にくばなれ

肉離れ

最終更新日:
2021年12月23日
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2021/12/23
更新しました
2017/04/25
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概要

肉離れとは、スポーツで強い力がかかることなどが原因で、筋肉が部分的に断裂する病気です。医学的には「筋挫傷」と呼ばれます。ふくらはぎや太ももなどの下半身の筋肉に起こることが多く、肉離れが起こると断裂部位に痛みが生じるため普通に歩くことが難しくなります。また、断裂部位に触れるとへこみを感じることもあります。

肉離れは筋肉が伸ばされた状態で収縮しようとすることで生じることがあり、急に走りだす、突然止まる、ジャンプして着地するなどの動作で起こることが多いです。

原因

肉離れは筋肉が収縮している時に、逆方向に引き伸ばされるような力がかかると発症ことがあります。下半身の筋肉に起こることが多く、太もも(ハムストリングスや大腿四頭筋(だいたいしとうきん))、内もも(内転筋)、ふくらはぎ(腓腹筋(ひふくきん))の肉離れが代表的です。

スポーツをしている時に発症することがほとんどで、急なダッシュ、ストップ、ジャンプなどで起こることが多いです。筋肉が疲労した状態や加齢、ウォーミングアップ不足などによって起こりやすくなります。

症状

肉離れの主な症状は断裂部位の痛みです。痛みは強く、歩行が困難になることもあります。また、断裂部位の変形(へこみ)や変色がみられることもあります。

肉離れによる腫れが大きい場合、血行が悪くなることで患部がしびれるコンパートメント症候群がみられることがあります。重度のコンパートメント症候群では、筋肉の壊死(えし)を引き起こすことがあります。

検査・診断

痛みが発生した状況と、症状から診断されることが多いです。触診では断裂部が触れることもあります。

こむら返りや筋膜炎など肉離れと似た病気があるため、鑑別が難しい場合にはMRIなどの画像検査が行われることもあります。

肉離れでは、筋肉をストレッチすることで重症度を判定します。肉離れが起こっている部位を動かした時、どの角度で痛みを感じるかを確認します。

治療

肉離れが起こったら、直ちにスポーツを中止して応急処置を行います。応急処置にはRICE処置と呼ばれる方法があり、損傷部位の障害を最小限にして早期のスポーツ復帰につなげることができます。

このほか、重症度に応じた治療法があります。

応急処置

RICE処置とは、安静(Rest)、冷却(Icing)、圧迫(Compression)、挙上(Elevation)の頭文字をとった言葉です。肉離れが発生した現場で、医療機関を受診するまでの間に行います。

ただし、意識消失や大量出血があったり、脱臼骨折などが疑われたりする場合などは直ちに救急車を呼び、けが人を動かさないようにします。

RICE処置の手順

安静(Rest)

添え木やテーピングをして、損傷部位を固定します。

冷却(Icing)

氷を入れたビニール袋やアイスバッグを患部に当てて冷却します。15分程度冷却して患部の感覚がなくなってきたら外し、痛みが出てきたら冷やすことを繰り返します。

圧迫(Compression)

腫れそうな部位にスポンジやテーピングパッドを当て、テーピングや弾性包帯で軽く圧迫する程度に固定します。

挙上(Elevation)

台などを用いて患部を心臓より高い位置に挙げるようにします。

医療機関での処置

医療機関では、重症度に応じて安静、消炎鎮痛薬(外用・内服)、湿布などによる治療が検討されます。コンパートメント症候群などの合併症が疑われる場合には、手術が必要になることもあります。

スポーツ復帰

患部をストレッチした時の痛みが取れて、けがをしていない側と同じような感覚になれば、スポーツを再開することができます。違和感が残った状態でジャンプやダッシュなどの動作を行うことは避けるようにしましょう。

予防

肉離れは筋肉の柔軟性が低下した状態で無理な運動をすると起こりやすくなります。マッサージやストレッチを十分に行い、肉離れの発症を予防するようにしましょう。

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