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膀胱訓練による排尿コントロールの方法

排尿を自分でコントロールする力をつける

尿漏れや尿意切迫感を気にしすぎると、少ししか尿がたまっていない状態でトイレに行く癖がついてしまいます。これを続けていると、膀胱が小さくなったり、過敏になったりして、蓄えられる尿の量が少なくなってしまい、ますます尿トラブルが悪化してしまいます。このようなケースでは、膀胱に尿をためる訓練をすることで膀胱の能力を復活させ、症状を改善させることができます。

膀胱訓練の方法

尿意を我慢する練習を短い時間から始めて、少しずつ時間を延ばしていきます。

  • まずは、1回だけトイレへ行くのを我慢します。
  • 尿意を感じても5分ほどトイレに行くのを我慢します。尿意を感じるたびに我慢するのではなく、1日の中で回数や時間を決めて、少しずつ始めてもよいです。これを約1週間続けます。
  • 1週間ほど続けたら、その後は我慢する時間を10分、15分と少しずつ延ばしていきます。
  • 訓練を続けていくことで、尿意を感じてから2~3時間ほど我慢できるようになれば目標達成です。

また、膀胱訓練と同時に排尿日誌をつけると、自分の排尿の傾向を把握することができます。排尿日誌には、排尿した時間や尿の量などを記録していきます。1回の尿量は約200~300ccが目安です。排尿日誌をつけることで、尿トラブルが起きやすい時間帯に合わせて訓練を行うなど、対策が立てやすくなります。 また、成果が目に見えて分かるため、自身の励みにもなります。

膀胱訓練が有効でないケース

膀胱訓練は、過活動膀胱による尿意切迫感や頻尿に対して有効です。前立腺肥大症や感染症などの場合には、膀胱訓練によって症状を悪化させることもあります。そのため、膀胱訓練は診察を受けて尿トラブルの原因を理解したうえで、医師の指導のもと実践することが大切です。

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監修:日本大学医学部 板橋病院 髙橋 悟 先生