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きょうまくえん

強膜炎

最終更新日
2017年04月25日
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2017/04/25
掲載しました。

概要

強膜炎とは、白目にあたる強膜において炎症が生じている状態を指します。上強膜炎と呼称されることもあります。関節リウマチ全身性エリテマトーデスSLE)などの全身性疾患に関連して発症することが多い反面、原因を特定できないケースもあります。

強膜炎では、強い目の痛み、眼球の充血などがみられます。最終的には眼球に穿孔(せんこう)(穴があくこと)が起こり、失明や眼球摘出の状況に陥ることもあります。

また、そこまで重篤な経過をたどらない場合であっても、視力低下を残すこともあります。

原因

強膜炎の多くは、全身性疾患の一症状として生じます。なかでも多いのは慢性関節リウマチに関連したものです。慢性関節リウマチは多彩な症状が現れる病気ですが、なかでも以下のような場合に強膜炎を合併することが多いといわれています。

  • リウマチ疹を伴う場合
  • リウマチ因子が血液中で高いとき
  • 心臓や肺を覆う膜に炎症があるとき

また、SLE結節性多発動脈炎再発性多発軟骨炎などの病気と関連して強膜炎が発症することがあります。そのほか、感染症と関連して強膜炎が発症することもあります。約半数の方においては、原因不明で発症します。

症状

強膜炎は臨床経過や炎症症状の強さなどに応じていくつかのタイプに分類されていますが、主要な症状として強い目の痛みを挙げることができます。

目の痛みは非常に強く、睡眠や日常生活が妨げられるほどであることもまれではありません。治療経過中にも痛みは残りやすく、改善に時間がかかることも少なくありません。また、目の痛み以外にも、充血や涙目、異物感、眼球の限局的な盛り上がりなどがみられることもあります。

強膜の内側には、眼球の内部を裏打ちする形でぶどう膜と呼ばれる組織があります。強膜炎を発症すると内部に存在するぶどう膜にも炎症が波及し、ぶどう膜炎を発症することがあります。

また、強膜の一部が溶けてしまうこともあり、内側のぶどう膜の色が透けて見える結果、白眼の部分が黒っぽくなる場合もあります。こうした重度の強膜炎では、かすみ目や視力低下を起こします。

さらに、強膜は眼球が球体を保てるよう、強固にする役割を担っています。強膜が溶けてしまうことで眼球の強度がもろく弱い状態になってしまい、眼球破裂を起こすこともあります。

強膜炎は、全身疾患の一症状として発症していることがあるため、慢性関節リウマチに合併するものであれば関節の痛みや変形が、SLEであればしもやけ貧血など、各疾患に関連した症状が併発することもあります。

検査・診断

細隙灯顕微鏡(さいげきとうけんびきょう)眼底検査・超音波検査などの眼科的な診療を行います。

目の炎症がどの程度まで広がっているかはそれぞれであり、白目の中でもどの部位が障害を受けているかが異なります。これらの検査を行うことで、外表からの評価のみならず、眼球内での炎症状況を同時に評価することが可能です。

また、強膜炎は全身性疾患に関連して発症することがあるため、原因となっている病気を特定するための検査も必要とされます。具体的には、詳細な身体診察に加えて、血液検査、尿検査、胸部単純レントゲン写真などの画像検査など、さまざまな検査項目を併用しながら原因疾患の特定をおこないます。

治療

軽度の強膜炎は、局所の薬物療法で治療することが可能です。しかし、進行性の強膜炎では、ステロイドの全身投与が必要とされます。ステロイドの容量は、炎症の程度によって大きく異なるため、症状をみながら適宜調整します。

ステロイドの減量中に強膜炎が再燃(治まっていた症状が再び悪化すること)することもあるため、症状の再燃には注意します。

ステロイドを大量に長期間使用すると、糖尿病骨粗しょう症胃潰瘍が発症、悪化するという副作用も看過できなくなってきます。これら副作用の軽減を目的として、そのほかの免疫抑制剤の使用、生物製剤の使用などが検討されることもあります。

強膜炎では、基礎に何かしらの全身疾患が隠れていることが多いため、基礎疾患に対しての治療が必要となる場合もあります。

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