ていけつあつしょう

低血圧症

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

低血圧症とは、血圧が通常よりも低い低血圧により、何かしらの症状が現れる状態です。低血圧に確定的な定義はありませんが、一般的には上の血圧が100mmHg未満の状態を指します。

血圧が低くなる原因は、脱水、甲状腺機能低下症糖尿病パーキンソン病などさまざまなものがあります。また、明らかな原因が特定できないタイプの低血圧も知られています。低血圧症ではめまいやふらつき、倦怠感などの症状がみられます。ふらつきをきっかけとして転倒し、けがをする危険性もあります。

原因が特定できる低血圧症の場合は、ベースとなっている基礎疾患の治療が重要です。また、並行して症状に対する対症療法も行われます。日常生活においては、適度な運動、弾性ストッキングの使用、規則正しい生活スタイルの確立などが大切です。

原因

低血圧は、慢性低血圧、急性低血圧の2つに大きく分類することができます。

慢性低血圧

本態性低血圧と症候性低血圧に分けることができます。

本態性低血圧

一般的に低血圧といわれているものです。原因となる疾患や異常がなく、血圧だけが正常値よりも低いものをいいます。

症候性低血圧

原因となる疾患などがあって血圧が低下するものです。原因疾患はさまざまであり、一例として脱水、甲状腺機能低下症アジソン病糖尿病多発性硬化症不整脈低ナトリウム血症などが挙げられます。

急性低血圧

ショックによる低血圧

急激な経過で血圧が低下するものを指します。急性心筋梗塞、大量出血、重症感染症などが原因となります。生命に関わることも少なくなく、速やかな対応が求められます。

起立性低血圧

起立性低血圧とは、急に立ち上がったときや長時間立ち続けたときに、立ちくらみやめまいなどを起こすものを指します。立っているとき、体の中では血液が重力の影響で上半身から下半身に移行する傾向がありますが、その変化にうまく対応できない状態です。

原因疾患が特定できないこともある一方、糖尿病やパーキンソン病、シャイドレーガー症候群などが原因となることもあります。

症状

低血圧症の症状

低血圧症では、疲れやすさ、だるさ、めまい、立ちくらみ、頭痛、耳鳴り、動悸などの症状が現れます。時間帯としては、活動度が上がるまでの朝に症状がみられることが多く、なかなか起きることができない、午前中は倦怠感が強い、などの症状が現れます。

起立性低血圧の症状

起立性低血圧では、長時間起立しているときや立ち上がったときにめまいやふらつきなどを自覚します。突発的に症状が現れるため、転倒してけがをすることもあります。特に高齢者の場合は転倒をきっかけとして骨折することもあるため、注意が必要です。

検査・診断

低血圧の検査

血圧検査を行い血圧が低いことを確認します。また、原因疾患が隠れていることもあるため、問診や身体所見などから疑われる病気に応じた検査が適宜行われます。たとえば、甲状腺低下症が疑われる場合には甲状腺ホルモンの検査(血液検査)、不整脈心筋梗塞が疑われる場合は心電図などが検討されます。

起立性低血圧の検査

起立性低血圧を確認するためには、起立動作と関連して血圧がどのように変動するかを確認することが重要です。立ち上がる前と、立ち上がってしばらくした後の血圧を比較することにより診断します。具体的な診断の基準としては、立ち上がって3分以内に収縮期血圧(最高血圧)が20mmHg以上、拡張期血圧(最低血圧)が10mmHg以上低下した場合を起立性低血圧としています。

治療

原因疾患の治療

低血圧の原因が特定できるものについては、原因疾患に対応した治療が必要です。甲状腺機能低下症が原因であれば甲状腺ホルモンの補充療法を行い、糖尿病が原因であればインスリンや血糖降下剤を用いて血糖コントロールを行います。

対症療法(生活習慣の改善)

原因疾患の治療に加えて、対症療法的な治療を行うことも大切です。睡眠不足や疲れに関連して低血圧症を生じやすくなるため、規則正しい生活スタイルをとりストレスを溜め込まないことが大切です。塩分や水分を適切に摂取すること、適度な運動を行うことも効果が期待できます。

起立性低血圧の治療

起立性低血圧では、立つ動作に関連して症状が出現します。そのため、立ち上がるときには転倒の可能性を考えて、ゆっくりと慎重に動くことが大切です。また、弾性ストッキング、弾性腹帯などの弾性着衣を使用することも効果的です。

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