せっぱくりゅうざん

切迫流産

最終更新日:
2024年01月19日
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2024/01/19
更新しました
2017/04/25
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概要

切迫流産とは、妊娠初期に性器出血や腹痛などの症状がある状態を指します。

流産とは、妊娠22週未満で妊娠が終了することですが、この時期の赤ちゃんはお母さんのお腹の外で生きることができないため、流産に至った場合は赤ちゃんを助けることはできません。一方、切迫流産は流産に至るかどうか分からない状態のことであるため、妊娠の継続によって赤ちゃんを助けることができる可能性があります。しかし、流産の原因の多くは染色体異常など赤ちゃん側の要因であるとされており、妊娠12週までの切迫流産に対する効果的な治療はないのが現状です。

切迫流産になると不正出血やお腹の痛み、張りなどの症状がみられます。しかし、これらの症状は異常がない妊娠初期でも生じることがあるため、少量の出血や軽度な症状であれば緊急での受診は必要ないとされています。

原因

流産の多くは染色体異常など赤ちゃん側の要因によって引き起こされることが多く、妊娠12週未満で生じることがほとんどです。

一方で、切迫流産の中には染色体異常や子宮の形状異常のほか、抗リン脂質抗体症候群といった血液が固まりやすくなる病気など赤ちゃん側の要因でないケースもあります。また、妊娠12週以降ではウイルス感染症や絨毛膜下血腫(じゅうもうまくかけっしゅ)などが原因となって切迫流産が引き起こされることもあります。

症状

切迫流産の状態になると、不正出血、下腹部痛、腰痛、お腹の張りなどの症状がみられるようになります。特に出血量が多いほど流産に至る可能性が高くなるため注意が必要です。

また、流産に近づくほど子宮の内容物を体外へ排出するために子宮が強く収縮するため、お腹の張りや下腹部痛が強くなる傾向にあります。一方で出血や腹痛の程度が軽度の場合は、自然軽快することが多いといわれています。

検査・診断

切迫流産が疑われるときは、子宮内の状態を確認するため超音波検査を行います。

一般的には初期段階の場合は経腟超音波検査を行います。胎児心拍の有無や胎児発育の程度、胎盤の位置、絨毛膜下血腫の有無をみます。また、胎嚢が確認できていない場合は子宮外妊娠胞状奇胎との鑑別も重要です。

治療

切迫流産の原因の多くは、有効な治療法がありません。軽度な症状であれば、安静を維持するよう指導され自宅で過ごすのが一般的ですが、腹痛が強い場合や出血が多い場合は入院が必要になることもあります。

予防

流産の主な原因は受精の瞬間に決まる赤ちゃんの染色体異常などの胎児因子が多いため、確実な予防法はないのが現状です。通常は精神的なショックや転倒、運動などが切迫流産の原因になることはありません。一方、流産の中には子宮の形の異常や両親の病気などが原因で引き起こされることもあり、このようなケースでは流産を繰り返す“習慣流産”と呼ばれる状態になります。一般的には流産を3回以上繰り返す場合には妊娠継続が困難になる何らかの要因があると考えられるため詳しい検査が必要です。医師の指示にしたがって検査、治療を進めていきましょう。

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