尿漏れや尿意切迫感を気にしすぎると、少ししか尿がたまっていない状態でトイレに行く癖がついてしまいます。これを続けていると、膀胱が小さくなったり、過敏になったりして、蓄えられる尿の量が少なくなってしまい、ますます尿トラブルが悪化してしまいます。このようなケースでは、膀胱に尿をためる訓練をすることで膀胱の能力を復活させ、症状を改善させることができます。
尿意を我慢する練習を短い時間から始めて、少しずつ時間を延ばしていきます。
また、膀胱訓練と同時に排尿日誌をつけると、自分の排尿の傾向を把握することができます。排尿日誌には、排尿した時間や尿の量などを記録していきます。1回の尿量は約200~300ccが目安です。排尿日誌をつけることで、尿トラブルが起きやすい時間帯に合わせて訓練を行うなど、対策が立てやすくなります。 また、成果が目に見えて分かるため、自身の励みにもなります。
膀胱訓練は、過活動膀胱による尿意切迫感や頻尿に対して有効です。前立腺肥大症や感染症などの場合には、膀胱訓練によって症状を悪化させることもあります。そのため、膀胱訓練は診察を受けて尿トラブルの原因を理解したうえで、医師の指導のもと実践することが大切です。