画像検査(CTやMRI)、病理検査があります。

視診

口の中に光を当てながらがんが疑われる箇所の大きさなどを確認します。その際に粘膜に白い部分があるかどうかや、虫歯の有無などもチェックします。触診では、口の中に指を入れ、がんを疑う病変がないか、疑われる病変がどのくらいの大きさかなどを確認します。また、頸部のリンパ節の腫れも併せてチェックします。

画像検査

X線写真やCT、MRIを用いて、がんの広がりを確認することができます。さらに、CTとUS(超音波エコー)を併用して頸部リンパ節の検査をすれば、頸部リンパ節に転移しているかどうかを調べられるとされています。そのほかにも、胸部X線CT検査で肺への転移や病変の有無、PET検査(体内のがんの位置や大きさを調べる検査)で遠隔臓器への転移の有無などを調べることがあります。

病理検査

細胞診や生検を行います。細胞診は疑わしい部分の表面をこすり取り、採取した細胞の異型(通常の細胞との違い)具合を調べます。生検では局所麻酔を行い腫瘍の一部を切除することにより、がんの広がりや悪性の度合いを診断することができます。

口腔がんは、早期発見できれば5年生存率が90%以上といわれ、早く見つけることができれば完治する可能性が高いがんです。そのため、定期的に検診や日頃からセルフチェックを行い早期発見に努めるとよいでしょう。検診によって口腔がんの疑いがある場合は、画像検査や病理検査などより詳細な検査が行われ診断が下されます。また、セルフチェックで気になる症状がある場合は、一度医師に相談するようにしましょう。

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  • 横浜市立大学附属市民総合医療センター 歯科・口腔外科・矯正歯科 部長/准教授

    廣田 誠 先生

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