聖峰会 マリン病院の医療体制

博多湾の眺望に恵まれた病院

博多湾の眺望に恵まれた病院

聖峰会 マリン病院は、循環器内科、呼吸器内科、消化器内科、消化器外科、整形外科、脳神経外科、リハビリテーション科など、幅広い科を有する病院です。第2次救急医療機関として、24時間患者さんを受け入れています。さらに、福岡市の大学病院や国立病院機構 九州医療センターをはじめとする医療機関とも連携し、必要に応じた形で患者さんに不自由のないような医療を受けていただける体制を整えています。また、博多湾を望む海岸沿いに位置し、目の前には美しい自然があふれる能古島を望むことができます。特にリハビリテーション室からの眺めは絶景と呼ぶにふさわしく、気持ちよくリハビリテーションに参加していただけます。

迅速かつ開かれた診療で
福岡市西部の医療を支える

聖峰会 マリン病院

安心した生活のため医療者として地域に尽くす

長年の経験と実績に裏打ちされた
循環器診療

聖峰会 マリン病院は1999年の開設以来、この地で救急を中心とした医療を行ってきました。福岡市の西部に位置し、福岡市はもちろん能古島や糸島地区からの患者さんも受け入れています。特に循環器の診療については、私が長年積んできたカテーテル治療の実績を、この聖峰会 マリン病院に生かすべく取り組んでいます。そして循環器に限らず、当院ではおおむね受診して15分後には受けることができ、1時間前後で終了して診断を行うように心がけています。気になる症状がある方の駆け込み寺として、または健康な生活を守るための病気の早期発見に、「患者さんに優しい病院」を目指す当院へお気軽に足をお運びください。

院長プロフィール

聖峰会 マリン病院の
虚血性心疾患、
COPD(慢性閉塞性肺疾患)、
SAS(睡眠時無呼吸症候群)
の治療

虚血性心疾患の治療

まずは患者さんのお話を伺い、必要な緊急治療を見逃さない

虚血性心疾患には、冠動脈(心臓の筋肉に血液を送る血管)が狭くなって血液の流れが悪くなってしまう狭心症や、冠動脈が詰まって血液の流れが途絶えてしまう心筋梗塞しんきんこうそくがあります。狭心症には、早急な対応が必要な不安定狭心症や、じっくり薬で治療していく軽度の狭心症もあり、その選別を行うには、患者さんのお話を伺うのが大切なことだと考えています。私が教授を務めた大学病院で「虚心生心疾患を診断する上で、病歴の聴取が大切」と教えてきたことを、この聖峰会 マリン病院でも実践しています。

まずは患者さんのお話を伺い、必要な緊急治療を見逃さない

心筋梗塞については、私は長年カテーテル治療を行い患者さんと向き合ってきました。しかし、すぐに命に関わるわけではない場所の心筋梗塞であれば、カテーテル治療だけが全てではないと考えています。さらに患者さんの年齢や生活を考慮した場合、カテーテル治療ではなく、リハビリテーションを中心とした治療が適していると判断する場合もあります。その治療の選択を正しく行うことが大切だと考えています。

地域で連携しながら患者さんに適したカテーテル治療に対応

カテーテル治療については、当院はPCI(経皮的冠動脈形成術)に対応しています。PCIとは、狭くなった、あるいは完全に詰まってしまった冠動脈に対してカテーテルを用いて行う治療法です。医療用の小さなバルーンを使って血管を押し広げ、ステントという金網で補強します。さらに免疫抑制薬を血管に塗って血管が再び狭くなるのを防ぐ治療法もあります。

地域で連携しながら患者さんに適したカテーテル治療に対応

重篤な患者さんについては地域の他の医療機関に搬送するなど、患者さんのことを第一に考え適材適所で治療を受けていただくようにしています。当院ではおおむね1泊の入院でカテーテル治療を受けていただくことができます。午前中に入院し、午後に治療を行って翌朝には退院できるケースもあり、仕事がある方もほとんど休まず治療に臨んでいただけます。スピードが求められる治療も、おおむね受診15分後からの検査と迅速な診断を心がけています。看護師、診療放射線技師、生理検査スタッフなどあらゆるスタッフが連携し治療を担います。

