IBD(炎症性腸疾患)とは、潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)やクローン病など、腸に慢性的な炎症を起こす病気の総称です。私がIBDの診療に深く関わるようになったのは、明石市立市民病院に勤務していた頃のことでした。入職後まもなくIBDの専門外来を任されたことがきっかけです。初めは手探りでしたが、治療を通して患者さんの生活の質が大きく変わる姿を目の当たりにし、この分野のやりがいと奥深さを実感していきました。次第に「毎回大きな病院に通わなくてもよいよう、IBDの専門的な治療を受けられる場をつくりたい」との思いが芽生え、当クリニックを開院しました。
IBDは、良い時期と辛い時期をくり返しながら、長く付き合っていく必要のある病気です。症状の波や環境の変化によって、思うように治療を続けられなくなることもあります。だからこそ、「どうすれば無理なく治療を続けられるか」を常に意識しています。
初診では、これまでの経過や困っていること、今後どんな生活を送りたいかなどを丁寧に伺い、安心して話せる雰囲気づくりを大切にしています。また、IBDの診療では定期的な内視鏡検査が欠かせません。「内視鏡検査はつらい」という印象を持ってしまうと、その後の通院が億劫(おっくう)になってしまうこともあります。そうならないよう、鎮静剤を用いた苦痛の少ない検査の提供や、落ち着いて準備できる前処置スペース、検査後にゆっくり休めるリカバリーエリアの整備など、安心して検査を受けていただけるような環境づくりに努めています。
「長く続けられる治療」を重視
IBDの治療では、焦らず時間をかけて病状を安定させていくことが大切です。強い薬を処方することは一時的な改善が見込めても、副作用が強い場合もあることから、治療は段階的に、慎重に進めます。また、薬物療法を生活の一部として自然に続けられるよう、毎日の服薬のタイミングについては丁寧に指導します。
苦痛に配慮した内視鏡検査
検査前の下剤服用などの準備(前処置)はトイレ付きの専用スペースで行い、検査中はご希望に応じて鎮静剤を使用します。スコープ操作も一つひとつ丁寧に行い、検査後は静かなリカバリーエリアでゆっくりお休みいただけます。
IBDを中心に、消化器全般を幅広く診療
潰瘍性大腸炎やクローン病などのIBDを専門にしながら、胃・大腸・肝臓・膵臓(すいぞう)などのそのほかの病気にも幅広く対応しています。急な腹痛や下痢、便秘などの症状から、慢性的な不調まで細やかに診察します。必要に応じて近隣の病院とも連携し、地域での継続的な治療を支えます。
潰瘍性大腸炎は、下痢や腹痛、血便などの症状がみられる腸の慢性疾患です。内視鏡検査で炎症の範囲や程度を確認し、薬物療法を中心に治療します。症状を安定させることと、日常生活の中で負担なく服薬を続けることの両面をサポートしています。
腹痛や下痢、体重減少などがみられる病気です。食べ物の影響を受けやすいので、脂っこい食事を控え、和食中心の食生活を無理のない範囲で心がけていただくよう提案します。それとともに、薬物療法で症状の安定と病気の進行の抑制を目指します。
腸の動きが過敏になることで、下痢・便秘・お腹の張りなどが続く病気です。症状のタイプ(下痢型・便秘型・混合型など)を見極め、それぞれに合った薬を選択します。また、ストレスなどの影響も考慮し、生活習慣の見直しにも取り組みます。
大腸ポリープの一部はがん化することがあるため、発見した際はその場で切除するのが基本です。数が多い場合は優先順位をつけて段階的に切除し、大きさや位置によってリスクが高いと判断した場合は近隣の病院と連携します。
血の付き方や色調から出血部位の目安をつけ、必要に応じて内視鏡検査で原因を特定します。IBDやポリープなどの病気が隠れていないかも含めてしっかり確認し、原因に応じた治療を行います。
| ネット予約 | 可 予約する |
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| 公式サイト | https://akashi-ibd.com/ |
| 連絡先 |
TEL 078-926-0331 |
住所 |
〒673-0002 兵庫県明石市旭が丘21-23 クリニックステーション西明石1-B
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| アクセス | JR神戸線 西明石駅 東口より、神姫バス 22、91、92系統「⿃⽻」バス停下⾞ 徒歩1分 |
※本記事は 2025年11月 時点のものです。