頻尿:医師が考える原因と対処法|症状辞典

頻尿

受診の目安

夜間・休日を問わず受診

急ぎの受診、状況によっては救急車が必要です。
どうしても受診できない場合でも、翌朝には受診しましょう。

  • 高熱、血尿、腰や背中の痛みがある

診療時間内に受診

翌日〜近日中の受診を検討しましょう。

  • 発熱、排尿時の痛みなどがある
  • 排尿の回数が多く、日常生活に支障をきたしている
  • トイレに間に合わず漏れてしまうことがある

場合によって受診を検討

気になる・困っている場合には受診を検討しましょう。

  • 一時的なもので、その後繰り返さない

[医師監修] メディカルノート編集部

頻尿

水分を多く摂取した時などに頻尿となることは異常ではありませんが、そうではないのにトイレの回数が増えるような場合には注意が必要なこともあります。

  • しょっちゅうトイレに行きたくなるのに、行くとほとんど出ない
  • トイレの回数が多く、また行きたくなると我慢ができず漏れる事がある
  • 夜中に何度もトイレで起きてしまい、十分な睡眠が取れなくて困っている

このような症状がみられる場合、どのような原因が考えられるでしょうか。

頻尿は病気が原因となって起こっている場合もあります。

頻尿の原因には、尿を膀胱に貯めたり排尿したりできない場合と、尿の量が増えている場合があります。主に以下のようなものが挙げられます。

膀胱炎(ぼうこうえん)

膀胱炎は膀胱に細菌が入り込んだことで炎症が起きてしまう病気です。頻尿のほか、排尿時の痛みやしみる感じ、尿がにごる、時には血尿などの症状が現れます。

腎盂腎炎(じんうじんえん)という病気に発展することがありますが、腎盂腎炎になると高熱や腰痛などの症状を伴い、早期の治療が必要になるため注意が必要です。

膀胱炎
関連記事数: 2記事

神経因性膀胱

神経因性膀胱は脊髄や脳などの神経系に異常が出ることで、排尿を上手くコントロールできなくなる病気です。

神経因性膀胱は神経系の異常が原因のため、脳梗塞や認知症、パーキンソン症候群、脊髄損傷、腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニアなどがある方・過去にかかった事のある方は発症の可能性が高くなります。

神経因性膀胱
関連記事数: 0記事
脳梗塞
関連記事数: 38記事
認知症
関連記事数: 48記事
パーキンソン病
関連記事数: 27記事
腰椎椎間板ヘルニア
関連記事数: 10記事

過活動膀胱

過活動膀胱は急にトイレに行きたくなったり、夜中に何度も尿意をもよおしたりする状態になる病気です。尿意をコントロールできず、うっかり漏らしてしまうこともあります。

原因には脳梗塞やパーキンソン病など神経系の病気に起因する神経因性のものと、さまざまな原因で尿道が狭くなることによる非神経因性のものがあります。

過活動膀胱
関連記事数: 2記事

前立腺肥大症・前立腺炎

前立腺肥大症は、尿道の周りを囲んでる前立腺が肥大する男性特有の病気です。

前立腺が肥大することで尿の通り道をせばめてしまい、頻尿や排尿困難、残尿感などの症状が見られるようになります。また、前立腺に感染をおこすと、頻尿、発熱、痛みなどがみられます。

前立腺肥大
関連記事数: 8記事
前立腺炎
関連記事数: 1記事

上で述べたものはいずれも泌尿器そのものの病気や、尿を貯めるしくみの異常でしたが、全身の病気が原因となって頻尿が起こることもあります。

糖尿病

糖尿病とは血糖値を下げる働きをするインスリンの不足が原因で、血中の血糖値が高い状態がつづく病気です。初期の頃は無症状であることが多いですが、進行すると異常なのどの渇き、のどの渇きに伴う過剰な水分摂取で昼夜を問わず尿量が増え頻尿などの症状が出ます。

糖尿病
関連記事数: 62記事

尿崩症(にょうほうしょう)

尿崩症は体内の水分バランスを調整する働きをもつホルモンが不足することで、大量の水分が尿として排泄されてしまう病気です。本来必要な水分まで排泄される事による頻尿や尿量の増加もありますが、それを補おうとする体の働きで喉が渇き、多量の水分を摂取するためさらに頻尿・尿量が増えるといった状態に陥りやすいとも言えます。

また、大量の水分を失ったことによって脱水症状や皮膚の乾燥、血圧の低下などを伴う事があります。

尿崩症
関連記事数: 0記事

子宮筋腫

子宮筋腫は女性ホルモンの影響によって子宮の壁に良性の腫瘍ができる病気です。大きくなった子宮が膀胱や尿管を圧迫し、膀胱に十分な尿を貯めることができず頻尿の原因となる事があります。

子宮筋腫
関連記事数: 15記事

1日8回以上、もしくは夜間に2回以上トイレに行く状況が一週間程度続くようであれば、一度泌尿器科やかかりつけの内科などへの受診がすすめられます。

また、トイレに行く回数が多くて日常生活や仕事に支障が出る、夜中のトイレが原因で十分な睡眠が取れない、尿漏れが心配で出かけることができないなどの状態であれば、早めの受診を検討しましょう。

受診の際、医師には朝から寝る前までと就寝中のトイレの回数、症状の出始めた時期、尿意を感じることが多いシーンなどを伝えてみるとよいでしょう。

日常生活上の習慣などが原因で頻尿となっている場合もあります。

カフェインが入っている飲み物には利尿作用があるため、多量に飲むと頻尿につながります。

上手に控えるには

頻尿ぎみになっていると感じたら、お茶やコーヒー、エナジードリンクのようなカフェイン入りの飲み物を控えてみましょう。どうしてもお茶やコーヒーが飲みたい場合はカフェインレスのものをうまく取り入れるなど工夫してみましょう。

アルコールもカフェイン同様に利尿作用があり、飲み過ぎると頻尿となります。

飲みすぎたときは

もし飲み過ぎてしまった場合は、頻尿ぎみだからといって水分摂取を我慢せず、のどの渇きに合わせて水分を補給しましょう。アルコールによる利尿作用で脱水状態になってしまうこともあるため注意しましょう。

膀胱は精神的な影響を受けやすい臓器です。病気や多量の水分摂取が見られない場合でも、緊張によって頻繁に尿意をもよおすことがあります。

緊張を感じたときは

緊張が続く状況が続いているときなどは意識してリラックスする時間を作り、緊張から解放されましょう。寝る前のひと時でも構いませんので、好きなことをしてほっとできる時間を確保してみてはどうでしょうか。

妊娠中は大きくなる子宮に膀胱が圧迫されて頻尿になりやすくなる傾向があります。

妊娠中の過ごし方

頻尿になってしまったとしても、水分を制限することはおすすめできません。尿漏れが気になるようであれば、尿漏れパッドなどを使用するなどして対応してみてはいかがでしょうか。またトイレを我慢すると膀胱炎になってしまう可能性もあるので、尿意は我慢しないようにしましょう。

自分でできる対策を行っても症状に改善が見られない場合は、自覚していない病気が隠れていることも考えられます。無理をせず、一度医師に相談しましょう。