前立腺肥大症の治療に用いられるα₁アドレナリン受容体遮断薬(α₁遮断薬)は、高血圧の治療薬に使われるものもあります。そのため、前立腺肥大症と高血圧の治療を同時に受けている場合には、泌尿器科と内科のそれぞれで同じ薬を処方されてしまう可能性があります。
気づかないままα₁遮断薬を2倍の量、体内に取り込むことになり、立ちくらみや動悸などの思わぬ副作用を引き起こす恐れがあるため注意が必要です。また、前立腺肥大症の患者さんは風邪薬や抗不安薬などによって尿閉(膀胱から正常に尿が出せなくなってしまうこと)を起こす場合があります。
こういったことがないように、ほかの病気で新たに医療機関にかかる際は、現在服用している薬や治療している病気について必ず医師に伝えましょう。