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ふうにゅうたいきんえん

封入体筋炎

最終更新日
2017年04月25日
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2017/04/25
掲載しました。

概要

封入体筋炎とは、筋肉に慢性的な炎症・変性が生じる病気です。太ももや手先の筋力が低下し、階段が昇りにくい、手足に力が入らないなどの症状がみられます。

病気が進行すると、車いすを使用することになったり、誤嚥(ごえん)肺炎をきたしたりすることもあります。

50歳以上に発症することが多く、難病に指定されています。日本での患者数は1000~1500人程度であるとされています。

現時点では根本的な治療方法は存在しませんが、病態について新たな知見も蓄積されてきていることから、治療方法の開発が期待されています。

原因

封入体筋炎の原因は明らかになっていません。ウイルスの感染や加齢、遺伝、食事などとの関連が推定されていますが、明らかな発症のきっかけは特定されていません。

封入体筋炎では筋肉に炎症が生じ、縁取り空胞と呼ばれる封入体が形成されます。

縁取り空胞には、アルツハイマー病の患者さんの脳にもみられるアミロイドβ蛋白(たんぱく)、リン酸化タウなどの物質が蓄積しており、封入体筋炎とアルツハイマー病の相同性について注目されています。

アミロイドβ蛋白やリン酸化タウなどは、タンパク質の分解系に異常があることも示唆しています。

症状

封入体筋炎では、筋力の低下に関連した症状が現れます。初発症状としては、階段を昇るのがつらい、座った姿勢からスムーズに立ち上がることができないなどが挙げられます。指がうまく動かなくなることもあります。

筋力低下は慢性かつ進行性であり、5~10年後に車いすを必要とすることもあります。嚥下(えんげ)(飲み込み)に関わる筋肉が障害され、誤嚥性肺炎を発症することもあります。

検査・診断

封入体筋炎では、診断のために、血液検査や筋電図、筋生検、筋MRI/CTが行われます。

血液検査では、筋肉の破壊を示す項目などが測定されます。筋生検を行い顕微鏡で観察すると、縁取り空胞や筋の線維化、炎症細胞の筋肉組織への侵入を認めます。筋肉の画像検査で障害されている筋肉の確認をします。

近年では、抗NT5C1A抗体と呼ばれる抗体が患者さんの血液中に存在していることが報告され、今後診断に際してマーカーになる可能性も考えられています。

治療

封入体筋炎に対する根本的な治療方法は現在のところ存在せず、運動療法や作業療法などのリハビリテーションや杖などの装具使用が治療の中心になります。

炎症を生じる病気であるため、ステロイドや免疫抑制剤が使用されることがありますが、病気の進行を止めるほどの効果は期待できません。

嚥下(えんげ)障害に対して、食事内容を変更したり、胃瘻(いろう)を造設したりすることがあります。バルーンカテーテルによる輪状咽頭部拡張法(バルーン拡張法)も嚥下障害を改善するために有効である可能性があります。

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