かじょうし

過剰歯

口・のど

目次

項目をクリックすると該当箇所へジャンプします。

概要

過剰歯とは、通常の歯の本数よりも多く形成された歯のことで、口の中に生えてくる歯と、顎の骨の中に埋まっている歯(埋伏過剰歯)があります。

過剰歯がよく見られる部位は上顎前歯部(上の歯の真ん中)で、次いで下顎臼歯部(前から 4~5 番目の小臼歯部)です。過剰歯の形は円錐状で、矮小歯(小さい歯)が多いといわれています。

原因

どうして過剰歯が生えるのか、2018年現在まだ詳しいことはわかっていません。歯のもととなる歯胚(しはい)が過剰に作られる、複数に分裂して多く作られてしまうためなど諸説あります。

症状

過剰歯は無症状であることが多いため、外傷やう蝕(虫歯)のため歯科でレントゲンを撮影したときに偶然見つかることが多いです。また、上の前歯に隙間がある、正しく永久歯が生えてこないため受診したところ、発見されるケースもあります。

過剰歯はその歯の向きにより、歯が口の中に出てくる方向を向いている順生、口から反対の方向を向いて逆さに生えている逆生(ぎゃくせい)と呼ばれます。ほかにも真横を向いた場合(水平埋伏歯)もあります。

過剰歯を放置すると、正中離開(前歯の間が空いた、すきっ歯)や歯列不正(歯並びの異常)など、歯並びに大きな影響を与えます。なかでも上の前歯の過剰歯をそのままにすると歯列不正や咬合異常(咬み合わせの異常)をきたしやすく、見た目の美しさだけでなく機能的にも問題を生じることがあります。

また逆生の埋伏過剰歯の場合、年齢が高くなると過剰歯が鼻側に移動してしまったり、近くにある永久歯の根が吸収したり、含歯性のう胞(埋伏過剰歯が膿を持つこと)などの原因になることもあります。

検査・診断

過剰歯の検査には、歯科用の単純レントゲン撮影を実施して、過剰歯の場所などを確認します。また、それによって把握した過剰歯の位置関係から、抜歯時期を検討したり治療方針などを考えたりします。

歯科用 CT 撮影が導入されたことで埋伏過剰歯の正確な位置がわかるようになったため、その後の治療方針立案に非常に役立っています。

治療

順生の場合は無症状であれば経過観察を続けて、過剰歯が生えるのを待つこともありますが、過剰歯は逆生が多いといわれており、正中離開をはじめ歯列不正や含歯性嚢胞の原因歯となっている場合には、同部の抜歯を行うのが一般的です。抜歯時期は年齢や埋伏歯の状態などから検討します。

一方、逆生の埋伏過剰歯は自然に出てくることは期待できません。歯科用の単純レントゲン撮影による検査・診断が主流だったときは、歯の正確な位置の確認が困難であり他の永久歯の根と重なって見えるため、抜歯時に永久歯の根を傷めないよう永久歯の根の成長を待ってから抜いたほうがよいとされていました。しかし歯科用CTで正確に位置を把握できるようになると、逆性の埋伏歯には徐々に鼻側に歯が移動し抜歯が難しくなるケースがあることがわかってきたため、早期の抜歯が検討されるようになりました。

埋没過剰歯では、麻酔をして歯肉を切開し骨を削ってから抜歯、歯肉を元に戻して縫合します。埋伏過剰歯の位置や子どもの協力度や年齢によって、麻酔方法は異なります。