ざこつしんけいつう

坐骨神経痛

最終更新日:
2021年12月24日
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2021/12/24
更新しました
2017/04/25
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概要

坐骨神経痛とは、坐骨神経に沿ってお尻から脚の後面や外側にかけて起こる痛みの総称を指します。坐骨神経は腰の辺りから足に伸びる神経で、この坐骨神経が何らかの原因で刺激されると痛みやしびれが生じます。

坐骨神経痛を引き起こす病気としては、腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニア腰部脊柱管狭窄症(ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう)などが例に挙げられますが、腫瘍(しゅよう)などが坐骨神経痛の原因となることもあります。

坐骨神経痛に対しての治療アプローチはさまざまです。腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症が原因であれば、まず安静や固定、薬物療法、理学療法などによる保存療法が行われます。症状によっては手術療法が選択されることになります。

原因

坐骨神経痛の主な原因としては、以下のような病気が挙げられます。

など

なかでも腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症は、坐骨神経痛の原因として代表的な病気です。また、頻度は少ないですが、骨盤内の腫瘍などが原因で発症することもあります。

症状

お尻や脚の後面または外側に痛みやしびれが生じます。冷感、灼熱(しゃくねつ)感などを感じることもあります。症状は、脚の一部のみに現れることも、脚全体に現れることもあります。

腰部脊柱管狭窄症が原因の場合、“間歇性跛行(かんけつせいはこう)”という症状が生じることがあります。間歇性跛行はしばらく歩くことでお尻や太ももの後面に痛みが生じ、休むと治まり、歩き出すと再び痛むことが特徴です。

検査・診断

検査では、坐骨神経痛の原因となっている病気を特定することが重要です。

腰椎が原因であることが多いですが、帯状疱疹(たいじょうほうしん)子宮筋腫変形性股関節症といった腰椎以外の病気が痛みの原因となっていることもあるため、疑われる病気に応じた検査が行われることになります。

診断の流れとしては、まず問診や診察を行い、その後X線検査やMRIなどの画像検査が行われることが一般的です。

治療

原因疾患に応じた治療方法が選択されます。

代表的な原因疾患である腰椎椎間板ヘルニア腰部脊柱管狭窄症の場合、薬物療法などの保存的治療が基本となりますが、症状によっては手術が検討されることもあります。

薬物療法

まず非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)が使用されることが一般的です。神経障害性疼痛治療薬、筋緊張弛緩剤、血管拡張薬などが使われることもあります。

理学療法(リハビリテーション)

痛みの緩和や日常生活の質の維持を目的として、運動、ストレッチ体操、歩行訓練などを行います。

装具療法

装具(コルセット)をつけて痛みを緩和する方法です。

神経ブロック療法

原因となっている腰椎の神経やその周辺に局所麻酔薬などを使用し、痛みを軽減する方法です。

脊髄刺激療法

体に小さな電極を埋め込み、脊髄(せきずい)に微弱な電流を流すことで痛みを和らげる方法です。薬物療法など、ほかの治療法で効果が得られない場合に検討されます。

外科的療法

保存的治療で症状が改善しない場合や、下半身の脱力や膀胱・直腸などに機能障害が現れた場合などは手術が検討されます。近年では、脊椎内視鏡を使った手術も行われるようになってきています。

予防

坐骨神経痛の予防には、生活習慣の改善も重要です。腰に負担をかけないために普段から姿勢を改善し、ストレッチなどを行いましょう。

体重が増加すると腰に負担がかかるため、肥満にも注意が必要です。また、下半身の冷えが坐骨神経痛につながることもあるため、腰や足の保温も心がけるとよいでしょう。

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