せんてんせいのうほう

先天性嚢胞

最終更新日:
2017年04月25日
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2017/04/25
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概要

内部に液体成分を含み、単層上皮に覆われている球状物を嚢胞といいます。先天性嚢胞とは生まれつきのある嚢胞を指します。「先天性嚢胞瘻孔」と呼称される場合もあります。

嚢胞が形成される場所は、外から見てわかりやすい首であることもあれば、肺や膵臓などの臓器であることもあり、他にもさまざまな部位に発生しえます。先天的な構造異常ではありますが、無症状のまま経過して成人期になって初めて病気の存在を指摘されることもあります。

原因

胎児が子宮の中で発生・発育する過程で起こる異常により生じます。胎児の発生過程では、管状のものがぶどうの房のように幾重にも分岐したり、くびれを持って臓器が形作られたりすることがあります。こうした過程で異常が生じると、内部に液体成分を留めたまま空間的に閉鎖された構造物が形成されることがあり、生まれつきの嚢胞となります。

症状

無症状のまま経過することもありますが、嚢胞の発生部位や大きさなどによっては症状がみられることもあります。

たとえば、首に発生した場合、しこりを触れることがあります(正中頸嚢胞、側頸嚢胞、鰓嚢胞(さいのうほう)など)。嚢胞が大きくなると、飲み込みや呼吸に支障を来すこともあります。感染症を併発した場合には、発赤や痛み、の排泄を認めることもあります。一部の嚢胞はがん化することもあります。

また、嚢胞が気管支や肺に生じた場合には、呼吸障害などが生じる可能性があります。

検査・診断

内部に液体成分が貯留した嚢胞の存在を確認するために、超音波検査やCT検査、MRI検査などの画像検査が行われます。検診など別の理由でこれらの画像検査を行った際に偶発的に嚢胞の存在が指摘されることもあります。

感染症を併発することがあるため、全身の炎症状況を確認するための血液検査や、細菌を検出するためのを用いた顕微鏡検査や培養検査などが行われることもあります。

治療

先天性嚢胞では、発生部位や症状に応じて治療方法が異なります。特に症状がない場合には、特別な治療介入をせずに経過観察とすることもあります。

症状がある場合や、悪性化の懸念がある場合などには、摘出術やドレナージによる内容物の排泄などが検討されます。また、感染症を併発した場合には、抗菌薬による治療も検討されます。

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