いじゅうにしちょうかいよう

胃十二指腸潰瘍

別名
消化性潰瘍
最終更新日:
2018年08月15日
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2018/08/15
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概要

胃十二指腸潰瘍とは、胃や十二指腸に潰瘍(かいよう)が形成された状態を指します。消化性潰瘍とも呼ばれます。原因はさまざまであり、ピロリ菌との関連や薬剤、ストレス、暴飲暴食などが挙げられます。

胃十二指腸潰瘍を発症すると腹痛などの症状が現れます。潰瘍から出血することもあり、その場合には便が黒くなったり、貧血などの症状が現れたりすることもあります。

原因

さまざまな原因によって引き起こされますが、そのひとつとしてピロリ菌と呼ばれる細菌への感染が挙げられます。

ピロリ菌は、ウレアーゼと呼ばれる物質を産生することで、強い酸性環境である胃の中でも生きることが可能です。このピロリ菌が、胃粘膜に障害をきたすことで潰瘍が引き起こされます。

また、胃十二指腸潰瘍は非ステロイド系抗炎症薬と呼ばれる薬を原因として引き起こされることもあります。この薬は、腰痛や膝の痛みなどに対して対症療法的に使用されることのある薬ですが、副作用として胃十二指腸潰瘍を引き起こすこともあります。

そのほかにも、ストレスや暴飲暴食、喫煙習慣、カフェイン摂取なども潰瘍の発症につながることがあるため注意が必要です。

症状

胃十二指腸潰瘍では、腹痛を生じることがあります。胃潰瘍では食後に、十二指腸潰瘍では空腹時に、それぞれ痛みが増強しやすいという特徴があります。

また、潰瘍が形成されると、潰瘍のある場所から出血することがあります。出血の程度がひどい場合には、タール便(黒色便)として便の変化がみられることがあります。そのほかにも、貧血を起こしたり、疲れやすさや顔色不良などがみられたりすることもあります。

検査・診断

潰瘍が生じている状況を確認するため、上部消化管内視鏡検査胃カメラ)が行われます。この検査により、潰瘍の深さや大きさ、出血状況の有無などを詳細に観察することが可能です。

また、出血が持続することによって貧血が引き起こされることもあるため、血液検査を行い貧血が生じていないか確認することもあります。

さらに、ピロリ菌の関与が疑われる際には、ピロリ菌の検出を目的とした血液検査や迅速ウレアーゼ検査なども行われます。

治療

胃十二指腸潰瘍では、プロトンポンプ阻害薬やプロスタグランジン製剤などの内服薬の使用が検討されます。潰瘍からの出血に、緊急に対応する必要がある場合は、胃カメラで止血術を行います。貧血の程度によっては、輸血も検討されます。

胃十二指腸潰瘍では、病気を起こした誘因に対しての対応策を講じることも大切です。たとえば、ピロリ菌の関与が疑われる際には、ピロリ菌を除菌するための抗生物質の使用を検討します。鎮痛剤の関与が疑われる際には、可能な限り痛み止めの使用を控えることを検討し、潰瘍をきたしにくい薬剤への変更も考慮します。

ストレスや暴飲暴食が原因と考えられる際には、生活環境を整え少しでも潰瘍が生じにくいように心がけることが大切です。

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