概要
副耳とは、耳の穴の前などにできる小さなイボ状の突起のことです。耳の穴の前以外にも、頬や首などにも見られることがあります。
頻度としては出生した赤ちゃんの1%前後にみられることがあると推定されており、比較的よくみられるものです。
湿疹が生じやすくなることがありますが痛みなどの症状はなく、副耳が単独で生じている場合には、必ずしも治療が必要ではありません。
原因
副耳は、耳の発生段階の異常で生じると考えられています。耳介は、お母さんのお腹の中にいるとき、さまざまな部分が複雑に融合し、ひとつの器官として完成します。この過程に異常が生じると副耳が形成されます。
副耳の発生が耳介の発生と関連していることから、副耳と耳介の異常を同時に認めることもあります。
副耳は、遺伝子異常を原因として発生することもあります。代表的な例として、トリーチャー・コリンズ症候群やゴールデンハー症候群などといった病気の一症状として生じ、全身のその他の器官にもさまざまな障害を併発します。
症状
副耳は、生まれつきの突起として、耳の穴の前、頬、首周囲に見ることがあります。一つだけのこともあれば、複数の副耳が同時に見られることもあります。
副耳に伴って湿疹が生じやすくなることはありますが、それ以外にかゆみや痛みなどの症状はありません。ただし、耳や頬など目立つ部位に突起ができるため、美容的な面から問題を生じることがあります。
副耳は、遺伝子異常を基盤として発症することがあり、この場合には副耳以外の症状を生じます。トリーチャー・コリンズ症候群の場合には福耳の他に、耳介の形成異常、耳の聴こえの低下、口唇裂や口蓋裂、視力障害、呼吸障害などの症状が出現することがあります。
検査・診断
副耳は、見た目の変化を詳細に観察することによって診断されます。また、副耳に関連してそのほかの臓器障害を合併しているケースもあるため、全身を含めた診察が行われます。
そのほかにも、必要に応じてレントゲン写真やCT検査といった画像検査や聴力検査、視力検査などが適宜検討されます。
治療
副耳が単独で生じている場合には、必ずしも治療が必要とされるわけではありません。ただし、場所や数などによって美容的に問題がある場合には、治療が行われる場合があります。
治療方法としては、副耳の腫脹部だけの切除や、副耳に含まれる軟骨も含めた摘出など外科的な治療が行われます。治療の時期や治療方法は、副耳の様子やお子さんの年齢によっても異なってきます。そのため、どの時期にどのような治療方法を選択するか、あらかじめ医師とよく相談をすることが大切です。
背景に別の疾患が存在する場合には、疾患に応じた治療も行われます。口唇裂や口蓋裂があればその疾患に対しての手術を、呼吸障害がある際には酸素投与などの呼吸サポートを考慮します。
医師の方へ
「副耳」を登録すると、新着の情報をお知らせします
関連の医療相談が10件あります
耳鳴りがひどくなった
ずっと耳鳴りがしているらしいのですが、最近の地震後ひどくなったそうです。(特に地震でぶつけたとか病気けがをしたとかはありません。)ずっと難聴ですがここ数年はひどく補聴器なしでは聞こえません。難聴も含め、専門医にみてもらうように言っているのですが、以前の耳鼻科医に耳鳴りは治らないと言われたこと、また患者の尊厳を傷つけるような発言があったそうで、耳鼻科に行くのを拒んでいます。伺いたいのは、耳鳴りと言うのはその以前のお医者が言われたように投薬などでは治らないものなのでしょうか。年が年なので加齢ものあるとは思いますが、少しでも穏やかな日々を過ごしてほしいと思って伺います。よろしくお願いします。
唇のしこり?みずぶくれ?
今朝、下唇の内側に見た目ではわからないですが、舌で触れるとポコっと一つ膨らんでいる箇所があります。 痛みや痒み、過去何度かなったことのある口唇ヘルペスの時のような感覚も感じていません。強く押せば少し痛いかな?くらいです。 よくよく見れば小さな水膨れのように見えないこともないです。 過去にもなったことはある気がするのですが、今は子供もいるので、何かうつるようなものだったらと心配しています。 唇は乾燥しやすく、普段舐めたり皮がめくれてしまったりすることは多いのですが、その影響なのでしょうか。 受診した方がいいのでしょうか。 その場合は何科になるのでしょう。
針治療の後に発熱
昨日に針治療を受けて、本日朝に37.8 現在15時に38.0.平熱は、36.5度、カロナールや風邪薬など飲んだ方が良いでしょうか。針の副反応としてそのままにしておいた方が良いでしょうか?
腹部エコーで胆のうに所見
40歳の時に初めて腹部エコーの検査をしたところ、胆のうに胆石や胆泥、胆のうポリープがあると言われました。 その後は要経過観察で、去年は検査をしなかったので先日同じ腹部エコーの検査を別の病院でやってもらいました。 その結果、胆のう結石(非充満型)、胆のうスラッジ という内容でした。 40歳のときに言われたのと同じく今回も要経過観察となったわけですが、 胆のう結石とはつまり、胆石のことなのでしょうか? また、非充満型とはどういう意味なのでしょうか? 今後も検査は定期的にやろうと思っていますが、なんとなく右の脇腹あたりが日頃から痛むような気がするのですが 健康診断ではなく一度、消化器内科を受診したほうがよいのでしょうか? おそらく、同じ検査をやると思うのですが・・・ 症状があって病院に行く方が なにかしらの治療法を提案して頂けるのでしょうか・・・? また、この結石がどこかに詰まると激痛と聞いていますが、それは尿管結石とはまた別のものなのでしょうか? わかる範囲で結構です。 よろしくお願いします。
※医療相談は、月額432円(消費税込)で提供しております。有料会員登録で月に何度でも相談可能です。