当院は、「健康寿命の維持・延伸と生活の質の向上に役立つ専門的医療を提供する病院を目指す」という理念のもと、脊椎と関節の診療に取り組んできました。整形外科には幅広い症状がありますが、専門性を明確にし、患者さんにとって分かりやすく、安心して相談できる場所でありたいという願いから、2012年開院当時としては珍しかった「脊椎・関節病院」という病院名を掲げています。
診療では、患者さんが納得して治療を選べるよう、丁寧な説明と対話を心がけています。医療には予測が難しい場面もありますが、不安や疑問は気兼ねなくお話しいただき、一緒に適した方法を考えていくことを大切にしています。
2025年6月には地域包括ケア病床を開設し、在宅療養中の急な体調変化や、退院後の生活に不安がある方を支える体制も整えました。これまでの地域での経験を生かし、近隣の医療機関とも連携を深めながら、住み慣れた地域で“自分らしく”暮らし続けられる医療を届けてまいります。
初診予約・紹介状が不要で相談しやすい診療体制
気になる症状があるとき、初診は予約や紹介状がなくても受診できます。「どこに相談すればよいか分からない」「予約が取れず受診まで時間が空いてしまうかも」といった不安を抱える方も、早期に診療できる体制をとっています。日本整形外科学会認定の整形外科専門医など複数の医師が迅速に診断し、手術を含む適切な治療を行うよう心がけています。
在宅復帰を重視したリハビリテーションと多職種連携
脊椎や関節領域に精通した理学療法士や作業療法士が術後リハビリテーションを担当し、在宅復帰を目指した支援の質向上に取り組んでいます。院内では定期的にリハビリカンファレンスを開催し、医師、看護師、リハビリテーションスタッフ、ソーシャルワーカーが一体となって情報共有とプログラムの検討を実施。患者さんの日常生活動作(ADL)の回復や獲得につなげています。
地域包括ケア病床による切れ目のないサポート
2025年には回復期リハビリテーション病床を地域包括ケア病床へ転換し、在宅療養中や施設入所中の急な体調変化、術後のリハビリテーション、退院後の生活支援まで幅広く対応できる体制を強化しました。入院、外来、訪問リハビリテーション部門が連携し、住み慣れた地域で安心して生活を続けられるよう継続的に支援。近隣医療機関との連携も密に行い、必要に応じて専門的な治療を行える病院への紹介や逆紹介にも柔軟に対応しています。
頚椎(けいつい)の椎間板(ついかんばん)が突出して神経を圧迫し、首の痛みや腕のしびれが生じる病気です。当院では、診察とMRIなどの画像検査を組み合わせて原因を特定し、薬物療法や頚椎カラー、神経ブロックなどの保存治療を中心に進めます。症状の強さや経過を診ながら手術の必要性も慎重に判断し、手術後のリハビリテーションまで一貫してサポートします。
指が動かしにくい、細かい作業がしづらい、足がもつれるなどの症状が徐々に進む病気です。診察や10秒間テスト(グーパーを繰り返して手指の巧緻運動を評価するテスト)、MRIで脊髄(せきずい)の圧迫を確認します。初期は薬物療法や装具、牽引などで痛みや体への負担を抑え、進行がみられる場合は椎弓形成術や前方固定術などの手術も検討します。
首から肩・腕にかけての痛みやしびれがみられ、首を反らす動作で強くなることがあります。椎間板の変性や骨棘(骨の端にできるとげ状の突起)で神経の通り道が狭くなることが原因です。診察と画像検査で圧迫部位を確認し、鎮痛薬の使用や神経根ブロックなど保存治療を中心に進めます。多くは時間とともに改善が期待できるため、焦らずじっくり治療に取り組むことが重要です。
腰椎椎間板(ようついついかんばん)ヘルニアの主な症状は、腰やお尻、足にかけて生じるしびれや痛みなどです。下肢伸展挙上試験(脚をまっすぐ上げて坐骨神経痛の有無をみる検査)や感覚・筋力の評価、X線やMRIで神経圧迫の有無を確認します。治療は安静やコルセット、薬物療法、神経ブロック、牽引・運動療法などの保存治療が中心です。改善が乏しい場合や下肢の脱力、排尿障害がみられる場合は、手術が必要なケースもあります。
歩行と休息を繰り返す「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」の症状が代表的で、太ももや膝から下にしびれや痛みが現れます。前かがみになると症状が和らぐことが多い点も特徴です。X線に加え、必要に応じてMRIや脊髄腔造影で検査します。治療は症状の変化を診ながら薬物治療や装具治療を選択し、歩行障害が進む場合には神経の圧迫を取り除く手術も選択肢となります。
腰椎がずれることで、殿部や太ももの痛み・しびれ、間欠性跛行などの症状がみられることがあります。X線で「ずれ」の程度を確認し、必要に応じてMRIで神経の圧迫状況を評価します。治療は薬物療法、牽引や温熱療法などの保存的治療を行い、硬膜外注射が奏功する場合もあります。症状が改善せず、歩行や立位が制限され日常生活に支障が出る場合には、手術による神経の圧迫解除や固定術を検討します。
椎体骨折は、背骨(脊椎)を構成する骨の一部である「椎体」に起こる骨折で、転倒や衝撃、骨粗しょう症による骨の弱まりなどが原因となります。背中や腰の痛み、立ち上がりにくさなどが生じるため、画像検査で骨折の程度や安定性を診ます。治療は安静やコルセット、痛み止め、リハビリテーションなどを組み合わせ、必要に応じて手術で安定化を図ります。
交通事故などで首に強い力が加わることで、首の痛み、肩こり、頭痛、めまいなどさまざまな症状が出ることがあります。レントゲンなどで骨折や重大な損傷がないかを確認します。急性期の安静とその後の適切な運動のバランスに配慮しながら、日常生活に戻っていけるよう段階的にサポートします。
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※本記事は 2025年12月 時点のものです。