かんぴろばくたーしょくちゅうどく

カンピロバクター食中毒

大腸・小腸

目次

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概要

カンピロバクター食中毒とは、代表的にはCampylobacter jejuniと呼ばれる細菌によって引き起こされる食中毒を指します。

主に鶏肉を摂取することを原因として起こり、消化器症状が出現します。ギランバレー症候群と呼ばれる神経系の疾患を生じることがあるため、注意が必要な食中毒です。

カンピロバクター食中毒は、軽症例であれば特別な治療介入を行わなくても治癒することが期待できます。

原因

カンピロバクター食中毒は、代表的にはCampylobacter jejuniと呼ばれる細菌によって引き起こされます。

食中毒の原因菌であるカンピロバクターは、鶏や牛などの家禽類の腸内に広く生息しています。そのため、カンピロバクターによって汚染された動物が食用肉として摂取されると、食中毒が引き起こされることになります。

また、飲み水や牛乳などがカンピロバクターで汚染されることもあり、これらを飲むことでも食中毒が発生することがあります。さらには、細菌で汚染された食用肉を調理した包丁、まな板などが細菌で汚染され、別の食物を調理することでさらに汚染が広がることもあります。

症状

カンピロバクター食中毒は、原因となる細菌で汚染された食物を摂取して、およそ5~7日の潜伏期間の後に症状が出現します。症状は、吐き気や嘔吐、下痢、腹痛などの消化器症状が主体です。

腹痛はとても強く、ときに虫垂炎などの外科系疾患と間違われることもあります。また、消化器症状が強くなることで、脱水が進行してしまうこともあります。

カンピロバクター食中毒では、ギランバレー症候群と呼ばれる合併症を発症することもあります。ギランバレー症候群では、手足を動かす筋肉に麻痺が生じてしまい、手足の動かしにくさを自覚することがあります。呼吸を司る筋肉にも支障が及ぶことがあり、人工呼吸器の補助が必要とされることもあります。

検査・診断

カンピロバクター食中毒が疑われる際には、糞便を用いて細菌培養検査が行われます。

培養検査の結果が判明するまでには数日を要するため、その他の検査としてPCR法と呼ばれるものを行うこともあります。この検査方法によって、カンピロバクターに特徴的な遺伝子を確認することから診断を下すこともあります。

カンピロバクター食中毒の診断の際には、原因と思われる食べ物の摂取、集団発生の有無などの情報も重要です。

治療

カンピロバクター食中毒は、軽症例であれば特別な治療介入を行わなくても治癒することが期待できます。経過中に脱水にならないよう、水分補給が勧められます。

症状が重篤である場合や患者さんがエイズなどに罹患している際には、抗生物質を使用した治療も検討されます。具体的にはマクロライド系などの抗生物質が使用されることがあります。耐性菌の可能性もあるため、医師の指示に従って抗生物質を使用することが重要です。

予防

カンピロバクター食中毒は、細菌に汚染された飲食物を摂取することを原因として発症します。そのため、カンピロバクターをしっかりと殺菌することが病気の発症予防には重要です。

具体的には、食べ物(とくに鶏肉)をしっかりと加熱して殺菌する、包丁やまな板の汚染には注意する、生野菜などはしっかりと洗う、などの予防策を講じることが大切です。

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