機能を回復し再発を防ぐリハビリテーション体制

当院ではできる限り治療体制を整えていますが、虚血性心疾患は発症・再発しないに越したことはありません。ご自身の生活習慣や取り巻く生活環境を改善し、健全化していくことが予防につながります。運動を行うことも大切ですが、まずは体重を1つの目安とすることをおすすめします。体重はご自身でも毎日正確に計測できますので、その推移に注意して、太らないために余計なものは食べない、摂取したカロリーを消費するために運動をするなどの対策を考えるとよいかと思います。また、健康診断で異常を指摘された場合はご自身で判断せず、悪化する前に病院を受診されることをおすすめします。

地域で連携しながら患者さんに適したカテーテル治療に対応

虚血性心疾患を発症してしまった場合には、治療とともに機能を回復させるためのリハビリテーションも重要です。リハビリテーションは機能回復だけではなく、次に起こり得る症状の予防にもつながります。しかし、ただやみくもに体を動かすことがリハビリテーションではありません。患者さんお一人おひとりの心臓が、持っている能力に応じた運動を適切に行う必要があります。過度の運動は心不全につながりかねませんし、期待する効果を得ることができません。当院ではそのような事態を避けるため、リハビリテーション科で診断を行い、適切な運動をサポートします。
重篤な病気につながりかねない悪循環を断ち、健康な状態に戻していくために、我々と一緒に治療をしていきましょう。

解説医師プロフィール

COPD(慢性閉塞性肺疾患)の治療

主な原因は喫煙ーー息切れや咳、痰だけでなく全身への影響も

COPD(慢性閉塞性肺疾患まんせいへいそくせいはいしっかん)は、主に喫煙を原因とする病気で、最初は息切れや咳、痰が出てくることがほとんどです。さらに進行すると、呼吸器の症状だけでなく、認知機能の低下や栄養状態の悪化など全身への影響があるといわれています。COPDは治療をしなければ症状が進んでしまう進行性の病気ですので、まずは進行を食い止めることが大切です。患者さんの体力や生活の質の低下にも関わりますので、当院では迅速に診断し治療することを心がけています。

主な原因は喫煙ーー息切れや咳、痰だけでなく全身への影響も

当院の患者さんのお話を伺うと、以前から症状がありながら「かぜが長引いているのではないか」「年齢で体力が落ちたのではないか」と受診をためらっていた方が多くいらっしゃいます。しかし症状を確認するとCOPDであったということが少なくありません。そのため、「今まで息切れを感じなかった動作で息切れがする」「かぜでもないのに咳が2週間、3週間と長引いている」「痰の絡みが多い」といったときには、早めに受診することをおすすめします。本人が喫煙をしていなくてもご家族にヘビースモーカーがいらっしゃる場合はCOPDを発症するケースもありますのでご注意ください。

できるだけ初診当日に検査を行い、早期診断・治療へ

当院では、なるべく短期間で診断するように心がけています。受診に抵抗があるなかご来院いただいた患者さんの負担を少しでも軽減できるよう、初診当日にできるだけ検査を終わらせ、COPDやほかの病気がないか診断します。まず肺活量など肺機能の検査を行い、それに加えて胸部X線検査、それに加えて一般的な血液検査や心電図検査、肺の状態を詳しく診るためのCT検査を行います。検査の結果で分かったCOPDの進行度に合わせて薬物治療を実施します。

必要に応じてリハビリテーション、生活指導などを併用

薬物治療に合わせて、必要に応じてリハビリテーションや生活指導などを行います。リハビリテーションは大きく分けて体のリハビリテーションと呼吸法のリハビリテーションの2つがあります。COPDのリハビリテーションは筋肉を鍛え体力をつけることが大切ですので、患者さんお一人おひとりの状態に合わせて体のリハビリテーションをしつつ、セラピストが呼吸法のリハビリテーションをサポートします。また、自宅で呼吸が苦しくなりパニックを起こしてしまう患者さんもいらっしゃいますので、そのときにどうやって呼吸をするのか指導します。さらに、栄養状態が悪化した患者さんには栄養士による生活指導も実施しています。体力の低下や息苦しさが大きい場合には、短期間の入院をしていただき、リハビリテーションや生活指導と併せて治療をする場合もあります。

