トイレが混雑し、なかなか排尿することができないと、焦ってしまい症状がよけいに重く感じられることがあります。慌てないですむよう、排尿だけの場合であっても個室のトイレを使用すると気分が楽になるでしょう。リラックスできる環境でトイレの時間を過ごすことが重要です。
外出中などは、思うようにトイレに行けないことがあります。よく知らない場所に出かけるときには、トイレの場所をあらかじめ調べておくと、気持ちに余裕が生まれるでしょう。また、長時間の会議のときなどには、トイレ休憩を入れてもらえるよう事前に依頼しておくことをおすすめします。
夜8時以降は水分をあまりとらないよう注意し、入床1~2時間前の入浴や足浴、就寝1時間前から部屋の明かりを暗くして、音楽や香り(アロマ)などリラックスできるような環境を作ることで熟睡することができます。トイレに必ず起きてしまうという場合には、できるだけトイレに近い部屋を寝室にする、トイレまで間に合わなかったときのために代えの下着を用意するなど、準備をしておくと気持ちが落ち着くでしょう。
宴会で普段よりたくさんのお酒を飲んだときなどに尿意を感じてトイレに行ったにもかかわらず、なかなか排尿することができないケースがあります。このような場合、尿閉が起こりかけている可能性があります。そのままお酒を飲み続けてしまうと完全に排尿することができなくなり、救急車で運ばれる事態になりかねません。飲酒をすぐに中止して入浴などで体を温め、リラックスすると症状が改善されていきます。
宴会などで話が盛り上がると排尿をつい我慢しがちですが、このような状態にならないためにも、我慢することなく早めにトイレに行くようにしましょう。
前立腺肥大症の治療で使用する抗男性ホルモン薬の副作用の1つとして、性欲低下が挙げられます。薬の使用をやめれば元に戻るため、焦ることはありません。勃起しないために必要以上に焦ってしまうと、その体験が痛手となり薬の影響がなくなったとしても精神的な影響で勃起できなくなるケースもあります。薬物治療中に性行為をするときには、事前に薬についてパートナーに伝え話し合いの場を持つことも重要です。
前立腺肥大症に対するTURP(経尿道的前立腺切除術)による手術の後遺症に、膀胱内に精液が逆流する逆行性射精があります。子どもを作ることを希望している場合には、採取した精液による人工授精が必要です。