ぱらちふす

パラチフス

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

パラチフスとは、腸チフスと同様にサルモネラ菌の一種によって起こる全身感染症です。

近年では環境衛生の向上から日本国内では少なくなってきています。しかし、南アジアや東南アジア、アフリカなどの人口の密集地域や不衛生なところでは発症リスクが高く、海外旅行者の感染例がみられます。
 

原因

パラチフスの原因菌は、パラチフス菌(Salmonella enterica serogroup Paratyphi A,B,C)です。感染者や無症状保菌者の排泄物に汚染された水分や食事を摂取することが感染源となります。
 

症状

潜伏期間は通常、約1~2週間といわれていますが、2か月程度の潜伏期間があるケースもあります。最初の1週間は、徐々に疲労感や発熱が現れます。発熱は38~40度程度まで上昇し、発熱の割には頻脈にならないのが特徴です。

腹痛、下痢、便秘などがみられることもあります。発症2週目に体幹に一過性のバラ色斑状発疹(皮膚に現れる病変)がみられることもあります。発症3週目より肝臓や脾臓の腫大、消化管出血や穿孔がみられることがあります。なかには敗血症性ショックなどの重篤な経過をたどる場合があります。数週から数か月の経過で徐々に回復していくこともあります。
 

検査・診断

海外渡航歴、臨床症状が診断を疑うきっかけとなります。パラチフスに感染すると菌血症を合併することが多く、血液培養が推奨されます。そのほかにも、便培養、尿培養、バラ色斑状発疹の培養、骨髄培養などの方法もあります。
 

治療

適切な抗菌薬の投与します。血液から菌が消えない場合、他に感染巣がないか調べることがあります。

感染の予防として、ハイリスクの地域への旅行中やパラチフスの罹患者と接触した際には、頻回の(特に食事前)手洗いが推奨されます。パラチフスへのワクチンは現時点(2018年3月時点)では開発されておらず、食事や飲水の感染予防が唯一の予防手段といえます。
 

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