ぐんぱつずつう

群発頭痛

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概要

群発頭痛とは、眼の周囲から前頭部、側頭部にかけて激しい頭痛が生じる病気です。一定期間、頭痛を繰り返す(群発)ことが特徴です。頭痛を引き起こす病気は数多くありますが、群発頭痛はそのなかでも、明らかな原因が特定できず、痛みそのものが病気である「一次性頭痛」に分類されています。一次性頭痛にはその他、片頭痛や緊張性頭痛などがあります。

群発頭痛の有病率は1,000人に1人程度と推定されており、片頭痛に比べるとかなり珍しい病気です。群発頭痛は20〜40歳代までの男性に発症することが多く、女性に多い片頭痛とは対照的です。さらに、アルコール摂取により発作が誘発されることもあります。

群発頭痛では、急性期の頭痛への対処療法に加えて、薬物による予防が講じられることがあります。群発頭痛の痛みは非常に強く、人格が変わってしまうこともあるほどです。また一定期間、周期性を持って繰り返すこともあり、日常生活に大きな支障が出ます。発症パターンを認識しつつ、適切な対処方法を検討することが大切です。

原因

群発頭痛の原因は十分な解明がされていませんが、「ある時期の決まった時間になると起こる」という特徴をもつことから、時間遺伝子があるとされる視床下部(ししょうかぶ)を起源とする説が有力です。

さらに、脳神経の一つである三叉神経の活動の高まりにともなって、さまざまな神経伝達物質が分泌されることによってで、発作中にみられる涙や鼻水、充血などの症状が現れると考えられています。自律神経系の調整障害という考えもあり、眼の後ろを通っている内頚動脈が拡張することも症状の一因となりえます。

症状

群発頭痛で生じる頭痛は、一定の周期性を持って発症することが特徴的です。たとえば「春や秋、あるいは4月になると1か月間、連日のように夜中の3時に痛みで目が覚める」というように、特定の時期の決まった時間に頭痛が起こります。

頭痛の発作は1~2時間、2週間から1か月間連日のように続いた後、ぱたりと発作が治まり、半年から一年経つと再び発作が起こるという「周期性」が大きな特徴です。

群発頭痛で生じる頭痛は、激烈であることも知られています。目玉をえぐられるような、火箸棒で眼をぐりぐりされるような、と表現されるほど耐え難い痛みです。そのため、じっとしていられないばかりではなく、人格を変えてしまい興奮状態に陥ることもあります。さらに頭痛発作が起こっているときには、さまざまな随伴症状を伴います。具体的には、結膜充血や涙、鼻詰まりや鼻水、眼瞼浮腫、顔面の汗や紅潮、耳詰まりなどが生じます。

検査・診断

群発頭痛は、激烈な痛みを繰り返すという周期性や、涙・鼻水といった随伴症状について確認を行い、診断します。また、同じような頭痛を呈する二次性頭痛との鑑別のために、画像検査や髄液検査などが行われる場合もあります。

しかし、これらの検査項目は群発頭痛の診断に必須ではなく、あくまでも他の疾患の可能性を除外するための補助検査として行われます。

治療

群発頭痛は、薬物療法と酸素吸入、神経ブロック療法によって治療します。

薬物療法は、片頭痛でも使用されることのあるトリプタン製剤を用います。その他、一般的な鎮痛剤(NSAIDsなど)が使用されることもあります。頭痛の発作が生じているときに高濃度の酸素を吸入することも、頭痛の軽減に効果的です。また、頭痛の発作予防としてカルシウム拮抗薬の内服を行うこともありますが、不整脈や心収縮力の低下、低血圧には注意が必要です。

薬物治療方法以外の手段としては、痛みの伝達を遮断する神経ブロック療法が挙げられます。神経ブロック療法とは、神経伝達の道中に所麻酔薬を注入し、神経の機能を一時的に麻痺させ痛みを感じなくさせる治療方法です。

群発頭痛は、いずれの方法であっても治療効果が得られない場合があります。そのため自分自身にあった治療方法を模索しつつ、うまく対応することが大切です。