かぞくせいまんせいのうひしょう

家族性慢性膿皮症

最終更新日:
2019年03月05日
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2019/03/05
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概要

家族性慢性膿皮症とは、首や脇の下などの皮膚と皮膚とが(こす)れる部位を中心として、痛みや瘢痕(はんこん)形成など伴う皮膚病変と関連した病気のひとつを指します。

家族性慢性膿皮症は、ガンマセクレターゼと呼ばれる遺伝子に異常を生じることを原因として引き起こされる病気です。異常な遺伝子がお子さんに伝わることから、病気が遺伝する可能性があります。

原因

家族性慢性膿皮症は、ガンマセクレターゼと呼ばれる遺伝子の異常を原因として引き起こされます。本遺伝子に関連した遺伝子などの遺伝子異常が挙げることができます。

なお、中には遺伝子異常を抱えるにもかかわらず、病気の発症に至らないこともある点には注意が必要です。これには、喫煙習慣や肥満など、遺伝子以外の要因が関与している可能性が推察されています。

症状

家族性慢性膿皮症では、首や脇の下、お尻や陰部周辺など、皮膚と皮膚が擦れやすい部位に皮膚病変が生じやすいです。

家族性慢性膿皮症では、皮膚に感染症を起こしやすく、赤みや痛み、の形成、皮膚の盛り上がりなどが見られます。家族性慢性膿皮症で生じる皮膚病変では、悪臭を伴う(うみ)が排泄されることもあります。そのほか、かゆみ灼熱(しゃくねつ)感などの症状をみることもあります。

家族性慢性膿皮症では、先に挙げたような症状を何度も繰り返すことが特徴のひとつです。皮膚に感染症が繰り返されることで、皮膚に瘢痕(はんこん)形成がなされたり、皮膚に瘻孔(ろうこう)と呼ばれるトンネル状の構造物が形成されたりすることもあります。

家族性慢性膿皮症で見られる皮膚病変に痛みや瘢痕が生じることから、病変部位の動きが阻害されることもあります。たとえば、脇の下の病変によって腕を動かしにくくなることがあります。

また、皮膚に瘢痕が形成されることから、審美(しんび)性に大きな障害を生じることもあり、心理的に大きなストレスを抱えるため社会生活に障害をきたすことも懸念されます。

検査・診断

家族性慢性膿皮症では、皮膚病変を詳細に確認することが病気を診断するうえではとても大切です。どの部位に皮膚病変が生じているのか、感染症の状況などを確認することが重要です。

必要に応じて、見た目の変化に加えて血液検査や培養検査、超音波検査などの検査が追加されることもあります。

家族性慢性膿皮症は血縁関係のある方の中で病気が伝わります。そのため、患者さんご本人だけではなく、ご両親や兄弟などで同じような症状を伴っていないかどうかを確認することも病気の診断をするためには重要です。

治療

家族性慢性膿皮症は現在までのところ、根治的な治療方法は確立されていません(2019年2月時点)。

細菌感染症が生じた際には、抗生物質の使用や外用薬の利用などが検討されます。また、皮膚病変の状況によっては、手術的な治療介入が検討されることもあります。

家族性慢性膿皮症では、日常生活に注意を払い、皮膚病変の増悪を予防することも大切です。家族性慢性膿皮症は遺伝性が問題となる場面もあります。そのため、必要に応じて遺伝カウンセリングを考慮することも大切です。

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