私は消化器内科を専門とする医師として、がん治療に力を入れる「がん研有明病院」で内視鏡検査の経験を積み、健診センター・下部消化管内科兼任副医長などを務めていました。その後、がん研有明病院や聖路加国際病院で非常勤での勤務を続けながら、街のクリニックでも院長を経験するうちに、「がんだけでなく、日常の悩みにも寄り添う医療を提供したい」と思うようになりました。
またそれに加えて、大きな病院では、診察や検査、治療などがそれぞれ別の医師によって行われることもあるので、「あの患者さんはどうなったんだろう」と患者さんのその後が気になることもよくありました。そのような経緯から、自分のクリニックを持ち、診察・検査・治療まで私が一貫して担当することで、最初から最後まで患者さんの回復を見守っていきたいという思いを持ち、2024年7月1日に日本橋人形町消化器・内視鏡クリニックを開院いたしました。
内視鏡検査を受けるときに緊張する患者さんは多いです。そのため、カフェのようなデザインにするとともに照明も暗めにしました。基調とした緑色もリラックスできるようにと考えて選んだカラーです。さらに、検査着や導線にもこだわり、女性の患者さんが検査を苦手だと感じる点も減らしていきました。これらは、患者さんの立場に立った設計にしたいという思いから、母や妻の意見を聞いて取り入れていった工夫です。
内視鏡の検査は、技術の差が結果に大きく影響するため、技術的にムラが出ないよう医師は増やさず、私が一貫して担当しています(2024年11月時点)。患者さんに対して、「私が検査を行うので安心してください」と自信を持って言えるのは、自分のクリニックを持ったからこそだと感じます。これまで内視鏡検査を受けたことがない方や、過去の検査でつらい思いをされた方にもぜひ検査に来ていただきたいです。
プライバシーに配慮した空間づくり
診察内容は患者さんのプライバシーに関わる情報なので、その点に配慮して、医療機関専用の音響システムを導入しました。待合室に流れるヒーリングBGMは、都内の美容クリニックなどでも採用実績のあるもので、人間の声と同じ周波数の「マスキング音源」により、診察室の外への声漏れを防止する工夫をしています。また、男女別の更衣室や、検査前後に他の患者様と交わらないような導線設計など、安心して検査に臨める工夫を随所に施しています。
女性の患者さんに配慮した検査着の工夫
一般的な大腸カメラの検査着は、ガウンのように羽織るものが多いのですが、内視鏡クリニックとして、必ずしもそのスタイルを踏襲する必要はないと考えています。検査前には、上半身の下着や肌着はつけたまま、大腸カメラの入り口だけスリット状に切れ目の入った検査用パンツを履いていただき、その上からさらにズボンを履くなどしてお待ちいただきます。検査時にはズボンは脱いでいただきますが、体の上にタオルケットなどをお掛けしますので、お尻が直接医師の目に触れることはありません。さらに、検査の間は常に女性スタッフが付き添います。
大腸カメラ前の準備室あり
大腸カメラの前に下剤を飲むための準備室を作りました。初めての検査で自宅で下剤を飲むのが不安な方もいらっしゃるため、ここでゆっくり準備ができるようにしています。準備室は半個室と完全個室を用意し、完全個室内にはお手洗いも作りました。Wi-Fiやコンセントもあり、カフェにいるようなリラックスした気持ちで過ごしていただけると思います。検査後はリカバリールームで休んでいただきながら鎮静薬の効果が切れるのを待ち、検査結果をお伝えする流れになります。個室・半個室は初めての検査の方や遠方からご来院の方などに特に人気です。お部屋の数に限りがあるため、ご希望の方は早めにお伝えください。
良性のポリープでも放置すると次第に成長し、将来的に悪性化(がんに変化)することもあります。定期的な大腸カメラで早期に発見しましょう。
下痢、便秘、腹痛などを繰り返す病気です。過敏性腸症候群であった場合、症状に合わせて治療をご提案します。
腹痛や腹部膨満感、吐き気などの症状がみられる腸閉塞(ちょうへいそく)には、症状の程度によって点滴による治療や手術が必要になることもあります。まずは原因を特定することが大切です。
血便や下痢などの症状がある方から潰瘍性大腸炎(かいようせいだいちょうえん)が見つかることもあります。
急な腹痛などが起こる腸炎にはさまざまな原因があります。病気の診断から適切な治療を受けることが大切です。
血便が出る方はそのままにせずに、すぐにご相談ください。重大な病気の場合は、放置すると悪化の可能性があります。
胃がんの原因になるピロリ菌の検査には、内視鏡を使わない検査もあります。
新鮮な魚介類に寄生するアニサキスが胃に入り込むと、激しい腹痛や腸閉塞などが起こる可能性があります。
アニキサスは胃・腸・腸管外に寄生します。胃に寄生した場合は、胃アニキサス症と言います。胃壁とアニサキスのアレルギー反応による上部腹痛や吐き気などは、胃カメラでアニサキスを取り除くことで治まります。
当クリニックでは、ひと月あたりの平均でおよそ400件*の内視鏡検査を行っています。
院長は秋田大学医学部附属病院での初期研修の際、尊敬できる医師の指導のもとで徹底して検査技術を磨き、その後がん研有明病院でもさらに研鑽を積みました。
患者さんが少しでも痛みや不快感なく検査を受けられるよう、培った経験や技術を活かしています。
*2024年7月~2024年12月の6ヶ月間で月平均約400件の内視鏡検査を実施
胃カメラ
大腸カメラ
腹部超音波検査
準備室
リカバリールーム
| ネット予約 | 可 予約する |
|---|---|
| 公式サイト | https://ningyocho-naishikyo.jp/ |
| 連絡先 |
TEL 03-6810-9115 |
住所 |
〒103-0012 東京都中央区日本橋堀留町1丁目10-14 いちご人形町ビル1階
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| アクセス |
東京メトロ日比谷線 人形町 A5出口 徒歩3分 東京メトロ日比谷線 小伝馬町 3番出口 徒歩3分 |
※本記事は 2024年12月 時点のものです。