必要に応じてリハビリテーション、生活指導などを併用

COPDは、気管支が狭くなり、その先にある肺胞(肺の中で吸い込んだ酸素と体内の二酸化炭素を交換する組織)が破壊されていく病気です。一度壊れてしまった肺胞は元には戻りません。薬物治療によって肺胞が壊れていくのを抑え、狭くなった気管支を広げていくことができますので、ぜひお早めの受診をご検討ください。

解説医師プロフィール
吉川 充浩 先生
吉川 充浩先生

SAS(睡眠時無呼吸症候群)の治療

原因の多くは肥満で、日中の眠気や集中力の低下、夜間頻尿も

SAS(睡眠時無呼吸症候群)の中でも多いのが閉塞性の睡眠時無呼吸症候群で、寝ているときに空気の通り道が狭くなったり詰まったりして呼吸が止まってしまう、もしくは弱くなってしまう病気です。多くは肥満の方で、体重が増えて「就寝時のいびきが多くなった、時々呼吸が止まっている」とご家族の指摘を受けて当院を受診されます。熟睡感がなく日中に眠気がある、集中力が低下する、夜間頻尿といった症状もあり、問診ではそれらの症状を把握するための質問シートなども使用します。

原因の多くは肥満で、日中の眠気や集中力の低下、夜間頻尿も

SASが疑われる場合には、簡易検査を行います。ご自宅に検査機器(指や鼻の下などにつけるセンサー)を持ち帰っていただき一晩指に装着して寝ることで検査を行い、その結果をもとに診断します。はっきりとした診断を下せない場合には、1泊入院していただいて睡眠ポリソムノグラフィーというさらに詳しい検査を行います。いずれも1時間あたりの無呼吸や呼吸が弱くなる回数を測定し、SASかどうかや症状の重症度を判断します。

睡眠時の呼吸を確認しながら気道を確保するCPAPシーパップ(持続陽圧呼吸療法)

検査の結果SASと診断した場合は、症状の重さに応じて治療法を選択します。比較的症状が重い場合は、就寝時に鼻にマスクを被せて圧力をかけ、空気を送って喉が塞がらないようにするCPAPシーパップ(持続陽圧呼吸療法)という治療を行います。比較的症状が軽い場合は、歯科医院でマウスピースをつくり、毎晩それをつけて就寝する方法もあります。

睡眠時の呼吸を確認しながら気道を確保するCPAP(持続陽圧呼吸療法)

CPAPで治療する場合、最初から強い圧力をかけてしまうと圧迫感が強くなるため、弱い圧力から開始します。そして1か月か3か月に一度のペースで受診をしていただきます。CPAPは患者さんの使用状況や、1時間あたりの無呼吸や呼吸が弱くなる回数をクラウドで確認できます。それをもとに圧力の設定を調整したり、あまり使用できていない場合は何が問題かを患者さんにお聞きしながら使い方を調整したりします。CPAPはある程度長期間使用する患者さんが多いですが、ダイエットに成功することでSASの原因である肥満が改善し、治療が不要になることもあります。

初診時での検査を努め迅速に診断・治療

初診時での検査を努め迅速に診断・治療

当院のSASの患者さんは、働き盛りの年代の方も少なくありません。当院は予約なしで受診されてもおおむねその日のうちに簡易検査を行えるよう努めていますので、仕事がある方もほとんど休まず検査に臨んでいただけます。ぜひお気軽にご来院ください。1泊の入院検査が必要な場合も、当院ではおおむね初診の翌週には実施可能です。検査の結果、異常がなければ安心していただけるかと思います。SASにり患している場合は、治療を行わないでいると全身に影響が及ぶといわれています。狭心症や心筋梗塞、認知症や精神的な問題にもつながり、生活の質を下げてしまう可能性もあります。少しでも気になる症状があれば、受診をご検討ください。

解説医師プロフィール
吉川 充浩 先生
吉川 充浩先生

同医療法人の病院

医療法人聖峰会 田主丸中央病院
鬼塚 一郎 理事長・院長
  • 公開日:2024年10月30日
病院ホームページを見る