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がんぐりおん

ガングリオン

最終更新日
2020年08月12日
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2020/08/12
更新しました
2017/04/25
掲載しました。

概要

ガングリオンとは、関節包(関節を包む組織)や腱鞘(けんしょう)(腱を包む組織)に何らかの変性が生じることで、手や指の関節にしこりができる病気のことです。

また、しこりは内容物の量によって大きくなったり小さくなったりすることがガングリオンの特徴の1つです。30歳代前後の女性に多く見られる病気ですが、必ずしも手や指をよく使うと発症するわけではなく、明確な発症のメカニズムは不明です。

痛みなどの症状を伴わないことも多く、発症に気付かないケースも少なくありません。ですが、手首など神経の近くに発生したガングリオンが大きくなって神経を圧迫すると痛み、しびれ、感覚麻痺、筋力低下などの症状を引き起こすことがあるので注意が必要です。

原因

ガングリオンは、関節を包む“関節包”や腱を包む“腱鞘”などの組織が損傷されることが根本的な原因です。そして、その突起状に飛び出した袋の内部に、関節内を満たす“滑液”が流れ込んでゼリー状になったものがガングリオンの正体とされています。しかし、どのようなメカニズムで関節包や腱鞘に突起のような変形が生じるのかは明確には解明されていません。

また、まれにガングリオンは骨・筋肉・神経などを圧迫するように大きくなることもあります。これは、その部位で産生された粘液が変性して固まって形成されたものであると考えられています。

症状

ガングリオンは関節や腱から小さなしこりのような病変として発症します。発生しやすい部位は手のひら側の親指や指の付け根ですが、手の甲側、手の平側、指の付け根などさまざまな部位に発生する可能性があります。

発生初期の段階では通常は米粒大の大きさですが、手首や指をよく使い続けると大きくなるのが特徴で、ピンポン玉ほどのサイズに生育することも少なくありません。

また、ガングリオン自体に痛みやかゆみなどの症状はありませんが、しこりが大きくなると神経を圧迫して痛みやしびれ、運動制限を引き起こすこともあります。特に、手首や親指の付け根などに発生したガングリオンは手首を通る正中神経と呼ばれる太い神経を刺激し、痛みを引き起こしやすいことが知られています。

検査・診断

ガングリオンはしこりの特徴や発生部位などから診断の予測を立てることが可能です。しかし、ガングリオンと同じような症状を引き起こす軟部腫瘍などとの鑑別のため次のような検査が必要に応じて行われます。

画像検査

しこりの状態や大きさ、周囲の骨や関節包、腱鞘などとの位置関係を確認するため、MRI検査や超音波検査を行うことがあります。これらの検査で内容物が液状なものかどうかが分かります。また、ガングリオンの中には神経を刺激して痛みを引き起こすものの、体表面からは触れずに存在が分かりにくいタイプも少なくありません。MRI検査などの画像検査は、ほかの病気との鑑別を行うだけでなく、そのようなガングリオンを発見するのにも優れています。

吸引検査

しこりの内部に詰まった物質の性状を調べるため、しこりに針を刺して内容物を吸引する検査です。ガングリオンでは、ゼリー状の物質が吸引されるのが特徴です。

治療

ガングリオンは神経への刺激などがない場合は特に症状もないため、治療を行わなくてもよいとされています。しかし、神経への刺激で痛みなどがある場合は必要に応じて次のような治療を行うことが必要です。

注射での吸引

第一に行う治療は、注射でしこりの内部に詰まったゼリー状の物質を吸引することです。しこりが縮小、または消失するため神経への刺激症状は大きく改善します。

この治療方法は体への負担が少なく短時間で簡便に行えますが、しこりの原因となった関節包や腱鞘の袋は残ったままであるため、再発を繰り返しやすいのが難点です。一方で、繰り返し吸引を行っていくことで自然にしこりができなくなることもあるとされています。

手術

注射での吸引を行っても再発を繰り返す場合、重度な神経症状が生じている場合は関節包や腱鞘にできた袋ごと根元から切除する手術が必要となります。

体への負担は大きな治療ですが、再発しにくいのが大きなメリットです。

予防

ガングリオンの発症メカニズムは解明されていません。そのため、確実な予防法はないのが現状です。一方で、発生したガングリオンは手や指を使い過ぎることで大きくなるとされています。

万が一ガングリオンを疑った場合には、病院を受診して正しい診断を受けてから適切な治療について相談するようにしましょう。

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