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仮性半陰陽
仮性半陰陽とは、染色体・性腺の情報から基づく性別と、外性器から判別される性別とのあいだに通念的な合致がみられない状態を指します。「男性仮性半陰陽」といえば、染色体検査からは男性であることが示唆さ...
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仮性半陰陽かせいはんいんよう

更新日時: 2017 年 04 月 25 日【更新履歴
更新履歴
2017 年 04 月 25 日
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概要

仮性半陰陽とは、染色体・性腺の情報から基づく性別と、外性器から判別される性別とのあいだに通念的な合致がみられない状態を指します。「男性仮性半陰陽」といえば、染色体検査からは男性であることが示唆され、性腺は精巣を持つ一方、陰茎は非常に小さく、尿道下裂をともなっていたり、停留精巣をともなったりします。「女性仮性半陰陽」というと、染色体状は女性であり卵巣も有するのですが、外性器は一見すると男性にも見える状態を指します。
しかし、言葉自体が持つネガティブなイメージに対しての懸念もあり、現在では「半陰陽」という単語は使用されないような方向になってきています。医学的に仮性半陰陽は性分化疾患(Disorder of Sex Development [DSD])に含まれており、「男性仮性半陰陽」と「女性仮性半陰陽」はそれぞれ「46, XY, DSD」、「46, XX, DSD」と呼ばれています。

より詳細は、こちらの記事を参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/160530-005-DW

原因

男性であるか女性であるかの性別の決定には、「染色体」、「性腺」、「身体的な性」の3つの要素が関与しています。「染色体」と「性腺」によって推定される性別と、「身体的な性」から推定される性別に不一致が生じている状態が仮性半陰陽であり、その原因は性の分化過程に深く影響されます。
性別を決定する染色体には「X染色体」と「Y染色体」が存在しており、「XY」であれば男性、「XX」であれば女性になるように方向付けられることになります。Y染色体には「SRY」と呼ばれる遺伝子が存在しており、SRY遺伝子が存在する男性(XY)では精巣が、SRYが存在しない女性(XX)では卵巣が形成されることになります(すなわち、性腺の性別が決定します)。
その後、精巣からは男性ホルモンを代表としていくつかのホルモンが分泌されることになり、身体的な性別が決定することになります。男性ホルモンが存在する状況では陰茎や陰嚢などが生成されるようになりますし、女性であれば子宮や膣、陰核、陰唇が形付けられることになります。
仮性半陰陽(すなわち、[46, XY, DSD]や[46, XX, DSD])では、こうした性別決定の過程に異常が生じることが原因として発症します。例をいくつか挙げると、男性仮性半陰陽(46, XY, DSD)の原因としては「完全型性腺異形成」があります。また男性ホルモンを産生する機能が低下している「アンドロゲン合成障害・作用異常」も男性仮性半陰陽を引き起こします。女性仮性半陰陽(46, XX, DSD)は、卵巣分化の異常やアンドロゲン過剰などが原因となって発症します。
より詳細は、こちらの記事を参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/160530-006-LG
https://medicalnote.jp/contents/160531-006-PB

症状

もし非典型的外性器をもち男女の判別が難しい場合には、生まれた時にすぐにわかります。男性仮性半陰陽(46, XY, DSD)の場合は、尿道下裂を認めたり、精巣が陰嚢の中におさまっていない「停留精巣」が合併したりすることもあります。女性仮性半陰陽(46, XX, DSD)では、陰核が大きい、陰唇が癒合傾向にある、などの症状をみることがあります。最近では、胎児エコーの技術も発達し、場合によっては胎内にいるときにもわかることもあります。
しかし一部の疾患では、「二次性徴がこない」など生後しばらくたってからわかることもあります。たとえば、外性器は完全に女性型であり女性として育てられていたけれど二次性徴が進まないために調べたら46, XYの核型を持っていた、という場合などです。症状が極めて軽微な場合には、仮にDSDと診断できる状態であったとしても気がつかないまま生涯を終えられる方もいると考えられています。そのような意味ではDSDが見つかる時期はさまざまで、必要とされる時期にもっとも適切な対応をすることが医療者には求められます。
性分化異常は、原因疾患に寄っては急性副腎不全や急性腎不全を発症することもあります。ショックや尿の低下、全身のむくみなどの症状をともなうこともあります。
より詳細は、こちらの記事を参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/160530-005-DW
https://medicalnote.jp/contents/160530-007-BQ

検査・診断

人の性別は、3つの段階の性(すなわち、染色体の性、性腺の性、身体的な性)によって決定されます。仮性半陰陽では、これらの各段階の性を評価するための検査が行われることになります。
染色体の性を確認するために、血液検査でG-bandingと呼ばれる検査を行います。性腺の性については卵巣か精巣かを調べることになります。同時に性腺からのホルモン分泌を確認することも重要になるため、画像検査(超音波やMRIなど)や各種ホルモンの負荷試験を併用することになります。さらに身体的な性別を決定することも重要であり、MRI検査、尿道や膣との状況を確認する造影検査、などを行うことになります。
また、仮性半陰陽の一部分は遺伝子異常に関連して発症している場合もあります。このことを確認するために遺伝子検査が行われることもありますが、慎重な姿勢をもって適応を決定することが求められます。
より詳細は、こちらの記事を参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/160531-006-PB

治療

仮性半陰陽の治療は、外性器の形成をどうするか、ホルモン補充をどうするか、合併症に対しての治療をどうするかを検討することが重要になります。尿道下裂をともなうようであれば、外科的な治療が求められます。合併症としては、たとえば停留精巣の場合に問題となります。停留精巣は時間を経てから悪性腫瘍を発症するリスクがあるため、予防的な摘出術を行うこともあります。
男性型仮性半陰陽のひとつの原因として、完全型アンドロゲン不応症と呼ばれるものがあります。この病気では、外性器が完全な女性型であるため、産まれてから女性として育てられることになります。しかし二次性徴が発来しないと言うことから病気が発見されることが多く、すでに「女性」として自身の意識も含めて社会的に認知されている状況です。この場合は、心理的な影響も大きく、生涯に渡るサポート体制が必要とされます。
より詳細には、こちらの記事を参照ください。
https://medicalnote.jp/contents/160531-008-OA