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Mouth
舌癒着症
舌癒着症とは、舌の位置が正常よりも前の位置で付着している状態を指します。「舌小帯短縮症」と呼称される場合もあります。 正常とは異なる位置に舌が付着していることから、空気の通り道にあたる喉頭...
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口・のど

舌癒着症ぜつゆちゃくしょう (別:舌小帯短縮症)

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

舌癒着症とは、舌の位置が正常よりも前の位置で付着している状態を指します。「舌小帯短縮症」と呼称される場合もあります。

正常とは異なる位置に舌が付着していることから、空気の通り道にあたる喉頭(こうとう)喉頭蓋(こうとうがい)も同時に前方に引き上げられます。程度が強い場合には、新生児期早期から呼吸困難、チアノーゼ、哺乳障害などの症状がみられます。

また、新生児期に限らず、成人の場合にも症状が現れることもあります。具体的には、舌癒着症が原因となって肩こり、声がこもる、眠りが浅いなどの症状につながることがあります。

原因

下あごに付着する舌の位置が、正常よりも前方に付着することを原因として発症します。

原因として、遺伝的な要素が指摘されることもあります。常染色体優性遺伝という遺伝形式で遺伝するケースもあります。この形式では、親御さんが舌癒着症であると理論的には50%の確率でお子さんにも病気が発症することになります。

舌が前方に付着することに関連して、舌の後ろにある喉頭蓋・喉頭が前上方に引っ張られます。喉頭蓋や喉頭は、空気の通り道としてとても重要であるため、舌癒着症があると空気がうまく吸い込むことができずに、呼吸困難につながることがあります。

症状

程度が強いものの場合には新生児期から症状が現れます。具体的には、哺乳に関連して呼吸が苦しくなるため、哺乳障害や呼吸障害といった症状が現れます。

哺乳時には舌は前方に突き出し、乳頭をうまく包み込んで反射的に母乳を飲むことが必要です。哺乳時には口が塞がるため呼吸は鼻から行う必要があり、鼻の空間と喉頭蓋と気管の位置関係が重要になります。舌癒着症では、この位置関係が崩れることから哺乳時に呼吸が影響を受けることになります。

また、充分な哺乳や呼吸が保てないことから以下のような症状がみられることもあります。

  • 機嫌が悪くなる
  • 目が合わない
  • 夜泣きがひどい

など

苦しいためになかなか一人では寝られず、抱き癖があったり、抱くのをやめるとすぐに泣き出したりすることもあります。

さらに、舌癒着症の影響はお子さんに対してだけではなく、母児間にも悪影響を生むことがあります。子育てに対するストレスが増悪することもあり、「育てにくい」と感じることもあります。うまく哺乳ができないことから、母親の乳頭に炎症が起こるケースもあります。

また、舌癒着症の影響は、新生児や乳児に限ったことではないとも考えられています。成長に伴い社会性を身につけることになりますが、怒りやすくなったり、依存心が強くなったりすることがあります。そのほか、寝相が悪い、いびきをかく、おねしょがなおらない、などの症状がみられることがあります。

また成人にも舌癒着症の影響がみられることがあります。成人の場合、肩こりや腰痛、頭痛、冷え性、顎関節症、睡眠時無呼吸症候群からの高血圧、寝起きの悪さ、睡眠不足からの日中の眠気、発音の悪さなどにもつながると考えられています。

検査・診断

診断は、舌の付着位置を確認することからなされます。その際、舌小帯(舌の裏にあるスジ)の有無は関係なく、舌が前方に付着していることの確認が重要です。

舌付着症では哺乳時に呼吸状態が増悪することから、哺乳による呼吸に対しての影響を評価するため、血液中の酸素をモニタリングすることもあります。

また、内視鏡を用いて、喉頭や喉頭蓋、気管の偏位を確認します。さらに詳細に気道の状態を確認するために、CT検査にて局所評価を行うこともあります。

治療

舌癒着症の治療を行う際には、舌喉頭矯正術と呼ばれる方法が行われます。この手術では、レーザーを用いて舌の筋肉を数層切断することで、舌による気道への影響を緩和することが目的です。

手術後には喉頭や喉頭蓋の位置が正常な位置へと戻り、空気の通り道も確保されることが期待できます。

舌癒着症の手術適応は幅広く、新生児だけではなく成人でも行うことがあります。実際に治療を受けるかどうかについては、医師と相談のうえ慎重に判断することが大切です。